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10月19日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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名古屋女子大学

中部地域における女子教育の草分け的な存在。1915年創設の名古屋女学校を源流に、1964年開学。大学院から幼稚園までを擁する学園の中核であり、目指すのはよき家庭人であると同時に社会的に自立する女性の育成。衣食住や環境・経済などの生活に関わる専門知識を学ぶ家政学部、教育分野を中心に専門職能人を育成する文学部、家庭や社会に必要な力を養う短期大学部を展開。2015年の学園創立100年には、新しい教育研究拠点を整備した。

〒467-8610
名古屋市瑞穂区汐路町3-40
TEL: 052-852-1111

女子教育の伝統

100年を超える歴史と伝統の中
高い教養と「親切」を身につけ
社会で活躍する女性を育成し続ける

児童教育学専攻では、教職希望者のほぼ100%が教員として活躍している。

中部地域の女子教育に、1世紀にわたって貢献してきたのが名古屋女子大学だ。

前身の名古屋女学校は大正時代の1915(大正4)年、名古屋市東区葵町で創設。建学の精神は「高い教養を身に纏(まと)った職能人としての女性の育成」という、当時では革新的なものだった。同時に定められた学園訓「親切」は、人間愛や友愛の精神などに加え、学問への情熱や研鑽という意味も込められている。また自分を支えてくれる人への感謝の気持ちを持ち、それを社会への貢献を通して還元するという意味まで含む。

その後、時代に呼応して総合学園へ成長。1921(大正10)年に名古屋高等女学校に昇格し、昭和に入った1935(昭和10)年に現在の瑞穂区汐路町へ移転。より高度な女性教育の必要性から1950(昭和25)年に名古屋女学院短期大学を、1964(昭和39)年に家政学部を置く4年制大学を開校した。

1971年には大学の家政学部への児童学科の設置と同時に、天白区に校地を得て付属幼稚園を設立。同校地へ1988年に文学部を置き、1998年に大学院を設置。そして2015年、創立100年を迎えた。

女性の社会進出がめざましい現代において一層求められる、職業を通して社会に貢献できる教養豊かな女性を育成し続ける。

社会ニーズへの対応も柔軟だ。18年4月には、文学部児童教育学科の児童教育学専攻に、中学校教諭一種(国語)・小学校教諭一種の免許取得が可能な「小中教育コース」の新設を予定している(認可申請中)。小・中の接続の視点を持った教員が求められていることから、両方の免許を持つ人材を育成し、同時に国語力の強化で基礎学力やコミュニケーション能力の向上を目指す。

また同年、自由な学びのスタイルを求める声に応え、短期大学部保育学科に、午前中のみの授業が主体の3年課程「第三部」の新設も予定している(認可申請中)。これまで名古屋市外の短大では古くから設置されてきたが、市内では唯一となる。午後を仕事などに使えるうえ、学費は2年課程の約70%だが、通常過程と同じ充実した設備環境で保育士や幼稚園教諭の資格取得を目指すことができる。

教育・研究環境の高度化

学びと成長をバックアップする
充実した教育・研究環境
全学統合の「知の交流拠点」を形成

2017年9月竣工予定の本館校舎(イメージ図)。

名古屋女子大学はよりよい教育の実践のため、キャンパス環境の充実にも力を注いでいる。学園創立100年の節目には一大プロジェクトを実施。天白校地にあった文学部を汐路校地へ移し、全学の教育施設・設備を集約した「知の交流拠点」を形成した。その際、図書館棟・南8号館・体育館を新設。機能的かつクオリティーの高い学びの施設・設備の面からも支援している。

図書館棟の1、2階は、学園の「知の拠点」であり、「学習の場」でもある総合スペース。目的別のゾーニングによって多様な学習スタイルに対応する。1階は図書館にラーニング・コモンズが併設され、ディスカッションやプレゼンテーションなどのアクティブラーニングの他、セミナーやイベントなどにも利用されている。図書館内の閲覧スペースには個人学習用のキャレル(閲覧席)が103席も設けられ、「勉強に集中できる」と好評だ。さらに2つのグループ閲覧室や、教員採用試験および管理栄養士国家試験の資料を揃えた学習室もあり、目的に応じて有効活用されている。2階には、紙からデジタルまで、多様な情報源がワンストップで利用できるコンピューター自習室を完備。60の席数があり、学習・研究を後押ししている。

南8号館には各種の実習室に加え、スタジオ機能も備えた多目的室、学生食堂などがあり、女子トイレにはパウダールームも完備。快適な学生生活をサポートし、また、省エネ機能も整え、環境保全に配慮している。

体育館は1階・2階で合計1800席以上を設置できる機能を持ち、講演やイベントなど、幅広い活動に生かされている。

拠点形成の計画はさらに続き、2017年9月にも新たな校舎の完成を予定している。

新校舎は地上5階建て。1階には、教学・学生生活・キャリア支援・保健室などの学生サービスを統括する学生支援センターを配し、便利なワンストップサービスを実現する他、入試広報センターや同窓会室も置く。2~5階は実習室など、各学科の学びに対応する施設。また、ガス空調・LED照明・超節水型トイレなどを採用し、南8号館に続くエコキャンパスとなる。

キャリアデザイン

女性としてのキャリアを描いて実現
スキル・資格の獲得から
就職までをきめ細かにサポート

管理栄養士養成校として約50年の伝統と実績がある。

女性の可能性をより高める教育が行われている名古屋女子大学。女性としての生き方を考える機会が多いのは、伝統ある女子大ならではだ。さらに、独自のキャリアデザインプログラムを確立し、キャリア形成を支えるきめ細かく確かな体制を各学部・学科で整えている。

家政学部の食物栄養学科では、養成校指定を受けた1968年以来、数多くの管理栄養士を輩出してきた実績をベースに、国家試験対策も万全だ。臨地実習では管理栄養士の専門スタッフがサポートすることで、職業としてリアルなイメージを持ちやすくしている。

同学部の生活環境学科では、建築士、フードスペシャリストなど、家政学に関する多彩な資格・免許の取得を目指すことができ、家政経済学科では、社会での実践的なスキルを磨くと同時に、情報処理関連、福祉や食に関わる資格取得もサポート。共に高・中の家庭科教諭一種免許も取得可能だ。

文学部の児童教育学科では、親身なサポートによって教職・保育の公務員採用試験の合格など、希望する進路へ導く。児童教育学専攻では教育や保育の現場、最先端の研究分野から講師を招くセミナーを、幼児保育学専攻では保育現場で活躍している先輩を招く卒業生懇談会を実施。将来を具体的に考える機会にしている。

短期大学部の保育学科で編成するのは、保育士資格と幼稚園教諭二種免許が同時に取得できるカリキュラム。3コースが選べる生活学科は、専門性を高めつつ、枠を越えた学びや資格取得も可能にしている。

的確な試験対策が行われる結果、高い国家試験合格率を維持しており、なかでも全国トップレベルの合格率を誇るのが、家政学部食物栄養学科の管理栄養士国家試験。2016年の合格率は94.9%(※1)。同全国平均の44.7%と比べると、そのすごさがわかる。また今年度、文学部児童教育学科では、小学校教員採用試験において46名の合格者を輩出(※2)。公務員保育職(保育士・幼稚園教諭)採用試験でも合格者76名という高い実績を築いている。

就職率も例年高く、17年3月卒業生実績は大学が98.2%(※3)、短期大学部が97.6%(※4)。卒業生は未来に向かっていきいきと活躍し、社会に貢献している。

※1 受験者138名中131名合格
※2 講師を除く
※3 就職希望者558名中548名
※4 就職希望者286名中279名

注目トピック

学外と連携しての多彩な活動
「食育事業」「交通安全絵本作成」

保育士や幼稚園教諭を目指す学生たちが行った、自作絵本の読み聞かせ。交通安全を呼びかける内容だ。

名古屋女子大学は、学外との連携によって多彩な学びの場を創出することにも積極的だ。

他の教育機関との連携もあり、直近では2017年2月、家政学部食物栄養学科が、日本歯科大学の創立者生誕150年記念の企画に協力し、食育に関する共同事業を開催した。食育といっても幅広いが、両校で取り組む意義のあるものとして取り上げたテーマは「食事と咀嚼(そしゃく)」。

午前中は調理実習を行い、昭和30年頃の食事を再現。現代の食事と、硬さや咀嚼回数、栄養価などの違いを比較した。午後はシンポジウムを開催し、食事と咀嚼に関する多方面の事例報告や意見、提案などを発表。そこから導き出されたひとつの結論は、「現代の柔らかい食事を見直し、咀嚼回数を増やすような食事への改善が、健康増進に役立つ」というもの。今後の食事改革の方向性を見出すことができたという。

地域との連携活動も多い。そのひとつが、瑞穂区からの依頼を受け、短大保育学科の2年生が作った交通安全絵本。主人公は瑞穂区のマスコットキャラクター「みずほっぺ」だ。

最初にキャラクターも交えた交流会を開き、グループで構想を練って42冊の絵本を作成。その中から学生相互および瑞穂区役所の審査により、坪井智美さん、中間菜月さん、橋向佑貴さん、早川菜奈美さんの作品「いつもみてるよ みずほっぺ」が選ばれ、印刷製本された。

出来上がった絵本は瑞穂区内の保育所、幼稚園、小学校、児童館に寄贈され、名古屋市内に21ある図書館で貸し出しも実施中。心を込めて作り上げた親しみやすい絵本が、今日も子どもたちの安全に役立っている。