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マンションナビ

マンションナビは2010年3月31日をもって終了させていただきました。
マンション購入ガイド

マンション購入ガイド

マンション購入のポイントや住宅ローン、設備に関して解説します。
賢いマンション購入のためのノウハウとアイデアをご紹介。

第84回マンションを購入すべきかどうか迷っている方のための、整理ガイド

ご好評いただいて連載を続けてまいりました<購入ガイド>ですが、今回が最終回になります。今回は、マンションを購入しようかどうしようかと迷っている方が、考え方を整理できるガイドとしました。

不動産の営業マンは、よく「家と結婚はタイミング」「これはと思える物件に出会えた時が買い時」などと言います。しかし良い出会いは、待っているだけではやって来ないもの。やはり“準備”や“攻め”が必要です。

マンションは高い買い物ですから、衝動買いすると後で悔やむこともあります。まずは日頃から、マンションを買う理由やメリットを自分なりに考え自覚し、心構えをしておくと良いでしょう。そして家計管理や生活設計を見直してみたり、マンションの知識や見る目を深めておくと共に、買う時期を見計らうことも大事です。

これはというマンションとの出会いは、そのような日頃の積み重ねが引き寄せるのです。購入後のマンションライフをより良いものにするためにも、賢いマンション選びをしていただきたいと思います。

◎マンション購入の理由・メリットを考える
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マンションは購入すべきか賃貸で良いのか、という議論はたびたび起こりますし、一生に払い続ける家賃は、購入と賃貸ではどちらが安いのかという試算もよく見かけますが、どれも設定条件によって違い、考え方次第かもしれません。

マンションを購入しても、勤務先などの生活スタイルが変わると、住まいを変えなければならないリスクはありますし、リストラによって住宅ローンが返済できなくなる可能性は否定できません。しかしながら高齢で一人暮らしになった時にも賃貸住宅を借りられるのか、年金暮らしになる定年後にも家賃を払い続けられるのかという不安はぬぐえません。

マイホームを買うメリットを次のように考えられたら買うべきです。

1.堅実で安定した暮らしをしたいなら、マイホームを買うべし。

マイホームを持つことで、生き方や働き方を真剣に考えるようになります。住宅ローン返済のために、仕事に前向きになり、家計を堅実にするモチベーションが生まれ、生活が自然と安定するものです。

2.老後が不安なら、マイホームを買うべし。

住宅ローンが終われば、住居費は固定資産税や月々の管理費・修繕費のみ。出費はぐっと少なくて済みます。年金暮らしで高齢になった時に住まいが確保できていることは安心材料です。

3.資産を作りたいなら、マイホームを買うべし。

土地や建物は立派な資産で、持ち家者は金融機関の信用度が高いものです。資産価値が高い物件なら、中古でも売却しやすく、評価額や住宅ローン残高に応じて借り入れも可能。賃貸住宅で家賃を払いながら貯金をするより、金利の安い住宅ローンを支払ってマイホームを取得した方が、資産形成になるケースもあります。

4.自分らしいすみかを作りたいなら、マイホームを買うべし。

マイホームだからこそ、自由にインテリアコーディネートをしたり、リフォームすることも可能です。マンションでも、間取りが変更できる物件もあります。使いやすい先進設備を入れたり、部屋に合わせて収納家具を造り付けたり、高齢になった時にトイレや浴室などの水回りに手探りを付けるなど、住みやすさをどんどんアップできます。

5.根をおろす暮らしをしたいなら、マイホームを買うべし。

マイホームを持つことは、その地域に根をおろして暮らし続けていくということ。ご近所や子供の学校のお付き合いに真剣に向き合えますし、地域の活動にも取り組めます。子供にとっても、マイホームは一生の思い出を作り続けていく我が家。親子のきずなも深まります。

◎マンション購入の理由

マンション購入者は、実際には、マンション知識などほとんどなかったり、モデルルームを数カ所も見ていない人も多いものです。漠然と、家が欲しいな、近くにマンションが出ていたら買いたいな、あるいは、ある日マンションのチラシが入っていたのでモデルルームに行ったら契約してしまった、というような人も少なくありません。

しかしながら、買った人にはそれなりに理由があります。ある住宅情報雑誌に掲載されていた、マンション購入者の「購入理由」は、次のようなものでした。

■今が買い時だと思ったから(金利の低さ・価格の安さ・住宅減税)

■家賃がもったいないと思ったから

■もっと広い家に住みたかったから

■資産になると思ったから

■老後のために買っておきたいと思ったから

■設備が良いから

■セキュリティーが安心だから

■通勤や買い物に便利な場所だったから

■賃貸より自由度が高いから

■子供部屋が欲しかったから

■その地域の目玉物件だったから

■立地がよく住み続けたいと思ったから

■共用施設が充実していたから

こうした理由は人それぞれですし物件にもよりますが、共通して見えてくるのは、賃貸暮らしでは味わえない、“今よりもグレードアップした暮らし”をしたいということ。それができる物件とタイミングに出会えたことが、「購入理由」なのです。

◎理想のマンションに出会うために、今日からやること5カ条

さて、良い出会いは待っていてもやってこないので、今日からさっそく理想のマンションに出会うためにやるべき「準備」を始めましょう。

1.ライフプランを作る

マンションをいつ買って、住宅ローンの返済の期間をどれくらいにし、住宅ローンをいつ払い終えるか、予定収入はどのくらいで、いつどのくらいの出費が必要になるのかを、あらかじめ想定しておくのです。

家族全員の年齢を書き込んだ年表を作り、子供の出産、教育期間、妻が仕事する期間、妻が仕事を辞めたり育児休暇を取って子育てをする期間などを書き込みます。ここに、収入の見込み額をあてはめていきます。そして、大きな出費予定額=出産費用、教育費、家族旅行、資格取得のための勉強費用、車の買い替えやローン返済、住宅ローン返済額と返済期間、購入したマンションのリフォーム費用などを書き込んでいきます。

ライフプランを作りながら、収支のギャップをなくすよう調整しつつ、実際に収支が合う生活の仕方を探ってみましょう。

ライフプランには、以下の「2.」「3.」を参考に、住宅ローンの「借入期間」「返済額」を記入していきます。

2.家計分析・家計管理をする

マンションを買いたい人にやっていただきたいことは、収入が少ないことを嘆く前に、「マンションを買える家計に改造する」ということです。まずは無駄な出費はないかを点検しましょう。

家計簿をしっかりと作成し、何にどのくらい出費をしているか、無駄な出費はあるか、収支は合っているかなどをじっくり検証してみましょう。

マンション購入には「頭金」「諸経費」「引っ越し費用や新しい家具などの購入費」が必要です。マンションの価格などにもよりますが、頭金は価格の10%程度、諸経費は2〜300万は見ておくのが良いでしょう。これを家計から捻出(ねんしゅつ)して貯蓄する以外に、親から無税の譲渡所得として援助していただくことも検討してみてください。

年収の低い人は、住宅ローン借入時の査定対象となる、車のローンや教育ローン、クレジットカードでの分割払いやキャッシングは、できるだけ処理し、借入残高を減らしておかねばなりません。消費者金融からの借り入れがある人は、住宅ローンを借りる前に完済しておきましょう。

3.返せる金額と、買える価格を算出する

住宅ローンを無理なく返済できる家計の目安として、「住宅ローンの借入額は、年収の5倍まで」と言われています。年収400万の人は、2,000万円、年収600万円の人は3,000万円なら借り入れても返済に無理がないということで、その金額が、大手都市銀行などの金融機関で通りやすい借り入れ限度額と言われています。

また、年収における返済額に注目し、「返済額は年収の20%まで」も、良く言われる説です。年収400万の人は月々の返済額が67,000円程度、年収600万の人なら月々100,000円なら、家計に無理がなく返済を続けていけるというわけです。

しかし、車のローンや教育ローンなど他の借入金の返済があったり、最低限必要な食費やレジャー費などは家庭によって異なるため、上記のめやすで本当に無理なく返済していけるのか、もっと返済に充てられるのかは、一概には言えません。ご自身の家計簿を分析し、「無理なく借り入れ、返済し続けられる金額」を出していただきたいと思います。

今の家計のままでマンションを購入するめやすとしては、「購入のために積み立てている貯蓄額+家賃+契約更新料」=「住宅ローン返済額+管理費・修繕費・固定資産税」となります。

大手都市銀行のwebサイトには、住宅ローン返済シミュレーションが出ていますので、やってみてください。また、マンションのモデルルームでも返済シミュレーションを計算してくれます。

4.お得な住宅ローンを見つける

住宅ローンは様々な金融機関で、様々な金利や条件のものを扱っています。住宅ローン金利は、景気動向によって設定される「長期プライムレート」に連動しており、景気が良くない時ほど金利は安く、景気が良い時には高くなります。金利の安い現在は、借り得と言えるでしょう。

住宅ローンは、金利の数字の他に、金利の設定の仕方=返済方法によって、総返済額が変わってきます。返済方法には「変動金利型」「固定金利型」「ミックス型」があり、借り入れる側の生活設計や、繰り上げ返済の予定などを考慮しながら、返済方法を選び、返済計画を立てると良いと言われています。

住宅ローンの多くは、金融機関が掛ける「団体信用生命保険」に加入することになっており、借り入れ主が死亡した場合は、遺族の住宅ローン支払いが0円になりますので、場合によっては現在の生命保険を解約し、保険料を節約することもできます。住宅ローン金利を数%上乗せすると、借り入れ主が特定のガンや疾病になり一定期間就労できなくなると、住宅ローン残高が0円になるという特約保険付きの住宅ローンもありますので、医療保険も見直してみてください。

住宅ローンは、職場の企業と提携している金融機関には優遇金利があったり、特定の金額の貯蓄がある金融機関は、査定によって優遇金利が適用される場合があります。また、マンションの事業主と提携している金融機関で、金利が安い提携ローンを組めるケースもあります。幾つかの金融機関に相談し、借り入れの仮審査をしてもらうと良いでしょう。

5.マンションの買い時を見極める

マンションの販売価格は、地価や建築コスト、景気の動向、エリア市場の他物件の売れ行きに大きく左右される、“時価”です。同じようなプランのマンションでも、物件によって価格が大きく異なるのは、地価ばかりではなく、マンションディベロッパーの懐具合や、顧客層=周辺の居住者の所得に合わせて、価格を設定するからです。

マンションディベロッパーは、景気が悪いなどでマンションが売れない時期には、予定よりも販売価格を下げて売り出す傾向があります。そのため、価格を発表せずにモデルルームに来場させる「プレセールス期間」で、顧客の動きや予算を見るのです。

社会の景気動向もさることながら、買いたいマンションのあるエリアで、販売されているマンションの販売動向(売れているのか売れていないのか)や販売価格に注目し続けてみてください。

狙ったエリアのマンションは売れているのかいないのか、エリアにおける販売価格(住戸の面積単位当たりの価格)はどのくらいが相場なのか、そのエリアでは、販売価格はまだ下がるのか今が底値なのか上昇基調なのか、狙った住戸はお買い得なのか妥当価格なのか割高なのかといった見当を付けると良いでしょう。

さらにマンションの買い時とは、住宅減税も大きな要素。昨年度からの緊急経済対策として、マイホーム取得者には大幅な減税になる制度がたくさん用意されていますので、ぜひ研究してみてください。

◎マンション購入を決断する時の3つの心得

たくさんのマンションの開発・販売段階にかかわり、幾つものモデルルームを見学しつつ、販売担当者からお話を伺った経験から、あなたの一生の宝物と言えるマンションに出会うための心得を3つ、お伝えしたいと思います。

1.良いマンションは、良いディベロッパー、良い営業マンとの出会いから

物件を強引に勧めたりあおるのではなく、物件に自信を持っているか、わかりやすく親切丁寧に説明してくれるか、住宅ローンや税金対策についても面倒がらずにアドバイスしてくれるかをチェック。マンションは、信頼できるディベロッパーや営業マンから買いましょう。

2.マンションは幸せな暮らしのためにある

マンションを買える人、買える家計になる努力や工夫は惜しまずに。しかし、決して無理に買わないでください。マンションを買うために不幸になってはいけません。

3.快適に暮らせるマンションが良いマンション

立地・環境、広さ、間取り、建物構造、設備、セキュリティーなど判断要素はたくさんありますが、あなたとご家族が実際に暮らすことを想像してみてください。これから毎日、何十年も、年をとってからも「快適」に暮らせると思えたら、それがあなたにとって最適な、あなたにとって良いマンションなのです。

マンションを研究するには、本ガイドのような住宅関連のwebサイトや住宅情報誌などでノウハウを知ると共に、マンションディベロッパーのホームページで物件を検索してみたり、モデルルームや竣工(しゅんこう)済みの物件を幾つも見て回り、比較検討することです。パンフレットや図面集、モデルルームのパネルや模型を見たり、モデルルームで営業マンに積極的に質問し、物件の知識を深めましょう。

立地・環境、敷地や建物の条件や規模、建物構造、設備、セキュリティーなどは、すべて価格に連動します。「良い物件」と「住みたい物件」と「買える物件」のバランスが大事と言えるでしょう。

あなたとご家族にふさわしいマンションとの、すてきな出会いを期待しています。ご愛読ありがとうございました。

神ひとみ神ひとみ(ジン ヒトミ)
株式会社メイプルノア代表取締役
1964年東京生まれ。リクルート、浜野商品研究所などを経て、1996年よりマーケティングプランナーとして独立。分譲マンションの販売計画、広告デザインと共に、より良い住まいのあり方をディベロッパーに企画提案している。滞在型市民農園(クラインガルテン)の事業プロデュースは1994年から。田舎の農園で暮らすセカンドライフを提案している。