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08月23日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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特集大学

久留米工業大学

実践的な「ものづくり教育」で優れた産業人を育成

1966年に「人間味豊かな産業人の育成」を掲げて創立された久留米工業大学。実践的なカリキュラムを通じた「ものづくり教育」により、社会に貢献できる産業人を数多く輩出してきた。昨年開設の「基幹教育センター」では、工学の基本となる理数教科の学びをサポート。充実したキャリア教育と就職支援により、就職の強さも際立っている。

地元企業との連携で地域活性化に貢献する

イメージ画像1今泉勝己学長

「実践的ものづくり能力を育む」「ものづくりの楽しさを発信する」「就職に強い」という三つのビジョンを掲げる久留米工業大学。今年度はさらに「2021年ビジョン」を策定し、教育・研究・社会貢献などで同大学の進む方向性を提示した。

教育ビジョンでは、産業界で「ものづくり」と「サービス」の融合が進展していることに注目。この社会情勢にマッチしたカリキュラムを実現し、建学の精神である「人間味豊かな産業人の育成」の実現を目指す意向だ。

社会貢献ビジョンでは、地元企業との連携で地域活性化への貢献をミッションと位置付ける。今年6月には筑後信用金庫と交流協定を締結した。

「筑後信用金庫の取引先企業に本学の研究シーズを紹介してもらうなど、企業との共同研究にもつながる協定です。久留米市商工会議所や金融機関と連携し、地域への貢献を深めていきたい」と、今泉勝己学長は語っている。

教育機関との交流協定では、5月に大阪府の羽衣国際大学、神奈川県の神奈川工科大学と協定を結んだ。久留米工業大学のラーニングコモンズにある学生活動組織「キッコロ」を主体として、大都市圏の学生たちとの交流を推進。「地域の型にはまらない、視野の広い学生を育成する」(今泉学長)という狙いが込められている。

数学や物理の基礎を学べる基幹教育センター

イメージ画像2工学の「ものづくり」の基幹となる「数学」「物理学」基礎を学修する基幹教育センター

2016年に開設された「基幹教育センター」は2年目を迎え、早くも教育の成果を上げている。同センターは、工学を学ぶ上での基幹となる数学や物理の学修をサポートする施設。センターには専任の学修支援スタッフと授業担当者がおり、数学や物理学が苦手な学生にも丁寧な指導を行っている。

「さまざまな学力レベルの学生が入学してきますが、彼らが基幹教育によってスムーズに専門教育へ移行し、各人が持っている力を存分に発揮できるようになってほしい」と、今泉学長は話している。

同センターは、理数教科のリメディアル教育を担う「理数基礎教育部門」、基礎教育の学修支援を担う「学士課程基礎教育部門」、そして学生の学修データを収集・分析する「教学IR部門」の3部門で構成される。教学IR部門は、収集した学生の学力や成績のデータを統計的に処理し、今後の教育の方向性を示していくという役割。学生一人ひとりの能力に合わせた学習指導の仕組みづくりが注目される。

今年からは高大連携の一環として、一部高校を対象とした入学前教育もスタートしている。数学や物理の基礎をしっかり身につけた学生たちは、それぞれの専門分野で「ものづくり」の能力を発揮し、同大学が掲げる「アクティブ・ラーナー」として成長していくことになる。

全学的な就職サポートで安定的に高い就職率

イメージ画像3個々の目標と活動段階に合わせて本音で学生たちをサポート

久留米工業大学は安定した就職率の高さで知られる。2016年度の就職率は98.8%。全国的に就職状況が改善しているとはいえ、全国の大学平均を大きく上回る数字だ。16年度は同大学に5948社からの求人があり、求人倍率は31倍にのぼっている。

その要因は、同大学が全学的に取り組むキャリア教育と就職サポートにある。1年次から3年次まで、「就業力基礎」「就業力実践演習」「就業力育成セミナー」などの就職活動を見据えた実践的なプログラムを実施。また、就職や進路に関する個人相談、保護者懇談会などの機会も1年次から設定している。

2年次からは就職ガイダンスを実施し、就職セミナー、履歴書・エントリー仕上げ指導、模擬面接、マナー指導など、さまざまな視点から就職活動を支援している。就職活動への高い意識付けが、同大学の高い就職率の基盤となっている。

もう一つの要因が、同大学で育成している人材の質だ。「本学は実践的なものづくり教育を通じて、即戦力になる人材、現場に強い人材を育成しています。ものづくりの強みが、就職の強さに結びついている」と今泉学長。企業の人材ニーズに合致した教育を背景に、数多くの学生たちが、希望する就職先へと飛び立っている。

航空・宇宙の新領域へ発進!

イメージ画像4 航空領域の強化と宇宙領域の新設を実施する

久留米工業大学の注目トピックスといえば、交通機械工学科に設置されている「先端交通機械コース」が、2018年4月から「先端交通・航空宇宙コース」へと進化することが挙げられる。今回の改定について、同学科の東大輔教授はこう語る。

「もともと先端交通機械コースは、自動車をはじめ、航空機、鉄道、船舶など、モビリティー(乗り物)全般の開発に重点を置いた教育を行っていました。今回はその教育を発展させ、航空領域の強化と、宇宙領域の新設を実施しました」

具体的な学びとしては、既存の航空流体力学に加え、ロケット工学、飛行力学、人工衛星工学、航空機設計などのプログラムを設置。さらに、航空機整備技術を学ぶプログラムも新設し、航空工学の基礎や航空機整備の基本的な考え方を学ぶ。航空機のエンジニアや整備士を中心に、航空・宇宙分野のプロフェッショナル育成を目指す方針だ。

従来の先端交通機械コースは自動車が主力だったが、この改定で自動車領域が置き去りになるわけではないと東教授は言う。

「自動車メーカーの第一線で活躍しているエンジニアの多くは航空領域出身。学びの基本は同じですから、航空業界だけではなく、自動車業界へも進むことができます」

また、交通機械工学科の研究拠点として昨年開設した「インテリジェント・モビリティー・ラボラトリー(IML)」では、全国で初となる対話可能な自動運転パートナーモビリティーが実証実験の段階に入っている。人工知能を搭載した電動車いすで、体が不自由な人の生活をサポートするモビリティーとして、大きな注目を集めるに違いない。

最先端の知識を持つ先生方が分かりやすく教えてくれます
炭本 浩樹さん 工学部 交通機械工学科 2年
炭本 浩樹さん

高校のとき、本学にインテリジェント・モビリティー・ラボラトリー(IML)ができると知りました。モビリティーの最先端技術を学べると思い、ワクワクした気持ちで本学を選びました。今回、私が学んでいる先端交通機械コースが「先端交通・航空宇宙コース」に生まれ変わると聞いて、さらにワクワクしています。

久留米工業大学の大きな魅力は、先生との距離の近さ。分からないことは何でも聞ける環境で、これは工業系の学部では稀なことだと思います。先生方は技術に関する最先端レベルの知識を持っていて、しかも授業ではそれを分かりやすく噛み砕いて教えてくれます。設備も充実しているので、実践的に学ぶことができます。将来の夢は、車の新しいエンジンの研究・開発をすること。マツダの設計部門のトップの方が講義に来てくれるなど、本学には夢の実現に向けて役立つプログラムがたくさんあります。

建築と設備を同時に学べる点が一番の志望動機でした
木原 莉央さん 工学部 建築・設備工学科 3年
木原 莉央さん

将来は建築の仕事に就くことが私の目標。本学のように建築と設備を同時に学べる学科は他大学にはないので、それが一番の志望動機でした。大学生活で打ち込んでいるのは、できるだけ多くの資格を取ることです。現在はバリアフリーなど住宅環境を整える「福祉住環境コーディネーター」の取得を目指しています。

インテリアコーディネーターやCADの資格も取りたいと思っています。私は高校が普通科だったので、インテリアやCADの授業は分からないことばかりでした。それでも、授業を受けているうちに、そういう仕事にも興味を持つようになり、自分の世界が広がったと感じています。また、インテリアの授業を通じて、これまでとは違った角度で建物の内装などを見るようになりました。建築方面に進むか、インテリア方面に進むか、まだ迷っていますが、どちらの選択肢も選べる環境にあることも、本学の大きな魅力です。

久留米工業大学(私)

〒830-0052 住所:福岡県久留米市上津町2228-66 TEL:0942-22-2345

【創 立】 1966年

【学 部】 工学部
機械システム工学科(機械デザインコース、ロボティクスコース)
交通機械工学科(先端交通・航空宇宙コース、自動車コース)
建築・設備工学科(建築デザインコース、設備デザインコース)
情報ネットワーク工学科(ビジュアルコンテンツコース、ソフトウェアコース、ハードウェアコース)
教育創造工学科[教員養成学科](数学コース、理科コース)