複眼的な情報を得て冷静に見極める
特色・適性などあらゆる面を総合して検討
まず肝心なのが情報収集。複数校をまとめて紹介している冊子で概要を調べ、だいたいの的が絞れたら、学校を見に行きましょう。学校案内やHPでも情報は得られますが、自分の目で見ることに勝る情報はありません。
私立高校では学校説明会を開催しており、文化祭や体育祭を公開しているところもあるので、そうした機会を積極的に利用しましょう。さらに普段の放課後や下校時の様子を見ると、学区の本質を知ることができます。
学校説明会では、説明者の雰囲気に惑わされず、情報を客観的に捉えるようにします。早朝読書会や小テストの実施といった小さなことにも、教育への姿勢をうかがうことができます。ブース形式の合同説明会の場合は、細かな説明が聞ける一方で、情報はどうしても単眼的になるので、学校のことをよく知ったうえで質問を絞っていくこと。在校生の保護者に話を聞く場合も同様です。大切なのは、複眼的な情報を得ること、それを冷静に見極めることです。
学校を訪れた時の主なチェックポイントは、生徒の雰囲気、知的面およびスポーツ面などへの考え方、指導です。特に重要なのは知的面への考え方で、これがわかるのが掲示物。遊びの要素が多い、文化色が強いといった傾向が参考になるほか、たとえば成績順位が貼り出してあれば勉強への熱意がわかります。また、時事問題などの切り抜きが掲示してあるかどうかは、授業外で生徒の社会的関心や学びへのモチベーションを上げることができているかの物差しになります。
そうして実際に見た中から最適な高校を選ぶには、あらゆる面を総合して検討することです。特に私立高校は、スポーツ系に力を入れている、芸術系に強いなど、それぞれの際立った特色を持っています。そんな特色と子どもの適性、家庭の方針や生活レベル、また、大学附属校か大学受験に強いかなど、その後に関することや世界の変化に対応できる能力や向上心を育むことができる学校かも含めて、本当に適した学校であるかを熟考しましょう。
基礎学力をつけてから応用力アップへ
正しい生活リズムも効率に影響
志望校が決まったら、次は合格に向けて受験までをどう過ごすかです。
大切なのは勉強の順番。いきなり応用力をつけようとしても逆効果で、まず徹底的に基礎学力をつけてから、問題量を徐々に増やしてレベルアップに努め、応用力をつけていきます。自信を失くした時は、いったん問題のレベルを下げてみるのもいいでしょう。モチベーションを維持しつつ確実に力をつけるためには、塾などの競争的環境に入るのもひとつの手段です。
また、勉強の効率には生活リズムも影響します。夜の勉強に向けてと昼寝をする子が多いのですが、あまりおすすめできません。帰宅後は運動後と同じく脳が活性化している状態なので、そのまま机に向かった方が効率的に勉強できます。どうしても休みたい場合は、長くても30分までに。それ以上寝ると、脳が目覚めるのに時間がかかってしまいます。
一方、受験において親にできることは、食事などの健康管理ぐらいに限られます。口やかましく言うよりも、温かく見守り、励まし、出来た時にはほめるといった姿勢が、やる気につながることが多いようです。
家庭の経済負担を軽減し選択肢を広げる
「高等学校等就学支援金制度」
2010年4月から、公立高校の授業料無償化と並び「高等学校等就学支援金制度」が始まりました。これは、私立高校等に通う生徒が安心して勉学に打ち込めるよう、国からの「支援金」が学校に支払われるもので、家庭の経済負担が大幅に軽減されました。
この制度では、所得や年齢に関わらず、対象となるすべての生徒に月額9900円(平成21年度までの公立高校の授業料相当額)が支払われます。さらに保護者の所得(父母合算)によって加算があり、平成23年度1年生の目安では、年収250万円未満程度では月額9900円が、年収250〜350万円未満程度では月額4950円が加算されます(実際の基準は世帯構成によって異なる)。
また、愛知県では併せて独自の授業料軽減制度を実施。平成23年度の私立高校1年生の場合を見ると、たとえば年収350万円未満の世帯は、国の支援金と県の補助金を合わせて最大月額3万2600円の助成が受けられるようになっています。
こうした制度によって今、高校の選択肢はぐんと広がっています。経済的な問題で以前は難しかった選択も含め、本当に合う学校をじっくり選んでみましょう。
※「高等学校等就学支援金制度」の内容は平成23年度のものです。平成24年度以降においては変更となる場合もあります。
