立川市は、「東京のへそ」と言ってもいいほどに東京都のほぼど真ん中に位置している。その立地環境のせいだろう、立川市はじつに多彩な顔をもっている。
まず何よりもJR立川駅は、多摩エリアの交通の要衝になっていて、JR中央線、南武線、青梅線、五日市線、多摩都市モノレールと5路線が乗り入れている。一日の平均昇降客数がなんと29万人近くにもなるらしい。中央線沿線で、新宿駅、東京駅に次ぐ3番目に昇降客の多い駅だという。
駅改札前のコンコース、そしてデパート群に囲まれた駅前ロータリーのペデストリアンデッキ(人工地盤)は、いつもたくさんの人でいっぱいだ。特に、土曜、日曜の休日、祭日は、買い物客や観光客で駅周辺はたいへんな賑わいをみせている。
立川といえば、米軍立川基地を思い起こす人が多いのではないだろうか。立川市から昭島市にまたがる旧立川飛行場が旧陸軍の施設として開設されたのが1922年(大正11)、敗戦後約30年ほど米軍に使用されることになる。そして1977年(昭和52)に返還。
それから約30年、その跡地(約460ha)は「たちかわ新都心」構想のもと、様々な都市施設が建設されてきた。豊かな緑と水辺をもつ国営昭和記念公園もそのひとつだ。いまや立川市のシンボルといってもいいだろう。アウトドアライフを楽しむためのあらゆる施設が備わった自然いっぱいのこの広大な公園に、立川市民ばかりでなく遠くからもたくさんの人が行楽に訪れているようだ。
「たちかわ新都心」構想についてはご存知だろうか。「さいたま新都心」や横浜「みなとみらい21」とともに、首都圏の業務核都市となり、首都圏に広域災害が起きたときの応急対策活動拠点となるよう構想されたのが「たちかわ新都心」だ。広域防災基地に隣接する国営昭和記念公園も、じつはその重要な防災拠点施設であり、普段は楽しい公園だけど非常事態には避難所等の大切な役割を担うことになる。
また、立川市にはもうひとつの顔がある。立川市はアートの街だ。立川駅北口の「ファーレ立川」がそのシンボルとなっている。駅コンコースからペデストリアンデッキで直結する「ファーレ立川」は、ホテル、コミュニティセンター、オフィス等が建ち並ぶ真新しいビル群の街区だ。多摩モノレールがビル群の真横を走り、どこか近未来都市の雰囲気を漂わせている。
十数本のビルが建ち並ぶ「ファーレ立川」は、オブジェ、壁画、ストリートファーニチャーにいたるまで、まさにアート作品であふれている。6カ国92人のアーティストが参加し、109作品が街なかに展示されている。展示というより、都市空間化されていると言った方がいい。不思議なことに、この街区全体がアート化されているように思えてくる。何気なく置かれたアート作品によって、普通なら見逃されそうな街角が特別な空間に見えてくる。とにかく楽しい。
立川は、甲府・信州方面、奥多摩五日市方面への玄関口でもある。立川駅から青梅線に1時間も乗れば、緑深い森と渓流、奥多摩のすばらしい大自然の真っ只中にいられる。一方、東京の大都会にも中央線で1時間たらずだ。立川は、大自然と大都会の両方を自分の手中にできる好立地にあり、まさに「東京のへそ」といえよう。
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