メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

09月21日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

若者の群像

2013年3月1日掲載

“マーケティングの新たな可能性”。この大きなテーマのもと、私たち高岡ゼミナール(担当教員:経営学部高岡美佳教授)は、「関東学生マーケティング大会」出場に向けて取り組んできました。

  • 関東学生マーケティング大会で
    プレゼンテーションをする高岡ゼミ生

私たちのゼミは、消費者行動論・流通システム論を専門とする高岡教授のもと、ブランドマーケティングを学んでいます。前期と後期の1年間を通した学生主体の活動を基本としていますが、特に高岡ゼミの特長として挙げられるのは、学外との交流が多い点で、他大学との合同プロジェクトを実施したり、企業でのインターンシップに取り組んだりしています。

2012年度後期には、「関東学生マーケティング大会」に参加しました。この大会は、「関東10ゼミ討論会(旧称)」として30年以上にわたり毎年12月に開催されてきた歴史ある大会で、今年度は関東地方の12大学が参加しました。マーケティングをはじめ経済や経営分野を学ぶ学生が、論文とプレゼンテーションによって研究成果を競います。審査員は、企業経営者や公益社団法人日本マーケティング協会会長、大学院学生など、さまざまな分野で活躍する方々が担ってくださっています。高岡ゼミの活動の集大成となるこの大会に、ゼミ生一同、並々ならぬ決意で臨みました。

今大会の出題テーマは“マーケティングの新たな可能性”でした。まず私たちは2・3年次生混合の4チームに分かれ、この大きなテーマの中から、自分たちの研究テーマを見つけ出すことから始めました。

私たちのチームは、まず日々の関心事や問題意識をリストアップしていきました。そこで挙がった事項のうち、“不況でも売り上げが落ちていない商品”に着目し「自分磨き商品」、つまり化粧品など女性が自分を磨くための美容関連商品にたどり着きました。テーマを決める際には、いかに新たな切り口で研究を進められるかが重要です。そのため自分磨き商品について徹底的に先行研究(自分たちの研究よりも先に発表された研究)を探したり、研究余地を議論したりしました。検討の末、恋愛が購買行動にプラスの影響をもたらすという先行研究に基づいて、「20代女性の自分磨き商品における購買心理と恋愛の関係性」を研究テーマに決めました。
他の3チームの研究テーマは、「女性高齢者の社会的孤立」「認知的不協和と大学の満足度の関係性」「地域ブランディング」に決定しました。

  • 独自のアンケートをもとにした統計分析結果

研究の方向性が決まってからは、研究分野の現状を分析し、仮説を立て、検証する作業に入りました。私たちのチームが新しい切り口としたのは、交際期間別にターゲット層を分類したマーケティング方法です。そこで、恋愛が購買行動に与える影響についていくつかの仮説を立て、20代女性を対象にアンケートを実施しました。アンケートでは、恋人の有無・交際期間の長さと、美容関連商品の購入目的やどのような商品に投資するのかといった設問に200人以上から回答を得られました。この回答をもとに精度の高い分析結果を得るため、統計分析の専門家を講師として招き、その手法を学んだり、実際に統計分析ソフトの使い方の指導を受けたりしました。その甲斐あって満足のいく分析結果を導くことができました。右の表は、アンケート回答者がメイクアップ、スキンケア、美容院、アパレルの4商品(サービス)を購入する目的に、“癒し”や“ストレス解消”“自分らしさ”などのうち、何を求めるかを聞いた結果です。例えば「長期間恋人がいる」と回答した人は、スキンケア商品に対し、“癒し”を求める傾向にあるということが分かりました。さらに、これらの購入目的を満たし、購買意欲を高めるため、Facebookと化粧品を連動させた具体的な販売促進提案も検討しました。

大会当日の2012年12月1日、12大学の学生が開催地である早稲田大学に集まりました。高岡ゼミでは、主に2年次生が発表を担当しました。本大会は、3年次生にとっては2年間のゼミ活動の集大成でもあるため、先輩の思いを胸にプレゼンテーションしたことを、今でも鮮明に覚えています。
審査員の講評では、私たちのチームの研究はプレゼン内容の一貫性を高く評価された一方、「自分磨きが研究テーマであれば、化粧品メーカーへフィールドワークに赴き社員の方にインタビューするなど、実際に自分たちの足を動かすべきであった」と、現地調査の少なさを指摘されました。ネットワーク化が進み、手軽に情報が手に入る現代だからこそ、表面上の情報を拾うだけで終わらせないことが大切だと感じました。

結果としては、高岡ゼミは4チームとも入賞には至りませんでした。しかし、一つのテーマを深く追究したことが、私たちにとって大きな自信となりました。
3年次生となる2013年度、今度は私たちが後輩を引っ張っていく立場になります。ゼミでの活動を通じて先輩から教わったことを、自分たちが後輩に伝えられるよう、今後も一層の自分磨きに励みたいと思います。