4月1日掲載


近年、人気が低迷していた東京六大学野球だが、甲子園のヒーロー、斎藤佑樹選手の登場でがぜん注目が集まっている。春季リーグ最終週の早慶戦には、二日間で七万人以上が神宮球場に詰めかけた。裏方でリーグを支えるのは、内藤雅之さん(一九八四年社会学部産業関係学科卒)が事務局長を務める東京六大学野球連盟だ。
「やはりスター選手が入って活躍してくれると、大学野球全体が盛り上がりますね。これを一過性のブームにしないためには、例えば今なら早稲田以外の五大学が、打倒早稲田で切磋琢磨(せっさたくま)し、いい試合をすることです。今回初めて六大学野球を見たお客さんもたくさんいるでしょう。その人たちに、オープンエアで開放的な神宮球場の雰囲気や大学野球の面白さを感じてもらえたら、二度三度と足を運んでくれると思っています」。
内藤さん自身も、野球少年だった。立教中学三年次にはピッチャーとして活躍し、東京都で優勝する。立教高校時代は遊撃手のポジションを得て、埼玉県大会で準優勝の成績を残した。立教大学に進学してからも、当然、野球部に入部した。
現職へとつながるマネージャーになった経緯をお尋ねすると「一年次の終わりに、監督から、マネジャーにならないかという話があったんです。自分はプレイヤーだという意識が強かったので、ずいぶん悩みましたが、今となっては良い経験だったと思います」と語られた。
四年次には東京六大学野球連盟の理事になり、団体の管理や試合の配分決めなど、運営に没頭したという。「授業もほとんど出られませんでした」と苦笑いを浮かべる内藤さんだが、それでも卒業できたのは、中・高校時代の人脈と情報収集力のおかげだそうだ。その能力をもって、六大学野球ではスタンドでホームランボールやファウルボールをキャッチした人への記念バッヂ贈呈、チケットぴあでの入場券販売等、人気振興策のためのサービス充実を図り、観客も確実に増えた。そして今後の展望についてお聞きすると、「学生席を満員にしたい!どの大学の学生も神宮に来て母校愛を育ててほしい」と力がこもった。
立教の学生、野球部の後輩へひとことお願いすると、これだけは絶対に書いてくださいよと念押しされた。「立教の学生には、とにかく神宮で校歌と応援歌を覚えて卒業してもらいたいんです。大学の新入生向けオリエンテーションで、観戦ツアーを組んでいただけるといいですね。野球部はとにかく、練習あるのみでしょう。立教が定位置に甘んじることなくリーグをかき回せば、六大学野球は確実に面白くなりますから」。
テレビやラジオ等で試合が中継されるなど、活況を見せる六大学野球。その行く末を担う内藤さんの舵取りにエールを送りたい。
「立教」第202号掲載