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マンション購入ガイド

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マンション購入のポイントや住宅ローン、設備に関して解説します。
賢いマンション購入のためのノウハウとアイデアをご紹介。

第29回憧れの最新設備で快適な都市生活を楽しむ-2

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都市の犯罪は増える一方。留守中の盗難だけではなくストーカーや強盗など、命の危険のある犯罪が都市の住まいを狙っています。都市で暮らす以上、セキュリティ設備は必要不可欠になっていると言えるでしょう。多くのマンションには高機能なセキュリティ設備が備えられていますが、その立地性から見て十分かどうかをよくチェックしたいものです。

マンションのセキュリティは共有設備がポイント

マンションは、まず建物全体のセキュリティがしっかりしていないといけません。住戸の玄関は街路からはほとんど見えないため、一度建物に侵入されてしまうと、戸建て住宅より危ないのです。しかも住民が多いため出入りが多く、顔見知りばかりではないため、建物内を平然と歩き荷物を持ち出しても、不自然に見えないのです。

マンションのセキュリティは、何と言っても共有玄関でどれだけ外部の人をシャットアウトできるかが第一です。そのため多くのマンションの共有玄関は、「オートロックシステム」になっており、来客があった場合にインターホンで住戸に知らせ、住戸内で玄関ドアを解錠して来客者を建物内に入れ、自動的に施錠される「ホームセキュリティ・インターホン」というシステムを採用しています。

しかし実際には、挨拶をしながら一緒に入って来る人もいる時、このマンションの住民かなと思ってしまうこともあります。「テレビモニター付きインターホン」なら、住戸内のモニターで来客者と通話をしながら確認し、入って来る所も確認できるので安心ですね。

最近の施錠システムは、「鍵」を使わず、磁気ICカードや、指紋などの生体認証システムが増えてきました。鍵のコピーを防ぐためです。また最近の高級マンションでは、共有玄関とエレベーターホールの2カ所で施錠し、それぞれでチェックできるようになっています。住民と一緒の共有玄関を入ってきても、エレベーターは応答のあった階、あるいは認証された階しか止まらないシステムです。

住戸の玄関ドアの鍵は“開けにくくする”ことが対策

マンションによっては取得している「住宅性能表示制度」には防犯性能の項目があり、全国防犯協会連合会などが「防犯優良マンション」の認定基準をつくっています。「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する合同会議」のつくった目録に掲載されている防犯建物部品(侵入に5分以上かかることが試験で認められた部品)を使っているかが基準になっています。つまり、「5分以上かかる」ことが最大の対策と言っていいほど、「鍵は開けられてしまう」ものなのです。

玄関ドアの鍵と泥棒の技術はいたちごっこと言われています。鍵穴に針金状のものを差し込んで鍵を回す「ピッキング」は、破壊するものがなく傷もつかないので、侵入されたことがわかりにくいことが難点。さらに、住戸内で施錠するためのつまみを、ドアの新聞受けなどから針金状のものを戸内に入れて回す「サムターン回し」、ドアの隙間などから特殊な道具を差し入れて、シリンダではなく鍵ケースの内部を操作する「カム送り」も知られた手口です。

幾つもの突起が付いた複雑な配列の鍵「シリンダーキー」や、突起ではなく小さな窪み(ディンプル)にして引っかかりにくくした「ディンプルシリンダーキー」だけではなく、鍵を二つにする「ダブルロック」だと、開けるために時間がかかるので、泥棒は敬遠しがち。自己負担でもいいので、玄関ドアの鍵は二つにするのが、もはや常識です。

最近のマンションには、“鍵を開けにくくする対策措置”もいろいろ登場しています。バールのようなもので破壊しにくくするデッドボルトを扉の隙間に取り付けたり、ドア内部の鍵ケースやドアの隙間をなくす設計、住戸内部の鍵のつまみを、押し込んで施錠する仕掛けにしたり、つまみの周辺にカバーを設けるなどのサムターン防止措置。鍵を開けるために時間がかかるようにするだけで、かなりの防犯効果になるのです。全国防犯協会連合会では、防犯対策効果の高さを認定した「CP?C」錠を推奨していますので、自分で鍵を付け替えることも一考してみてください。

マンションをプロの警備が監視する「24時間セキュリティシステム」

管理人が常駐していても、24時間目が行き届くわけではありません。異常侵入があった場合に警報装置が作動して警備会社に通報される他、夜間は専門の委託警備会社が遠隔モニターで監視し、モニター画像が録画される、「24時間セキュリティシステム」が安心です。

実はこのシステムは、防犯だけではありません。火災やガス漏れ、エレベーター故障も察知し、さらに住戸内からの通報ボタンによって、担当エリアの待機所から消防署や警察に連絡の上、警備員が駆けつけます。

さらに住戸内で急病があった場合、自分で救急車や警察を呼ぶ余裕がない場合は、ボタン一つで警備会社とのインターホン通話ができ、救急車や警察を呼んでもらうこともできます。高齢者世帯で実際に急病になった時に間一髪で助かったというケースもあるのです。

敷地や建物の死角をなくす

マンションの建物の非常階段や配管パイプは、侵入ルートになります。1階や2階などは簡単に侵入できますが、意外と多いのが最上階。非常階段でいったん最上階まで出て、外壁を伝って降り、侵入するケースが少なくないのです。高層階だからと安心していて、施錠していない住戸が多いことも要因です。

外部から侵入しやすいガラスサッシは、できれば防犯ガラス仕様にしたいものですが、やはり景観を損ねるので敬遠しがち。ガラスサッシも2カ所で施錠できるようにしておきたいものです。

防犯カメラ、共用スペースの照明は、死角をなくすために効果があります。また、1階住戸と街路とを遮る垣根も死角になりやすいので、一部は見通せるようになっていることが重要です。

マンションは、高セキュリティ性能をセールスポイントにする商品が増えています。様々な基準もあります。しかし都市に暮らす以上、セキュリティは基準や設計に頼らず、自分で知識を持って二重三重に対応することが重要かもしれません。大切な暮らし、大切な家族を守るためにも、ぜひ知識を得て自分でも対策を講じることを心がけましょう。

神ひとみ神ひとみ(ジン ヒトミ)
株式会社メイプルノア代表取締役
1964年東京生まれ。リクルート、浜野商品研究所などを経て、1996年よりマーケティングプランナーとして独立。分譲マンションの販売計画、広告デザインと共に、より良い住まいのあり方をディベロッパーに企画提案している。滞在型市民農園(クラインガルテン)の事業プロデュースは1994年から。田舎の農園で暮らすセカンドライフを提案している。