「自分らしく生きる」を支えていくチーム医療のこれから

救急から緩和ケアまで、チーム医療は多種多様

 すでに医療現場では、各種のチームが業務を遂行している。代表的なものに糖尿病チーム、救急医療チーム、感染症対策チーム、呼吸ケアサポートチーム、褥瘡(じょくそう)※管理チーム、医療安全管理チームなどがある。例えば糖尿病チームは、重症化予防を目的に、日常的な療養生活のサポートを実施。医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、医療ソーシャルワーカーなどのメンバーで構成されている。

 チーム医療による効果は、疾病の早期発見や回復促進、重症化予防といった医療および生活の質の向上だけでなく、医療従事者の負担軽減、医療現場の活性化、高い安全性の確保も期待されている。しかしながら一方で、各医療スタッフの技量が均一化されていない、メンバー間のコミュニケーションが不十分、チーム医療の教育不足といった問題点も顕在化。チームワークを良好に維持するためには、各医療スタッフの能力向上に加え、情報伝達システムづくりが課題となっている。

増える在宅医療、欠かせない連携の強化

 超高齢社会を迎えた今、ますます重要度を増しているのが「在宅医療」。患者の自立支援が、その主眼に置かれている。在宅での医療や介護には、多職種による専門家チームの存在が大前提である。さらに患者と介護者が、住み慣れた自宅や地域で安心して暮らすためには、地域をあげた連携も欠かせない。すでに医療機関では、救急搬送先の急性期病院から回復期のリハビリテーション病棟・病院、維持期のかかりつけ医まで、地域全体で分担して診療する仕組みが定着しつつある。今後は在宅療養支援診療所や訪問看護ステーションなど、医療と福祉の連携をいっそう緊密にすることが課題となっている。まずは、医療情報を共有するネットワークの整備・強化が急がれる。

  • 患者が寝たきりの状態で長期間にわたり同じ体勢をしいられること。床ずれとも呼ばれる。