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10月16日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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特集大学

「人間性豊かな実践的人材」の育成で地域に光を

「人間性豊かな実践的人材」の育成で地域に光を

九州医学専門学校として1928年に設立されて以来、久留米大学では地域の医療や産業に貢献する人材育成に力を入れてきた。今年度からは新学部が設置され、文・人間健康・法・経済・商・医学部の6学部13学科、5大学院研究科、21の研究所・センターなどに拡充するなど学びの領域が広がっている。来年の創立90年に向けての記念事業も着々と進み、教育・研究環境の充実に拍車がかかっている。

共通教育科目で養われる変化に負けない「人間力」

予測のつかない変革の時代にあって、社会が求めるスキルも日々変化している。それに対応し地域に貢献できる力を久留米大学では「人間力」と呼び、各学部の専門教育とその基礎となる共通教育科目の連携によって修得を目指す。

共通教育科目は、社会人としての総合的な力を養うもので、「大学入門科目」「基礎科目」「教養科目」「社会展開科目」の4科目で構成される。中でも「キャリア教育」「地域学」「医療と社会」を学ぶ社会展開科目は、地域との連携によるフィールドワークを多く取り入れ、地域の課題解決に立ち向かう「実践力」「社会で生きる力」を養うのが特徴だ。また、これらは地域と大学、医系と文系領域をつなぐ科目でもあり、同大学の文医融合の具現化の一つでもある。

今年から開設された「人間健康学部」も、医学部を持つ同大学の強みを生かした文医融合教育の新しいシンボルだ。文系と医系の連携による教育は、文学部の社会福祉学科、経済学部の健康・スポーツマネジメントユニット、商学部の医療マネジメント論などでも展開されている。

地域貢献への意識を高める産学連携プロジェクト

開学以来、地域の企業と密接な関係を築いてきた久留米大学には、実際の現場で働く人たちと一緒になって地域活性化に貢献する産学連携プロジェクトが数多く立ち上げられている。

文学部では、伝統産業である久留米絣を「着て、学び、考える」をコンセプトに、地元の人たちと商品開発などに取り組んでいる。

企業との連携は、専門科目の実践教育にも反映されている。法学部では現役弁護士、商学部では企業経営者や税理士などを招いての授業を実施するなど、キャンパスの内外で「社会」とつながることが可能となっている。

筑邦銀行・三井住友銀行との連携協定で教育・研究事業を強化

実際に存在する問題の解決策を、企業と本気で模索する「超」実践型学修御井キャンパスの新棟「御井本館」

久留米大学では昨年3月、筑邦銀行、三井住友銀行の2行と教育や研究で連携を進める協定を結んだ。両銀行のネットワーク融合と大学の知を生かした活力ある地域づくりに取り組み、久留米・筑後地域における地方創生を加速させるのが狙いだ。地方銀行、メガバンク、大学の3者が連携する例は全国初の試みであり、地方創生に向けた人材育成や研究開発が本格的にスタートした。

連携する項目は、①人材育成に向けた取り組み、②地域企業の研究開発ニーズの紹介支援などで、すでに昨年後期から文系の全学部の学生を対象に、筑後地域が抱える課題をテーマにした講座が開設されている。さらなる地域貢献に向けた、久留米大学の新たな一歩が注目されている。

同大学は、来年、創立90周年を迎える。この記念事業として、昨年、御井キャンパスに新棟「御井本館」が完成。旭町キャンパスには、総合複合棟、放射線腫瘍センターを備えた「病院北館」と、企業の研究者が常駐して大学の設備で動物実験ができるという新動物実験センターなどが入る「基礎3号館」が新築される。今後は100周年という大きな節目に向け、より一層地域とともに発展する大学を目指すため、教育・研究・診療の充実に全学をあげて努めていく。

文医融合型の新学部「人間健康学部」スタート

子どもの育ちを総合的に学び、地域の保育や子育てに貢献する「総合子ども学科」(写真左)と、からだを理解し、スポーツ・健康から地域に貢献する「スポーツ医科学科」

90年近くの歴史を誇る医学部の強みを生かした新学部「人間健康学部」が、この春、開設された。「総合子ども学科」と「スポーツ医科学科」の2学科で、医学的知識を持ち、スポーツ教育や幼児教育・保育など生涯を通じた健康づくりに貢献できる人材の育成を目指す。

総合子ども学科は、基礎的な医学科目と現代のニーズに対応した特色ある科目がバランス良く組まれている。子ども家庭支援のフィールドワークや、医学部小児科、看護学科の教員による授業など、地域や医学部との連携が大きな特徴だ。同科では、幼保一体型の認定こども園推進の動きに対応し、保育士資格に加えて幼稚園教諭の免許も取得できる。

スポーツ医科学科は、スポーツ生理学や健康管理、体育実技など従来の体育関連科目に、医学総論や基礎スポーツ医科学など医学的知識取得を目的とした科目を盛り込み、より高度なスポーツ教育や支援の人材育成を目的としている。授業では、サッカーJリーグ・サガン鳥栖での運動測定や附属病院での手術の見学実習など実体験を重視。学校やスポーツ関連の行政機関・団体、プロスポーツトレーナー、医療機関、企業など幅広い分野で活躍できる能力を身に付ける。

いずれも医学部の全面的な協力を得ての「文医融合」教育であり、久留米大学ならではの新学部として話題を集めている。

日本と海外を結ぶブリッジエンジニアを目指して
法学部 国際政治学科 4年
殷 爽(イン・ソウ)さん

国際政治学を学びたくて、中国から久留米大学に留学しました。国際政治をテーマとしたゼミでは、国際問題や戦争について多くの仲間と討論することで、互いを理解し考えを尊重することが平和につながると実感しました。久留米大学は国内外での研修のチャンスがたくさんあり、私も2年生の時、長崎の原爆について学ぶ研修に参加しました。経済的なサポートもあり、興味のあることに打ち込みやすい環境が整っています。

就職活動では、ゼミや研修のレポート制作で自分の考えをまとめ、伝える力が付いたことが大変役に立ちました。国際情報科学コースで学んだ知識も生かせる自動車設計の企業に内定をもらいました。将来は日本と海外を結ぶブリッジエンジニアも考えています。久留米大学で身に付けた国際的な知識やコミュニケーション力を大いに発揮し、社会に貢献していきたいです。

医学部の中の看護学科なのでより深く専門知識が学べます
医学部 看護学科 2年
中川 いろはさん

複数の学部がある久留米大学では、看護だけでなくさまざまな分野の授業が受けられ、あらゆる方面から看護学を深めることができます。「音楽と癒やし」をテーマにした授業やヨガ・ピラティスの授業も、患者さんのケアに役立つことを学びました。また、医学部に属しているので、より専門的な知識も身に付けることができます。特に、解剖学実習見学は他の大学よりも回数が多く、細かなところまで学ぶことができます。陸上部のマネージャーをしているのですが、医学部の先輩との接点も多くいろいろと情報交換もしています。先生方との距離も近いですね。同じ棟に研究室があるので、分からないことがあったらすぐに聞きに行けます。

助産師志望なのですが、実習で看護師の仕事を見てからは、看護師もいいなと、心が揺れているところです。ここではたくさんの経験ができるので、卒業までに目標を定めていけたらと思います。

久留米大学(私)

〒839-8502 住所:福岡県久留米市御井町1635 TEL:0942-44-2160(入試課)

【創 立】 1928年(九州医学専門学校として創立)

【学 部】 文学部、人間健康学部、法学部、経済学部、商学部、医学部

【教員の博士号取得者の比率 法学部、経済学部系、経営・商学部系】 九州・山口・沖縄1位
【一般入試合格者のうち入学者の比率(私立大学500~2,000人未満)】 九州・山口・沖縄1位
【産学連携 企業との共同研究(1件あたり研究費)】九州・山口・沖縄1位
【私学助成 学生1人あたり助成額(学生数2,000~10,000人未満)】 九州・山口・沖縄1位
(いずれも『大学ランキング2018版』より)