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2009年12月16日掲載
わが国初、アジアのソーシャルビジネスフォーラム
近年、ビジネスを通じて社会的課題の解決を目指すソーシャルビジネスが国際的に注目されており、わが国でも多くの企業が、自らのビジネスの社会的価値を企業価値として反映させようとする試みが本格化しています。そのような中、本学はバングラデシュのグラミン銀行とBRAC、タイのPDA、フィリピンのPBSPといった世界的な評価を得ている社会的企業・NGOから経営の最前線で活躍する幹部スタッフと、国内企業9社の事業戦略担当スタッフを招聘し、アジアにおけるソーシャルビジネスをめぐる国際動向を共有し、新しいビジネスモデルの構築に向けた協働のあり方を模索する、わが国で初めての機会として「AIICビジネスフォーラム」を開催しました。
日本企業の新たな企業戦略構築を立教大学が後押しする第一歩
ソーシャルビジネスをめぐる論点の本質は、グローバル社会における企業競争力の源泉を再定義する企業戦略そのものと言えます。企業の社会的役割を広くとらえなおす上で、いま脚光を浴びているアジアの社会的企業・NGOの実践が問題解決の一助になる可能性が高く、AIICはこの点に着目しています。その上で「場」と社会科学を中心とする学術的知見を提供することで、わが国そしてアジアのソーシャルビジネスにおける新たな社会的課題の解決方法を創出することを目指しています。
立教グラミン・クリエイティブラボの社会的役割
今回のフォーラムを企画運営・統括したのは、「立教グラミン・クリエイティブラボ」です。「立教グラミン・クリエイティブラボ」とは、立教大学を拠点にグラミン銀行・企業・大学の三者で国際的産学連携事業を推進するために、ソーシャル・ビジネスに関する協議を行い、新たなビジネスモデル構築を図るシンクタンク機能ならびにインキュベーター機能を有するAIIC内の組織です。企業と社会の新しい関係づくりを支援するという、従来にない産学連携モデルの構築を通じて立教の特色ある社会貢献に結実させることを目指しています。
「立教グラミン・クリエイティブラボ」で中心的役割を担っているのが、本年10月1日にAIICに着任し、「立教グラミン・クリエイティブラボ」副所長に就任した見山謙一郎特任准教授です。グラミン銀行と日本企業のマッチング業務を皮切りに、現在はAIIC海外連携機関とのパートナーシップ窓口として奔走中です。国内大手銀行、アーティストによる環境融資NPO「ap bank」の執行責任者としての経歴と本学法学部、ビジネスデザイン研究科卒業生としての本学への強い愛校心をベースに、AIICの連携戦略を牽引しています。
「AIIC 国際研究協議会2009」プログラム
第1セッション「社会デザイン研究」
第2セッション「平和研究」
第3セッション「社会開発」
基調報告「世界システム」
第4セッション「NGOの役割:将来に向けての課題」
第5セッション「農村開発」
全体討議「共同研究の構築に向けて」
総括:笠原清志 教授(立教大学)、中村陽一 教授(立教大学)
全体討論・共同研究の方向性・まとめ