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教員メッセージ RIKKYO CLOSE-UP 連続シンポジウム RIKYO VOICE 伊集院静エッセイ
体育会水泳部 〜「水泳教室」から学ぶこと・得ること〜
 立教大学水泳部は1921年に創部し、1933年東長崎(東京都豊島区)に専用プールが完成しました。当時も、そして1966年に現在の新座(埼玉県新座市)に移転後も、地域の方へのプール一般公開を行っていました。その後、当時の立教高校の体育の先生を通じて、「志木母の会」と交流を持つようになり、地元の子どもたちを対象とした水泳教室を始めたのが1972年で、それが現在の水泳教室の原型となっています。最初は水難事故を防ぐというのが目的でした。そして今のような形式になったのは1976年からです。
 以来、今年で33年目を迎え、これまで無事故で運営を続けています。毎年たくさんの方に参加いただき、中には希望のクラスに入るため朝早くから並んで下さる方もいて、大変嬉しく、またありがたく思っています。ちなみに体育会水泳部主催でこのような長期間にわたる水泳教室を行っているのは、立教大学だけです。

 水泳教室は、日ごろ交流の少ない地域住民の方々に、立教大学や体育会水泳部を理解してもらうことを目的として行っています。最近はスポーツによる健康の増進、体力向上の必要性が社会的にも重視されており、水泳を通じて地域の方々や子どもたちの健全な心身の育成ができればと思っています。8月は、翌月のインカレに向けて早朝練習や夕方練習を行いながら、子どもたちに水泳を教えることで自分たちも成長し、文武両道の人間形成を目指す場としてこの教室を部活動のひとつに位置づけています。水泳部は「水泳だけをやっていればいい」という考えではなく、水泳もやりつつ、勉強もやりつつ、様々な経験を積んだ上で社会に出て行くことを理想としています。ですので、この水泳教室は自分たちにとっても価値のある社会経験であり、自らを成長させるひとつのカテゴリーと捉えています。

 水泳教室は下は3歳から、上は小学6年生までが対象となっています。大部分が新座市内に住んでいる子どもたちですが、参加者の地域を限定していないので新座市以外から通ってくるケースもあります。水泳授業のサポートをしていることもあり、立教小学校の生徒も参加しています。また、リピーターの方や兄弟・姉妹で参加される方も非常に多く見られます。昨年、お子さんを連れて参加していたお母さんから「私も子どもの時にこの水泳教室に参加していたんです」と言われたこともありました。自分たちが生まれる前から行っていたことですから、2世代にわたって参加してくださる方がこれからますます増えるかもしれません。

 水泳教室の運営にあたって最も気をつけているのは「絶対に事故を起こさないこと」「常に子どもたちに目を向けていること」です。とにかく「事故は絶対に起こさない」。休憩時間も常に子どもたちの動きに注意をはらっています。どんなに気をつけていても、事故が起きる可能性はゼロにはならないと思っていますので、「事故防止」が最大の課題です。万が一に備え、毎年赤十字の方にお願いして救命救急法の講習を行ってもらい、部員全員が受講しています。
 それから、部員に対しては「言葉づかい」と「きちんとした行動」を徹底させています。我々は子どもたちの命を預かっているわけですから、保護者の方々の信頼をなくすような言動・行動は絶対に慎まなくてはなりません。

 上述のように、事故防止という大きな課題、部員の管理や、事前準備、大学や役所との交渉・書類提出などの苦労や難しいことはたくさんあります。ただ苦労があるからこそ、子どもたちが泳ぐことができた時がより一層うれしいと感じられます。最終日に行う検定後の自由時間、楽しそうに泳ぐ子どもたちの表情はまた一段と違って見えます。そのような光景を見ていると、水泳教室を開催して良かったと心から思います。最後にお礼の手紙をくれる子どももいて、そういったこともまた喜びのひとつになっています。
 部員の誰もが感じていることだとは思いますが、知り合いが増えて、街中で「せんせい!」と声をかけられることが多くなりました。さらに、自分たちが地域の方と知り合いになるだけではなく、子どもたちもこの水泳教室に参加して、違う小学校の子と友だちになったり、保護者の方同士が知り合いになったり・・。水泳教室は人と人のつながりが広がっていく場でもあるようです。

 今後、水泳教室については、無事故での運営、地域の子どもの健全な心身の発展、より深い地域との交流とそして水泳部員のさらなる精神面での成長を、また水泳部全体については、昨年度より上位の成績をめざすこと、ただし、強くなって部が大きくなっても全員で戦う意識を持ち続け、まとまりのある水泳部を目ざしていって欲しいと願っています。 自分たちは4年間水泳部に所属して本当に良かったと思っています。これからも変わらずにこのような精神が引き継いでいけるような部であることを心から願っています。

「水泳教室」毎年8月に体育会水泳部主催で行われている活動。3歳から小学校6年までの児童が対象。前期・中期・後期に分かれており、1回90分×6日間となっている。クラスも幼児クラス(3歳以上の未就学児対象)から、本人の泳力に応じて選べるA〜Dのクラスが設定。期間中には「ファミリデー」も設けられており、親子で参加可能。

体育会水泳部のホームページ:http://www.rikkyo.ne.jp/sgrp/swim/index.html

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