株式会社 明倫ゼミナール
代表取締役 理事長
杉藤 清行さん
複数校をまとめて紹介している冊子で、各校の概要を知ることができます。それでだいたいの的が絞れたら、実際に学校を見に行ってみましょう。学校案内やHPでも情報を得ることはできますが、「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、自分の目で見ることに勝る情報はありません。私立高校では学校説明会を開催しており、文化祭や体育祭を公開しているところもありますので、そうした機会を積極的に利用してください。また、普段の放課後の様子や下校時の姿を見ることも、本質を見るためにおすすめの手段です。
主なチェックポイントは、全体の生徒の雰囲気、知的面およびスポーツ面などへの考え方、指導です。特に重要なのが知的面で、実はこれがわかるのが掲示物。遊びの要素が多いのか、文化色が強いのかといった傾向も参考になりますし、成績順位が貼り出してあれば、勉強に対する熱意も伺えます。そしてもうひとつが、時事問題などの新聞の切り抜きが掲示してあるかどうか。これは、授業外で生徒の社会的関心や学びへのモチベーションを上げることができているかの物差しになります。
学校説明会では、説明者の雰囲気に惑わされることなく、情報を客観的に見聞きするようにしてください。また、紙には書いてない特色を見つけてください。たとえば早朝読書会や小テストの実施といった小さなことにも、教育に対する姿勢を見ることができます。
一方、ブース形式の合同説明会は、細かく聞けるというメリットがありますが、情報は単眼的になります。参加時は、学校のことをよく知ったうえで質問を絞っていくようにしたいものです。在校生の保護者に話を聞く場合も同様の注意が必要です。情報収集においては、複眼的な情報を得ること、それを冷静に見極めることが大切なのです。
私立か公立かを含め、最適な高校を選ぶには、子どもの素質や家庭事情など、あらゆる面を総合して検討する必要があります。スポーツ系に力を入れている、芸術系に強いなど、特に私立はそれぞれの際立った特色を有していますが、そうした特色と子ども自身の適性、家庭の方針や生活レベルを照らし合わせて、本当に適した学校であるかどうかを熟考してみましょう。また、その後の進路、大学のことで自動的に進学できる大学附属校か、あるいは大学受験に強い学校かも選択基準に加わってきます。
世界が大きく変わってきている今、高校もより吟味して選ばなくてはいけない時代にきています。そういった意味で理想的なのは、ますます激しくなる変化の中で、それに対応できる技術・能力を身につけさせてくれる学校、つまり、きちんと基礎学力をつけることができる、向上心を育むことができる学校です。それは教育システムと先生の質、そして在校生の姿などから推し量ることができるはずです。
いきなり応用力をつけようとしても逆効果なので、まずは徹底的に基礎学力をつけること。そして基礎が十分身についたら、徐々に問題量を増やしてレベルアップに努め、応用力をつけていく。勉強は必ずこの順番で。自信を失った時は、一旦取り組む問題のレベルを下げてみましょう。モチベーションを維持しながら確実に力をつけていくには、塾などの競争的環境に入ることも、多くの場合に有効です。
夜の勉強に向けてと、昼寝をする子どもが多いのですが、帰宅後は運動後と同様に脳が活性化している状態ですから、実はそのまま机に向かった方が効率的に勉強できます。どうしても休みたい場合は長くても30分迄に留めること。それ以上寝てしまうと、脳が目覚めるまでに時間がかかってしまいます。
フォローできるとしたら、栄養バランスのとれた食事をはじめとする健康管理や生活リズムの管理などですが、何と言っても受験は本人が頑張るしかないものです。親はその姿をあたたかく見守ってやることですね。子どもは「やらなければいけない」とわかっているので、色々やかましく言うよりも、励まし、認め、出来た時には、ほめてやるといったことが、むしろやる気の喚起になることが多いものです。

