スクールページコンテスト審査に参加して
楽しさ?交流?リンク?教育効果?
あまり違わなかった判断基準
朝日新聞編集委員 原 淳二郎
学校がインターネットに開くホームページは、どんな内容、どんな表現がふさわしいのか。インターネット利用が始まったばかりの段階で、これといった基準があるわけではない。スクールページコンテストの審査に当たって、まず何を審査基準にするかが問題になった。
立場の違う審査員にはそれぞれの判断基準があるはず。意見がまとまらないかもしれない。そんな心配もあった。だが、案ずるより生むが易し。審査員はほとんど同じ判断基準を持っていることが分かり、結果的に審査はスムーズに進んだ。審査員が何を考え、どう判断したか、を報告する。
基準その2「この世界は広く、深い。立体的な構成になっているかどうかも大切」
新聞でも1面から社会面までニュースの本筋、解説、サイドものなどを書き分け、立体観をもたせる努力をしている。ホームページも平面的に情報を並べるのではなく、訪問者の興味と関心に沿ってボタンをクリックしていくと全体像がはっきりしてくるとか、詳細な情報が展開されるといった工夫も欲しい。
基準その3「リンクがどう張ってあるかも重要。しかし、ただリンクが多ければいいというものでもない」
関連情報にすぐに飛んでいける点がインターネットの最大の特徴である。どいう考えでリンクを張るのか、リンクした先にどういう情報があるのか、選別し、評価する努力は、ホームページの魅力、意義を倍加もすれば、減殺もする。
基準その4「国際交流にどう役立てているのかも重要な要素」
インターネットで国際交流するのは言うに易く行うに難しである。やはりそれなりのきっかけがいる。ただ交流すればいいわけでもない。お互いに何のために情報交換するのか、問題意識が一致する必要もある。ネット上に国際交流を促すボランティア機関が必要という声には耳を傾ける必要がある。
基準その5「どれくらい新しい情報が入っているかも魅力のひとつ。ある時点だけ切り取ったホームページを見て評価するのは無理があるのではないか」
情報が更新されないページはすぐに飽きられる。毎日更新する必要はないが、一定期間ごとに新しい情報を追加する努力が必要となる。今後の審査に当たっての反省点のひとつである。
基準その6「こどもたちの教育にどう役立っているか、効果をどう計ったらいいのか」
これが難問だった。審査ではホームページから類推するしかなかった。どんなペー
ジであろうとこどもたちが伸び伸びと作り、それが将来何かの役に立てばそれでいいとも言える。ページを作る楽しさ、見る楽しさも重要な基準ではないか、という意見もあった。
このほか私個人の意見としては、学校の周辺、地域の人々、父母との交流、参加もスクールページの重要な役割だと思っている。
これらの基準のうち何が大切なのか、今回の審査では重みをつけるまでには至らなかった。また、これ以外にも大切な基準があるかもしれない。来年以降の宿題となった。
今回、問題提起されなかったが、学校のホームページにこどもたちの個人情報がどこまで掲載されていいのか、は今後真剣に検討されるべき課題だ。単に個人情報保護条例で禁止されているから、掲載はいけない、という官僚的判断もいかがなものか、とも思うが、こどもの立場に立って、考えていく必要がある。

