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06月21日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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大学力

大学が社会を更新する 特集大学2015

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特集大学

神戸大学

井上佳奈子さん
神戸大学の大学力Message & Topics
大学全景

神戸大学の六甲台キャンパスからは、眼下に神戸市街とその先に広がる青い海をのぞむことができる。海のかなたに常に諸外国の存在を意識し、国際性と進取の気風を育んできた神戸大学は、文系、理系の融合という新たなアプローチで「世界と競う卓越研究大学」としての道を歩み始めた。

あなたも体感!驚きの3D世界
第4回シンポジウム「神戸大学のミリョク」のプログラムが決定

第1部は学生によるオープニングの後、『世界の中の日本サブカルチャー:神戸からの研究発信』、『はやぶさ2:人工クレーターへの挑戦』の講演。

第2部は3次元可視化システム見学会や大学グッズなどが当たる抽選会を開催。ティーブレイクでは神戸スイーツ、神戸大学農場生産物を提供します。その他、ユニークな研究成果の展示、相談コーナーなど、盛りだくさん。ぜひご来場ください。

【9月27日(日)13時~17時、東京・秋葉原UDXカンファレンス。定員200名(申込受付中)】

開催概要はこちら

「文」「理」の融合で世界と競う卓越研究大学へ

武田廣学長
武田廣学長

2015年4月、神戸大学では、新たなビジョン「先端研究・文理融合研究で輝く卓越研究大学へ」が掲げられた。「全国の国立大学の中でも、神戸大学の特徴は、文系と理系、双方の教育研究がバランスよく発展を遂げてきたことにあります。その強みを生かし、文系と理系が協同し、様々な連携と融合の力によって世界最高水準の教育研究を行っていこうという決意を込めています」と武田廣学長。神戸大学は、1902年に高等教育機関として設置された神戸高等商業学校を創立の起点としている。その伝統から、経営学、経済学など社会科学系の教育研究で全国屈指の実績を誇る。一方で、国内外に研究成果を発信する目的で神戸ポートアイランド地区に開設され、分子レベルから宇宙に至る広範な領域で先端的・融合的研究が進められる「統合研究拠点」の存在が象徴するように、理系の学術領域でも世界的な評価を得ている。最先端の研究成果として生まれた製品を市場に送り出すにあたり、文系学生のマーケティングに関するノウハウ、特許など知的財産に関する専門知識などが支えていくのはそう先のことではないだろう。「現在、スーパーコンピューター『 けい 』が設置されているのが神戸。『京』を活用し、何十万、何百万という薬の組み合わせで新薬を開発する創薬、またビッグデータをどう使っていくかといった研究のスタート段階でも、文系学生のアイデアが生かされていくでしょう。私はそういった、これからの文理融合の形に期待しています」。神戸大学ならではの「文」「理」のコラボレーションで、世界と競う卓越研究大学として歩みを進めていく計画だ。

神戸大学は、早くから一丸となってグローバル化を推進してきた。現在では、海外中核大学との共同研究や連携教育の交流を図り、世界各地から優秀な人材が集まり、学生が世界へ飛び出していくその中心地となるようなキャンパスを目指し、教育プログラムの改革やインフラ整備などが進められている。文系におけるその代表的なプログラムが、いずれも留学を核に据えた「EUエキスパート人材養成プログラム(KUPES※1)」「5年一貫経済学国際教育プログラム(I F E E K※2)」「K I B E R Program※3」だ。

※1 Kobe University Programme for European Studies
※2 International Five-year Economics Education Program at Kobe
※3 Kobe International Business Education and Research (KIBER) Program

欧州を学ぶ
分野横断型・学位プログラム

KUPES日欧比較セミナー講義風景
KUPES日欧比較セミナー講義風景

EUエキスパート人材養成プログラム(KUPES)の対象は、国際文化・法・経済の3学部、研究科(大学院)の学生。2005年にEUIJ活動を開始、10年に神戸大学がEU本部のあるベルギーのブリュッセルに事務所を開設して以来、関係の深いEUに関して、各学部の専門分野と学際的視点から多面的かつ体系的に学ぶプログラムだ。プログラムのスタートは2年生前期。体系的なカリキュラムを日本語と英語で提供。学部で半年ないし1年間の交換留学、さらに大学院博士課程前期課程で1年間留学し、神戸大学と留学先であるEU圏の大学から二つの修士号=ダブル・ディグリー取得を目指す。13年10月には、学生を教育・支援することを目的とする日欧連携教育府も開設された。「現地の大学には、EU以外の国からも多くの学生が来ています。大半の学生にとって、英語は第二外国語。アメリカの視点からのグローバリズムでなく、互いを尊重する対等な立場で国際的な教育を受けられるのがヨーロッパに留学するメリットです」(日欧連携教育府長・大学院経済学研究科 萩原泰治教授)

経済・経営学部の挑戦
5年で修士号、1年留学し4年で卒業も

経済学部の5年一貫経済学国際教育プログラム(IFEEK)は、トータル5年で修士号を取得し、かつ留学で異文化を体験し、価値観の違う人と接することでフレキシブルな考え方を身につけ、グローバルに活躍できるエリート人材の養成を目的とする。2年生から開始され、まず特別演習および英語による専門科目を履修。アカデミックライティングのスキルを習得したうえで、英語による経済学の授業などを受講し、留学先での専門教育に備える。3年後期には主にヨーロッパの海外協定大学へ単位互換留学。4年前期に帰国し、卒論を完成させて早期卒業。その後、推薦入試により大学院に秋入学し、1年半で修了する。「海外で活躍しようと考えるなら修士号は取っておきたい。どれだけ優秀な人材でも、学部卒だと専門性がまだ身についていないという評価を受けることが少なくありません」(大学院経済学研究科長 地主敏樹教授)


5年一貫経済学国際教育プログラム(IFEEK)

経営学部のKIBER Programは、学生に対する語学教育を十分に行って、海外に送り出すプログラムだ。1年留学しても4年間で修了できる履修上の工夫も行っている。「海外留学には語学力と期間がネックになる場合が多いが、それを克服することで多くの学生に有効な機会を提供できています」(大学院経営学研究科長 國部克彦教授)。語学に関しては、2年生前期からネーティブの講師も含めた英語による講義を受講。語学のみならずディベートなども経験し、留学先の講義スタイルにも慣れていく。3年生からはゼミが始まるが、KIBERに協力するゼミを履修すれば、本来2年のゼミが、1年の留学期間を含めても2年で履修できる。これにより4年間での卒業が可能になる。11年度にスタートしたKIBERは、すでに卒業生を輩出。その多くが、プログラム参加に託した望み通り、海外展開する企業への就職を実現させている。

感受性豊かな若いうちに海外に出ることは大きな財産。これらのプログラムに参加する学生の言葉で、海外には刺激的な世界があることを広く伝えてほしいですね」(武田学長)

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