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04月23日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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東海の大学力2017 未来へのミッション 特集大学 資料請求

対談大学は自由。だから、 自分の意志で未来を決断できる。

大学での「学び」や「経験」の価値を、学生自身はどう考えているのか…… 大学選びの基本であり、未来へのミッションにもつながる大切なテーマを、 現役大学生を代表して、女優・福田麻由子さんに語っていただきました。

友澤 「大学ランキング」編集長として、そして高校生の子を持つ母として、福田さんのような現役大学生が大学にどんなことを求めているのかを、伺いたいと思います。福田さんは女優として活躍される中、どうして進学しようと思ったのですか。

福田 父親から「大学は、高校や中学の学びとは質が違う。自分で選び、学ぶことが楽しい」と聞いていたので、自分の中では大学に行くのが当たり前だったんです。実際に大学では、時間割があるのではなく、授業を一つひとつ吟味して、受講するかどうかを自分で決定できますし、自由な時間が今までで 一番あるような感じがします。

 学部も、小さな頃から本が好きだったし、表現という部分で得るものも多いだろうと、文学部に行きたいと以前から決めていました。

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    • 友澤 大学時代を過ごす18歳から22歳って、自分の将来を見つける大事な時期です。そういった面でも、じっくりと考える余裕があり、高校時代とは 一味ちがう体験もできる貴重な時間ですよね。

      福田 そう思います。私にとって大学は、高校と社会の間という意識がすごく強くて、当たり前に聞こえるのですが。私は高校まで、学校にいる自分と仕事場にいる自分を分けていました。学校が切り替えになって楽だったりしたんです。それが大学という自由な時間の中で、「ワタシはまだ、大学生だもん」という気楽さと、もう制服を着てないし、どんな場所でも同じ自分で居なきゃという決意の、二つの面を持てたんです。そんなステップアップがあって、本当に最近なのですが、私は役者として生きていくんだと自然に決意できました。これが高校を卒業してすぐに仕事だけになっていたら 一杯いっぱいだったと思います。

      友澤 子どもから大人になる間で、大学はちょうど良い過渡期でもあるのかもしれません。

      この教室、この先生でなければ出合えなかった知識がある。

      福田 大学と言えば、ゼミやサークルに注目が集まりがちですが、私は座学の授業にも期待して欲しいです。高校で学ぶことって基本的に教科書の中のことですけど、大学では、この教室でこの先生に教わらなかったら知らなかったなという知識や本、映画との新しい出合いがある。実際、学ぶ事って自分1人でもできると思うんです。でも、そこで何の本を読むか、何の映像を見るかを自分で探すのは限界があるけど、大学は世界を広げてくれます。

      友澤 まさに学問の本質ですね。その道のプロとして研究を生涯かけてやっている先生がいて、そういう本当の専門家と出会える場所が大学です。せっかくの講義を大事に聴くという姿勢は大切ですね。

      福田 講義の内容を完璧に学ぶのは難しいから、私は大学にいる時間を使って、これから何を知りたいかという小さい発見を、できるだけ多く抱え込んでおきたいんです。それを 一個 一個、この先の時間で開いていきたいなって。

      友澤 私がいろいろな大学を取材して感じるのが、20人程度の少人数で、先生とのコミュニケーションも多い授業が増えていることです。私たちの時代は大教室で講義を聴くという 一方通行な授業が多かったのですけど。

      福田 そうなんですね。今の大学しか知らないので。

      友澤 少人数の教室で、学生が研究発表をして、それに対して先生や他の生徒が意見を交わす授業やフィールドワークを主体とした授業など、「アクティブ・ラーニング」と言われる授業が増えています。学生もすごく楽しそうで、つい私も授業を受けてみたいなと思いますよ。

      福田 私の必修の授業にも「アクティブ・ラーニング」があります。社会学の本を毎回30ページぐらい割り当てられて、それを要約して、さらに自分の意見を述べていくという授業です。それこそ20人ぐらいのクラスなのですが、演じる仕事とは別の緊張感でした。その時、社会に出たらこの授業で体験したプレッシャーより、もっと大変なことを同世代の人がやっているんだ、社会で当たり前のようにできなければいけない事ってこんなに難しいんだと、感じたんです。「アクティブ・ラーニング」の授業は企業に就職される方には、とても勉強になると思います。逆に、大学に行かずに就職をしたら、みんなどこで学ぶんだろうって考えてしまいましたね。

      友澤 それは、女優として社会を知る福田さんならではの感想ですね。

      大学選びは、学部選びも大切。情熱を傾けられるジャンルを選ぼう。

      友澤 福田さんもおっしゃっていましたが、大学の授業は深くて、授業を理解するだけでも非常に大変だと思います。だから、受験生には大学を選ぶ時に、情熱を傾けられると思うジャンルを選んでほしいと思います。小さい頃から本が好きで文学部を選んだ福田さんのように。

      福田 あそこに行きたいと大学を絞って幾つかの学部を受けた友人もいましたが、私は学部選びが大事だと思います。同じ大学でも、文学部と経済学部では面白さも、得るものも、全然違うので。

      友澤 気をつけなければいけないのは、大学の選択肢もバラエティーに富んでいますので、学部名だけで選ぶと入学してから「えっコレ?」と違和感を覚えることも多いようです。受験勉強の合間に、オープンキャンパスに参加したり、大学情報をまとめた情報誌やホームページで、この大学にはどんな授業があるのか、どんな先生がいて、どんなカリキュラムで学ぶのかなどを、調べることも大切なのです。

      福田 自分にあった大学、学部を見つけて、大学でしか味わえない自由を楽しんでほしいですね。

      福田 麻由子
      1994年東京生まれ。4歳で子役としてデビューし、テレビドラマ・映画などで活躍。連続ドラマ「最後のレストラン」(NHK BSプレミアム 毎週火曜 23:15~)に出演中。現役大学4年生としてキャンパスライフも楽しんでいる。

      友澤 和子
      ともさわ・かずこ/「アエラ大学ムック」「AERAイングリッシュ」などの編集長。新聞・雑誌記者時代、教育問題を多く取材。「朝日新書」創刊に携わり、『一日一生』などベストセラーを多く手掛ける。「AERA」副編集長を経て現職。高校生、中学生の2人の母でもある。

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特集大学一覧

※本特集は、特別の表記を除き『大学ランキング』のデータに基づいて製作されています。

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コラム偏差値だけでは大学の魅力を測れない時代。
大学選びのポイントは、大学ごとの個性を知ること。

大学の教育が、激変! 親たちの時代と違う、大学教育の価値。

すべての国内大学の定員を合計すると、入学を希望する人の数より多いという状況が示すように、大学進学は「特別なもの」ではなくなっています。切磋琢磨して、偏差値が少しでも上の大学に進学するのだという価値観は、すでに過去のものとなってしまったのです。

さらに企業も、大学名ではなく、学生が大学時代にどんな学びや経験を積んできたのかに、採用基準の重点を移しています。

偏差値という分かりやすい指標だけでは、大学の価値が測れなくなった今、多くの大学が、自らの個性やアドバンテージを打ち出しはじめています。

その一つは大学生活の中で、学生を成長させる教育の仕組みです。

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    • 1980年代から90年代ごろは 一方通行の講義が多く、入学したら「学生が自分で授業を受けて、自分で学ぶ」という面が強かったかと思います。しかし、今は大学がきめ細かく学生の成長をサポートしてくれます。それは、「少人数教育」「アクティブ・ラーニング」といった授業スタイルのトレンドにも見ることができます。

      たとえば、大学の授業というと、数百人が入る大教室で先生の話を一方的に聞くというイメージかもしれません。しかし現在は、一クラスが20~50人での少人数教育が基本になっています。マンモス大学の代表と言える早稲田大学でも、50人以下の授業が8割、20人以下が4割となっているのです。少人数の授業が増えたことで、授業内での学生と講師のコミュニケーションも密になっています。

      もう 一つのトレンドであるアクティブ・ラーニングとは、学生が自ら主体的に、あるいは学生同士で協力しながら学ぶ指導法、学習法のことです。グループワークやプレゼンテーションなどを取り入れ、学生が調査・研究して解決策を探るような「問題解決型授業」を行います。これは、子どもが将来どんな進路を選択しても、たくましく生き抜いていける「基礎力」の育成を求める、親や社会のニーズに応えての変化とも言えるかもしれません。

      また、グローバルという面でも各大学のオリジナリティーが生まれています。その代表と言えるのが、「留学制度」です。近年は各大学が国外に提携大学を増やし、卒業が遅れないで済むように単位の互換性を高めることで、学生の留学の機会をサポートしています。

      他にも、ボランティア活動やインターンシップ※1産学共同プロジェクト※2の実施などでも、大学の教育力を測ることができます。そうした大学の個性は、パンフレットをじっくりと読むことである程度は見えてきます。

      ただ、大学の教育方針や取り組みを知るためには、オープンキャンパスに参加するなど、直接大学を訪ねてみるのが良いでしょう。また、朝日新聞出版が発刊している「大学ランキング」では、単純に偏差値だけでは見えてこない、学習環境や就職力といった大学の魅力を、ランキングという分かりやすい指標で提示していますので、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

      将来の夢があるなら、手本となるロールモデルの多い大学へ。

      大学選びの際に注目していただきたいもう 一つが、理想の将来を考えた時にその大学に手本となるロールモデル※3が多いかどうかという点です。

      卒業生の進路をランキング化していくと、大学ごとに「この業界に強い」という個性が見えてきます。

      ある大学を取材すると、特定の職業に進む人材を育成する教育に特化した専門コースを作っていたり、就職センターにその業界に詳しい専門スタッフを揃えているといったケースがあります。また、資格試験に強い大学も増えています。

      一方で、 一定の知名度を持つ、総合大学にいくこともメリットがあります。様々な業界で活躍する卒業生が多く、どの業界を目指しても先輩からアドバイスを受けられることです。

      受験生にとって、一人で自分の将来を決めるということは難しいことです。保護者の皆さんのサポートも欠かせません。そこで気をつけていただきたいのが、保護者ご自身が大学受験をした頃と今では状況が大きく違うということ。自分の時代のイメージを一度忘れて、現在の状況、そして何よりもお子様の個性や適性を第一に考えた大学選びをしていただきたいと思います。

      ※1 インターンシップ 】
      学生が企業内で就業体験ができる制度。3年次の春もしくは夏休みに参加するケースが大半だが、最近では1年次から募集がかかることも。いずれにせよ、3年次の秋から本格化する就職活動の前に希望業界の仕事を試すことで、入社後のミスマッチを防ぐ役割を担っている。企業側も、学生の人間性や仕事に対する姿勢、常識などの有無を考課して、採用活動の参考にする面が少なからずある。アルバイトではないので基本的には無給。単位として認定している大学も増えている。
      ※2 産学共同プロジェクト 】
      大学が企業などと協力して、新しい価値を創造したり、社会の課題を解決しようとする活動。産学連携なども同義。行政も加わった場合は産学官連携とも。青色発光ダイオード(青色LED)の研究開発は、産学官が協力してノーベル賞受賞につながった好事例。
      ※3 ロールモデル 】
      一般的には、自分にとってお手本となる行動や考え方を持った特定の人物を意味する。ここでは拡大解釈して、希望する業界や業種に就いた先輩やその体験情報の質と量を指している。
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