本年7月、朝日新聞広告特集紙面で移動式プラネタリウム「メガスター」の
派遣を希望する高校を募集したところ、たくさんのご応募をいただきました。
上映会は、その中から選ばれた五つの高校で10月から11月にかけて開催いたしました。
中にはメガスターを開発した大平貴之さんが突然姿を現した会場もあり、
星空を通してさまざまな思いを胸にした生徒たちと交流する場面も見られました。


【主催】 朝日新聞社 【後援】 文部科学省 【協力】 日本科学未来館
【特別協賛】 ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー

     

 


 体育館に設置されたエアドームの内部に星が映し出されると、中から「わあ」という歓声があがりました。
 10月から11月にかけて、移動式プラネタリウム「メガスター」が全国五つの高校を巡回しました。プラネタリウムを通して宇宙の本当の姿を見てもらおうと、朝日新聞社主催、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社ビジョンケアカンパニーの特別協賛で行われたイベントです。日本科学未来館のスタッフが指導にあたり、設置から片付けのすべての工程に生徒たちがたずさわるという手作り感覚あふれる上映会となりました。
 エアドームは直径10メートル、高さ6.8メートル。空気圧を利用してふくらませるため、半球部を骨組みで支える必要がなく、中に入るとかなりの広さを感じます。
 真ん中にメガスターが置かれ、その周りを囲うのが50〜60の客席。各校とも1日6〜8回上映され、在校生や保護者ら計1500人以上が満天の星に息をのみました。
 投影できる星の数は410万個。それまでのプラネタリウムは人間が肉眼で確認できる星に焦点を当てていたため、数千から数万個しか投影できないものがほとんどでした。ところが、メガスターは本物の宇宙と同じように小さく暗い無数の星をも映し出すことで、よりリアルで奥行きのある星空を再現することに成功。2004年には「世界でもっとも先進的なプラネタリウム投影機」としてギネスブックにも認定されました。



 エアドームに映し出された星がゆっくりと回転をはじめ、天の川が映し出されると、会場からはどよめきが起こりました。この天の川は、メガスターを開発した大平貴之さんのプラネタリウムづくりの原点。大平さんは、高校時代にオーストラリアで天の川を見て、いつかこの星空を再現したいと思うようになったといいます。メガスターを完成させたのは、その12年後。夢を追い求めるすばらしさを、星空を通して語り続けています。
 プラネタリウムの上映では、天の川にまつわるエピソードから銀河系の話、さらには、かつて星が視力検査に利用されていたというエピソードまで紹介されました。最後に、夜空に輝くオーロラがドームいっぱいに映し出され、15分にわたる上映を締めくくりました。
 エアドームのまわりには、星を映し出す恒星原盤や、メガスターの前身である「アストロライナー」も展示され、メガスター開発にいたる道のりが紹介されました。生徒たちは、会場を訪れた大平さんの解説に熱心に耳を傾けていました。
 メガスターを誘致した教師の一人は、「これまでは、生徒たちの理科への興味を生かす手段が少なかった。教科書学習を超えて、理科のおもしろさに直接触れられる貴重な機会だったと思う」と感想を述べていました。


体育館に設置されたエアドーム

学生たちもスタッフとしてお手伝い

学生の質問に答える大平貴之さん

パネル展示でもメガスターが紹介された

アストロライナーに見入る学生の姿も

上映前には事前レクチャーが行われた

 

 

 

 プラネタリウムの美しさだけではなく、メガスターができるまでの経緯にも興味をもつ学生が多いことに驚かされました。高校生は大人と子供の境目にある多感なとき。卒業後の進路や将来の生き方に悩む時期ですから、彼らならではの受け止め方があったのではないかと思います。
 私はごく最近まで、プラネタリウムの製作を仕事にできるとは思っていませんでした。小学生の頃からプラネタリウムを作ってきましたが、高校生のとき、このまま続けて何になるんだろうという漠然とした不安がありました。それでもあきらめなかったのは、これは自分の得意分野だという確固たる思いがあったから、そしてものをつくることが私なりの自己表現だったからです。
 本当に自分がやりたいことを見つけるのは簡単ではないかもしれません。でも、一つのことを追求していけば、その先に思わぬ道が開けてくる可能性があります。その感性を養うために大切なのは、できるだけ本物に触れること。その経験は、すぐには結果を出さないかもしれませんが、数年後、数十年後という長いスパンでみたら必ず自分に返ってくるものです。
 プラネタリウムの製作を通して、他の様々なジャンルとのつながりも見えてきました。高校生のみなさんにも何か一つこれと思えるものを続けてほしいと思います。メガスターの上映が、そのきっかけになればうれしいですね。(談) 
 
おおひら・たかゆき/1970年、神奈川県生まれ。日本大学在学中、個人製作は不可能とされていた光学式プラネタリウムを完成させ、
2003年にメガスターを開発。プラネタリウムを通して幅広い活動を行う。
 

本当に降ってきそうな星空で感動しました(大阪女学院)
初めてあんなにたくさんの輝く星を見たのですごく感動しました(大阪女学院)
とてもキレイでした!! 自分の悩みがちっぽけだと思いました(大阪女学院)
見た瞬間、思わず涙が出てきました(大阪女学院)
天の川を初めて見ました。なんだか宇宙の中に浮いているような気分になりました(一宮高校)
自分の眼で見た空以上のものを感じて、本当に感動しました(一宮高校)
語れません(新潟高校)
感動して涙が止まりませんでした(新潟高校)
信じられない。宇宙にいるみたいでした(新潟高校)
たぶん一生忘れない(新潟高校)
小学校の頃、宇宙飛行士になりたかったので感動しました(藤村女子)
床にも顔にも、そこらじゅうに星がいっぱい(藤村女子)
今までに見たことがない星空だった(藤村女子)
あんなにキレイな空が私たちのうえにあるということに感激(日大二高)
とてもきれいで夢を見ているようでした(日大二高)
星空がこんなにきれいと感じたことが今までなかった(日大二高)
宇宙飛行士の視力

宇宙飛行士になるためには視力が良くなければいけないのでしょうか? 実は基準となる視力はあります。裸眼で0.1以上かつ矯正視力が1.0以上というのが視力に関する基準です。つまり、コンタクトレンズを使用して1.0以上であれば、この基準は満たされたということになります。宇宙飛行士への夢を、コンタクトレンズがかなえてくれるかもしれませんね。

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