がんの不安と悩み相談室 不安を一人で抱えないで
対談
Q&A
 
監修:財団法人 日本対がん協会 協賛:中外製薬株式会社
 
 

金井 手術でリンパ節を切除するとリンパ液の流れが悪くなり、腕や足がむくむリンパ浮腫が起こることがあります。高血圧の方や体脂肪率が高い方が発症しやすいといわれています。リンパ浮腫は発症して時間がたつほど回復に時間がかかりますから、早めに対処することが大切です。保険はききませんが、リンパの流れを改善するマッサージ「リンパドレナージ」を行う専門施設も増えてきました。早期ならばセラピストに2〜3回マッサージしてもらうと、腕や足の左右差がなくなるといわれます。ただし、一時的によくなっても再発することもありますから、予防のためのセルフマッサージの方法を看護師などに指導してもらうとよいでしょう。

中村 非常に多く寄せられる質問の一つです。検査の間隔は、がんの進行スピードや再発しやすい時期を考慮して決めます。たとえば乳がんの場合、一般に術後2〜3年以内に再発しやすく、それを過ぎると徐々に再発の可能性が低くなるので、検査の間隔も6カ月に1度、1年に1度と長くなっていくのです。それ以上、検査の回数を増やしても、再発・転移の発見にはあまり影響がありません。ただし10年、15年と長きにわたる経過観察が必要です。検査値に一喜一憂し、いつも病気のことを考えてしまうのもよくありません。私はよく患者さんに、「病院に来るときだけ、病気のことを考えたほうがよい」と話します。気持ちを外に向けて、普段はがんのことを忘れているぐらいでよいのです。

中村 再発・転移したがんを症状が出る前に発見して治療を開始しても、症状が出た後に治療を開始しても、結果に大きな違いはないとされています。それは、再発・転移のがんが見つかった場合、すでに周囲にもがんの芽が潜んでいる可能性があるからです。残念ながら初発の局所がんのように、手術して取りきれば治るというわけではないので、再発・転移時は全身療法が大原則で薬物治療が中心となります。その場合、使用する薬とがんがカギとカギ穴のようにぴったり合えば、全身に潜んでいるがんの芽をやっつけることが可能です。再発・転移時は、早く治療を開始することよりも、むしろ薬との相性が重要といわれているのです。

 

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