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マンション購入ガイド

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マンション購入のポイントや住宅ローン、設備に関して解説します。
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第26回不動産会社を知って上手をとろう-1

マンションを買う時に必ず出会うのが“不動産会社との対決”です。特にセールス担当者は話し上手な人が多く、何だか騙されているような気がすることも。分譲マンション事業の実態を知り不動産会社を知って、上手をとる勝負をしなければなりませんね。まずは、マンションが出来上がるまでの流れを知って、事業者側の立場になってみましょう。

分譲マンション事業の流れ
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事業主となる不動産会社は、「ディベロッパー」「施主」「売り主」とも呼ばれます。販売は、「販社」と呼ばれ販売のみを行う不動産会社が担当することがあります。

分譲マンション事業は、大まかには次のような流れで成り立っています。

1.土地の仕入れ
a-地歴調査・敷地調査
b-周辺市場分析
c-周辺環境調査
d-設計デザインと建設コストの算出
e-事業収支計画の策定

事業を行う不動産会社(事業主)が、マンション建設・販売できそうな土地を地権者から購入します。この時点で、仕入れる土地がマンションとして販売できそうか、周辺市場や環境を調査します。さらに購入資金を銀行から借り入れるので、販売して代金を回収するまでの事業計画を策定します。大まかな設計デザインをし、建設コストを算出し、事業収支を出します。

分譲マンション事業は、土地購入や建設や販売等に必要な資金を銀行から借り入れて先行投資し、販売が終わって代金を回収して返済する、という事業なのです。当初計画した以上のコストが必要になってしまうと、見込んだ利益が圧迫されることになりますし、建設期間、販売期間が延びると借り入れ金利がかさむことになります。それを避けようとすることが、不動産会社の考え方になります。

2.事業体制づくり
 分譲マンションは、様々な協力会社によって作られ、売られます。販売に関しては、「作る不動産会社」「売る不動産会社」の2つの会社に分かれます。2つが同じ会社の時もあり、その場合“自社売り”と呼ばれますが、部署は別で、担当者も異なります。
 作る不動産会社は、マンションを作るために下記の協力会社を編成します。

a-設計会社(兼建設監理会社)
※基本設計と実施設計が異なる会社で行われる場合があります。

b-建設会社
※大手ゼネコンの場合、施工は下請け会社が行うことがあります。建設は段階や部分によって専門協力会社が入ります。

c-販売会社
※事業主=売り主ですが、実際に売るのは、「販売代理」や「販売提携(媒介)」という契約形態で売り主に変わって売る“販売会社”の場合があります。

d-管理会社
※事業主の系列会社の場合があります。事業主側に有利なように問題が起きないようビジネスライクな管理業務を行うことが多いので要注意です。

d-広告会社
※広告代理店と広告制作会社があります。売るための広告を考え作ることになります。

3.設計・施工
 例えば日照問題等で近隣住民との軋轢が生まれ反対運動が起こってしまったり、最近では建築確認申請をして許可が下りるまでの期間が長くなったりということで、事業スケジュールが狂うことがあります。そうした場合、早期に販売するために、強引な販売手法になる場合もあるので要注意です。

a-近隣住民への説明会・開発許可申請
※一定の規模になると、行政への開発許可申請が必要です。そのような事業の場合は、近隣住民に騒音や日照等の影響が出たり、自然環境への影響があるので、住民への説明会を開催して同意を求めます。住民の意向を取り入れて設計を行うこともあります。

b-基本設計

c-第三者機関による構造計算(構造計算書の作成)

d-建築確認申請
※構造計算書を添付し、行政に申請します。許可が下りたら実施設計

e-実施設計

f-販売
※建築確認許可が下りたら販売を開始することができます。いわゆる“青田売り”と呼ばれる売り方で、建物が完成していない段階で、図面やイメージパースを元に販売する方法が多くとられています。

g-建設施工

h-検査・竣工・引き渡し

不動産会社をチェックしよう
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事業主(売り主)、販売会社は、一般的に知られた大手企業ばかりではありません。地元の中小企業であったり、中には全く聞いたことがない会社名の場合も。その場合は、「宅建免許」取得の有無、免許交付行政の「宅地建物取引業者名簿」の記載を確認すると良いでしょう。

宅建免許は、2つ以上の都道府県に事務所を置いて営業する場合は「国土交通大臣免許」、1つの都道府県に事務所を置く場合は「都道府県知事免許」となりますが、その優劣や業務内容に違いがあるわけではありません。5年ごとの更新となり、免許番号の最初の( )内の数字は、その更新回数を示しています。数字が大きいと、宅建業務の歴史があるということになります。

不動産会社の本社や事務所に免許番号を記載した標識(業者票)があるかどうか、代表者名や有効期限を確認しましょう。どうしても不安な場合、免許交付行政(都道府県)の宅建担当部署に出向き、名簿を見せてもらうことも賢明です。

不動産会社に資金力、経営力がないと、良質な建物を作り、のちのちの商品保証=瑕疵担保責任を取ることができません。分譲マンション事業は、宅建免許と資金があればどんな企業にも事業化が可能で、比較的利益率の高いビジネスなので、事業主がどんな会社かを、買う側がチェックし自己判断することが重要なのです。インターネットや週刊誌のレベルでも良いので、情報を集めましょう。赤字がかさんでいたり、経営に問題があると言われている会社は要注意です。

地元で長年名前の知られた会社も、多くの借入金を抱え経営力がないことがあります。そういう会社は、例え良心的な対応であっても避けた方が良いと言えるでしょう。地元の銀行で住宅ローンの相談をしながら事業主の企業について訪ねたり、地元の不動産屋さんで話を聞いて探ってみるのも一つの手です。

販売会社の形態

販売会社と言っても、下記のように、事業主との取引形態の種類がありますので、確認してください。取引形態によって、責任範囲が異なるからです。販売会社も同様に経営力をチェックしましょう。経営力に問題のある会社は、強引な販売をし、販売手数料を早期に得ようとしがちだからです。

1.販売代理
 事業主から販売代理権を得ています。販売に関わる経費は、事業主負担の場合と、販社で持ち販売全体を任される場合の2つのケースがあります。利益は、販売価格の一定の割合の他に、事業主からの委託料がある場合があります。


2.販売提携(媒介)
 事業主(売り主)と買い主との間に入り、契約を成立させる業務を行い、事業主から仲介手数料(販売価格の約3%)を得ます。分譲マンションは、入居が始まってしばらくたつと、中古イメージが出てしまい、また現地に販売センターやモデルルームを長く維持しておくことが難しくなります。その場合、いったん最初の販社との取引を解消し、新たに地元の不動産会社と販売提携を結ぶことがあります。

 事業主側の立場に立って事業や商品を眺めてみると、不動産会社の売り方がわかるようになり、場合によっては売るために考えられた商品性、誇張した広告、早期に売るための販売テクニックを見抜くことができます。

 次回は、分譲マンションの“売りのテクニック”をご紹介しましょう。
神ひとみ神ひとみ(ジン ヒトミ)
株式会社メイプルノア代表取締役
1964年東京生まれ。リクルート、浜野商品研究所などを経て、1996年よりマーケティングプランナーとして独立。分譲マンションの販売計画、広告デザインと共に、より良い住まいのあり方をディベロッパーに企画提案している。滞在型市民農園(クラインガルテン)の事業プロデュースは1994年から。田舎の農園で暮らすセカンドライフを提案している。