野村證券

企画 制作 朝日新聞社デジタルメディア本部

いままでも、これからも。

Episode3:感謝

Episode3 絆

息子・映太の家族が来てくれて、花が咲いたように家の中が華やかになった。
私の膝の中にスッポリとおさまった2歳の孫が何かしきりに話しかけてくるのだが、残念ながら私には意味不明。映太の解説によると、特撮ヒーローの話をしているらしい。
キッチンでは、映太の嫁の美奈子さんと妻が楽しそうに料理の話をしている。
RRRRR…。電話が鳴った。
「いいわよ。私が出るわ」妻が受話器をとった。
しばし会話したあと、
「…いいのよ、気にしないで。ちょっと待ってね、お父さんと代わるわ」
「お父さん、浩子からです」と言いながら、私に受話器を渡した。
娘の浩子はおととし嫁ぎ、ここから車で1時間半ほど離れたところで暮らしている。

義父に頭金を協力してもらい、私たちはマンションを購入(※1)した。私の通勤時間は多少長くなるが、公園や学校、ショッピングセンターなどが近隣にあり、生活するには便利な場所だ。さらに周辺には今後さまざまな施設の建設が計画されており、いっそう便利になるエリアだといわれている。
以前住んでいた部屋と比べると、面積も部屋数も倍以上ある。文字通り、私は一国一城の主となった。これから30年間ローンを払い続けなければいけないが、なにより自分たちの財産を手に入れたという満足感が大きい。

「ここから新たなスタートだね」と私。
「あなた、頑張ってね」
「でも、なんだかプレッシャーがあるよ。30年だよ」
「そんな弱気でどうするの。大丈夫よ」
「すまないな、土地付きの家を持てなくて。『映太は自然の中で育てたい』と言っていたのに」
「いいのよ。子供たちにとっては、きっとここが懐かしいふるさとになるわよ」妻が言った。
「ん、子供たち?」
「あら、気付いた? うふふ」笑顔の妻。
「そーかぁ、二人目だね。やったー! 弟かな、妹かな」
「さぁ、それはまだわからないわ」

マンションを買った翌年、妻は可愛い女の子を出産した。
息子の映太とは、3つ違いになる。
私たちは娘に、私の名前「浩一郎」と妻の名前「愛子」から一字ずつとって「浩子」と名付けた。将来結婚して名字が変わっても、私たちのことを忘れて欲しくないという親の心情が込められている。
妹ができた映太は、さっそくお兄ちゃんぶりを発揮し、妻の手助けをすべく生まれてまもない浩子の面倒をよく見てくれた。浩子を寝かしつけながら、映太も一緒になって寝てしまう微笑ましい姿は、私たちにとって幸せのカタチを見るようだった。

やがて私たちは年を重ね、映太が高校生、浩子が中学生になった。
映太の身長はすでに妻を追い越し、私と変わらない。ときどき生意気な口をきき妻に注意されているが、部活のサッカーの練習に明け暮れる日々。
浩子は、妻とは買い物に行ったり、ケーキをつくったり、まるで姉妹のように仲がいいが、私とはあまり口をきかない。思春期というやつだろうか。それでも私は毎日幸せだった。
ある日、妻が言った。
「来年は映太が高校3年で浩子が中学3年。それぞれ大学と高校の受験(※2)ね」
「そうか」
「二人とも受験生なんですから、あなたも気を遣ってあげてくださいね」
「ああ。受験料や入学金のほうは計画通りなんだろ」
「ええ、もちろんよ」

映太が生まれた3年後に浩子が生まれたときから大学と高校の受験が同じ年になることはわかっていたので、私たちは以前から学費の準備をしていた。それは、以前より保有していた株式型の投資信託と中期国債ファンド、さらには数年前からはじまったMMF(※3)。時代はバブルという名の夢から覚め、さまざまなダメージを負ったものの、そのころは私自身もそれなりに知識があったので、妻といろいろ相談しながら証券会社の多彩な金融商品(※4)に投資して堅実に運用していた。
また、私は好きな企業を応援する気持ちで始めた株式投資(※5)でも利益を得ていた。
さらに、子供たちが学校へ通うようになり、子育ての手が離れたころから妻はパートを始め、マンションのローンや生活費の手助け(※6)をしてくれた。
学費の準備も妻の知識とやりくり上手の賜物と言えるだろう。
「まったく、おまえには頭が下がるよ。苦労をかけるね」
「あなたが家族のために毎日頑張って働いてくれているからじゃない。いまは子供たちにお金がかかる時期だけど、マンションのローンはもう半分以上返済しているのよ。私は苦労なんて思ったことないわ」
私は妻のこのポジティブな考え方にいつも助けられてきた。

私はサラリーマンである以上出世を望んでいたが、妻はそんなことは一切気にしなかった。仕事でイヤなことがあったり、出世レースに遅れをとってヘコんでいても、いつもごく自然に励ましてくれた。
妻は妻であると同時に母のようでもあり、私は当時大流行していた「たまごっち」のように上手に優しく育てられているという感じさえした。
「あなたは、将来子供たちが一人前になって独立したら、何かしたいことある?」
なにげなく妻が聞いた。
「いや、俺はとくにないが、何かあるのかい?」
「そうねぇ、ずっと先でしょうけど、あなたとのんびり過ごしていたいわ」
「そうだな。まだ10年以上先だろうけどな」
私はあと数年で50歳になる。
いまは子供たちの受験で精一杯だが、10年先、定年退職後のことを考えるのも悪くないかもしれない。
子育てからも仕事からも解放されて、妻とのんびり余生を過ごす。考えるだけで楽しさが湧き上がってきた。そして、私はあるプランを思いついた。

To be continued...
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ライフプランと資産運用を考える

【 1.マンションを購入 】

住宅購入の平均年齢

住宅購入の平均年齢は新築住宅38.3歳、マンション36.9歳、建売住宅35.7歳となっています。子供の成長に合わせて住宅を購入する方が多いようです。 (住宅金融公庫『平成16年度フラット35利用者調査報告』より)

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【 2. 大学と高校の受験 】

子供一人にかかる費用は
およそ1300万円

子供のいる世帯の消費支出は、教育費、こづかい、交通費、通信費などの支出が多い18〜21歳の子供のいる世帯が最も多く、次いで15〜17歳の子供のいる世帯となっています。0歳から21歳まで、子供を一人育てたとして、その費用はおよそ1302万円。そのうち教育費が528万円と高い割合を占めています。 (内閣府『平成17年国民生活白書』より)

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【 3. MMF 】

MMFとは?

主要な投資対象を短期金融資産とするオープン型の公社債投資信託。1円以上1円単位で購入でき、毎日収益が計上され、その収益は、1カ月分まとめて再投資されます。金融機関の預金と異なり、運用成果は実績に応じて変わるので、元本が保証されているものではありません。(野村證券ホームページへ)

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【 4. 証券会社の多彩な金融商品 】

金融商品は多彩にあります

資産運用を考えてはみたものの、その商品の多さに戸惑う人も多いのではないでしょうか。野村證券では、お客さまのニーズに合わせて、少額の資金から投資可能な商品などを多数ご用意しています。(野村證券ホームページへ)

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【 5. 株式投資 】

株式投資のリスクとリターン

株式投資の原則として、リスクとリターンは比例する関係にあります。銘柄の選定・売買のタイミングなど、投資家自身の責任で行われ、投資した株式を売却する際に、株式の値下がりにより投資金額を割り込みキャピタルロスが生じることもあれば、逆に株式が値上がりをしてキャピタルゲインを手にする可能性もあります。株式投資は預金と異なり、値動きの幅が大きくなりがちで、「ハイリスク・ハイリターン」の商品といえます。 (野村證券『証券用語解説集』より)

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【 6. ローンや生活費の手助け 】

世帯収入の5分の1を
占める配偶者の収入

夫婦共働き世帯の収入は、世帯主のみが働いている世帯に比べ2割多く、配偶者の収入が世帯収入の5分の1を占めています。また、消費支出は世帯主のみが働いている世帯より3万円ほど多くなっています。 (総務省『平成18年家計調査』より)

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