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溝内辰夫(株式会社NTTデータ経営研究所 環境戦略コンサルティング本部 チーフ・コンサルタント)
私どもNTTデータ経営研究所では、WWFジャパンと協力し、「温DOWN化計画」の一環として、「身近で感じた温暖化ストーリー」のキャンペーンを展開しています。これは、NTTデータのブログサイト[Doblog(R)] を利用して、一般の方から身の回りのちょっとした変化、疑問などを募集し、温暖化に対する意識の啓発を図ろうというものです。今年2月16日にスタートし、10月5日までに1,018名の方に専用テンプレートを使って情報発信をしていただき、総アクセス数は約11万8,000件に上っています。
  ブログ同士で簡単に相互リンクが張れるトラックバックの機能を活用し、「桜追っかけ隊」などひとつのテーマで情報を集める「トラックバック企画」や、地域のNPOなどと連携して携帯電話による記事投稿(モブログ機能)を使ったワークショップなども開催しています。皆様のご参加をお待ちしております。
佐々木勝雄(太平農場・代表取締役)
私は宮城県の太平農場で有機農法によるコメづくりをしています。
日々の農作業のなかで私は、温暖化のコメへの影響が、高温障害だけでないことを体感しています。気温の変化が大きくなるため、実は冷害にもつながっているようなのです。平成15年は、7月下旬の記録的な低温のため、実の入らない稲がかなり出ました。また、害虫であるカメムシがここ数年大量発生しているのも、専門家によれば温暖化の影響ではないかということです。
このまま気温の上昇が続くと、コメの主産地がどんどん北上してしまいます。日本のコメづくりにとって実に気がかりな状態です。
三浦逸朗(NPO法人・地域環境ネットワーク・代表)
大分県の地域環境ネットワークの活動として地元の自然を観察しています。今回、お話を伺った「あだると山の会」の皆さんによりますと、九重連山の周辺では、高山植物のミヤマキリシマの開花が1週間ほど早まっています。また、かつて2メートルほどあった積雪も20センチほどに減っています。おかげで遭難も減りましたが、温度が上がっていることはこうしたことでも確認できます。
私の本職は設計士ですが、職業柄、建材のスギ材の変化にも気づいています。伐採に適した時期であるはずの彼岸すぎに、スギ皮がはがれやすいのです。これは気温が高いために、夏場同様に水を吸い上げ続けているからではないかと思われます。
渡部史朗(株式会社虎屋・資材部長)
私は和菓子の原材料を調達する仕事をしています。和菓子の原材料はいろいろありますが、最近その中でも、国内では白小豆、サトウキビ、クリ、海外ではコーヒー豆など、異常気象の影響を受けているのではないかと思われます。場合によっては製品の品質を保つために、使用できない原材料もあります。
また、凍結と融解を繰り返す寒天、冷水に何度もさらす吉野葛の製造過程では、冬場の低温が重要なカギとなるのですが、平均気温の上昇で困難が生じていると思われます。
原沢英夫(独立行政法人国立環境研究所 社会環境システム領域 領域長)
2000年までの100年間の気温上昇は、地球全体では0.6℃ですが、極地では3〜4℃にもなります。こうした温暖化の影響は、極地の氷の縮小、氷河の後退など、すでに目に見える形で現れ始めており、生態系の変化も数多く報告されています。また、世界中で頻発している異常気象についても、温暖化との関連が現在議論されています。ただいまお三方が紹介されたさまざまな現象も、温暖化と関連付けることができそうです。
対策として大切なのは温室効果ガスの削減です。温暖化の原因のひとつである大気中のCO2濃度は、50年前の310ppmから377ppmに上昇、リミットとされる550ppmも、最近の研究では475ppmに、急速に迫りつつあります。まずはその排出を抑えることです。同時に、予想される深刻な影響に対する適応策を考えることも重要です。
第2部 温暖化の目撃者たち第3部 パネル討論TOPへ戻る
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