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英語とビジネスを同時に「体感」――新設・経営学部の画期的プログラムがスタート 経営学部 国際経営学科 教授 松本茂
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 文部科学省の「現代GP」に採択された「BBL」をはじめ、画期的なカリキュラムをそろえてこの春新設された立教大学・経営学部。教える側も教わる側も未体験の道を歩んだこの半年間を、同学部・松本茂教授と国際経営学科の学生2人に振り返っていただいた。


BBL、BLPを中心にグローバル・バリューを養う、育てる教育を

――経営学部のカリキュラムには、まさに時代の最先端を行く様々な工夫が凝らされていますが、まず文部科学省の「現代的ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に採択された「BBL」の内容を簡単にご紹介ください。

松本 「バイリンガル・ビジネス・リーダー・プログラム」の略称で、1年次後期から3年次にかけて展開される、国際経営学科のコア・カリキュラムです。英語教育科目と、英語で講義が行なわれるグローバルビジネスなどの専門科目が、融合する形で組み込まれています。1年次は、夏期の3週間にわたる海外でのビジネス英語研修(海外EAP)を出発点に、「聞く・話す・読む・書く」の基本4技能を磨きつつ、人前で英語を使う訓練を徹底的に行います。2年次からの専門科目については、最初は関連する英語科目とセットにして英語教員が理解をサポートし、ついでサポートなく少しゆっくりの英語で、最後は海外の大学と同様の自然なスピードの英語で、と段階をふむことにより、国際社会で活躍するために必要な英語力とビジネスの知識が同時に身についていきます。提携大学への留学はもちろん、海外企業へのインターンシップも予定しています。


――一方、経営学科のコア・カリキュラムは「BLP」ですね。

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松本 こちらは「ビジネス・リーダーシップ・プログラム」の略称で、やはり1年次後期から始まります。数名のグループワークにより、与えられた、あるいは自ら選んだテーマについて、実際に企業などに出向き、またその協力を得て調査・企画・提案を行い、起業のシミュレーションなどにもチャレンジします。その過程でビジネスの現場を体感するとともに、リーダーシップのとり方、チームワークの大切さなどを、自然に学んでいきます。

 BBL、BLPはそれぞれの学科の必修ですが、その中の科目を他学科の学生が履修することももちろん可能です。

――2つのプログラムを中心とする教育によって、どのような人材を養成したいとお考えですか。

松本 これからの国際ビジネスの世界で活躍するためには、英語によるコミュニケーション力、ビジネス・スキルだけでなく、高い倫理性、異文化・他文化への理解に基づく社会貢献力が求められます。立教大学のリベラルアーツ教育の伝統にたち、中でも本学部は、学際的な広い視野からビジネスを眺める科目も充実させ、日本でも海外でも通用する真の「グローバル・バリュー」を持つ人材を育てたいと考えております。


英語もビジネスも実践の中で生き生きと

――学生のお二人にもお話をうかがいます。経営学部を選んだ理由をお聞かせください。
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経営学部 市村陽子(筑波大学附属高校出身)

野沢 将来は海外で活躍したいという漠然としたビジョンを持っていて、経済・経営系の学部を中心に受験したのですが、ここは新設という点が大きな魅力でした。入ってみると、やはり先生方の熱意がすごくて、自分もそれに応えなければと思いました。

市村 私は将来、日本人として海外を相手に仕事をしていきたいと考えています。ここは少人数制を重視して選んだのですが、専門の先生とも直接お話できる環境は期待通りでした。

――アメリカでの海外EAPに参加され、いかがでしたか。

市村 単なる語学研修ではなく、プレゼンテーションや交渉術など、ビジネスの現場を意識した実践的な内容でした。初めはお互いを知らなかったグループの仲間とも、帰るころにはすっかり打ち解けることができました。

野沢 僕は、高校時代とくに英語が得意な方ではありませんでしたが、海外EAPを経験して、英語力そのものもさることながら、英語を身につけたいというモティベーションが一気にあがりました。

松本 従来の大学での語学教育がうまくいかない最大の原因は、学生のコミュニティができず、お互いの協力関係がないこと。BBLの最初にグループ行動をベースにした海外EAPを置くことでその問題を解消するとともに、帰国子女も多いこの学科で、海外経験の有無というハンデも取り除けるのです。学生の反応は期待以上で、長期留学希望者が予定をはるかに上回り困っているほどです。

――後期、BBLが本格的にスタートしたところですが、どのような感想を持っていますか。

野沢 英語の授業(EAP1)は日本語原則禁止という中で、学生は積極的な発言を求められるので大変ですけれど、クラスの雰囲気が和気藹々(わきあいあい)で楽しいですよ。

市村 映画「ワーキングガール」のシナリオを私たちが演じるという授業があります。英語の表現力だけでなく、映画に描かれたその時代のビジネスに対する考え方を学ぶことができる点が大きいですね。

――BLPの科目も履修しているんですか。

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経営学部 野沢慎治(横浜市立桜丘高校出身)
市村 まず第1回目の授業で日本酪農乳業協会の方の説明を受けて、そこからグループ毎に牛乳の消費量を伸ばすための企画を作り、学内で予選を行いました。私たちの企画は勝ち残ったので、今度実際に、協会にプレゼンテーションに行くんです。

野沢 僕らは予選落ちしましたが、次の課題でがんばります。BLPではないけれど、ビジネスの現場で活躍する方による「企業人セミナー」もとても勉強になります。

松本 ポイントは拡張性だと思います。1年前期の「基礎ゼミ」から実践を重視、学内にとどまることなく、実社会に飛び出して体験を通して学ぶ。これはBBL、BLPに一貫する考え方です。産学の緊密な連携も、不可欠の条件であることは言うまでもありません。

――お二人がとても生き生きと勉強されていることがよくわかりました。新しい試みにあふれたカリキュラムは、順調に滑り出したようですね。

松本 もちろんまだ始まったばかりですから、学生のアンケートなども参考にしながら、常に細部をチェックしていきたいと考えています。

――最後に、受験を控えている高校生にメッセージをお願いします。

松本 英語は好きだけれど、英語学を勉強したいわけではない学生は多いと思います。英語でのコミュニケーションを通して、国際社会でリーダーシップを発揮して活躍したいと考えている皆さん、ぜひ本学部にいらしてください。

――ありがとうございました。

まつもと しげる(Matsumoto Shigeru)
マサチューセッツ大学ディベート・コーチ、明海大学助教授、神田外語大学助教授、東海大学教授などを経て2006年4月より立教大学経営学部教授および同学部バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム主査。日本コミュニケーション学会理事、日本ディベート協会専務理事、NHKテレビ英会話講師、中教審外国語専門部会委員なども務めている。主要研究テーマは、コミュニケーション教育学の視座からの教育改革の方略。主著に『生徒を変えるコミュニケーション活動』『異文化コミュニケーション・ハンドブック』ほか。
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