&GOOD DESIGN

GOOD DESIGN AWARD 2017

グッドデザイン・ロングライフデザイン賞

装身具トート・バッグ
[ボート・アンド・トート・バッグ]

70年以上も変わらず愛されるシンプルさ

トートバッグといえばL.L.Beanと世界的にも認知されるまでになったボート・アンド・トート・バッグは1944年、冷蔵庫がなかった時代に氷の塊を運ぶためのバッグとして発売されたのが原型。現在も当時と同じ丈夫な24オンスのキャンバス地を使用し、品質にこだわり続けて米国メイン州の自社工場でひとつひとつ手作りしています。本体サイドの布を縫い合わせている部分は、丈夫なナイロン糸を使用したダブルステッチ、 ボトム部分は布を2重にして更に丈夫な仕様に。シンプルなデザインなのでさまざまな場面でお使いいただけます。ハンドルとボトムの色やイニシャル刺繡(ししゅう)(有料)などで個性が出せるのも大きな特長です。

L.L.Bean

公式サイト:http://www.llbean.co.jp

シンプルだから、美しい「ボート・アンド・トート・バッグ」
L.L.Bean日本支社代表 ゼイン・シャッツアー氏

 1944年の発売開始からデザインをほぼ変えることなく、人々に愛用され続けているバッグがある。アメリカ・メイン州に本社を構えるアウトドアブランド・L.L.Beanの「ボート・アンド・トート・バッグ」だ。70年以上も前に生まれ、トートバッグの基本形ともなったシンプルで美しいデザインが2017年度の「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞した。

 元々は冷蔵庫がなかった時代に、肉や野菜を冷やす氷の塊を入れて運ぶためのバッグだった。水が染み出ないようにと採用された24オンスのキャンバス地は今も変わることはなく、丈夫かつ実用性に優れる。L.L.Bean日本支社代表のゼイン・シャッツアー氏は、このバッグの一番のポイントは「シンプル」であることだという。華美なところはなくとも機能的で無駄のないデザインは、どこか美しい。ハイキングやキャンプといったアウトドアだけでなく、街へ買い物に出かける時などにも使えて、コーディネートを選ばない。家の中ではトランクルームに色分けして並べ、収納ボックスとしても重宝していると語るゼイン氏。おかげで家の中が美しく片付き、「妻もハッピーだ」とほほ笑む。

 こうした用途の多彩さや、必要なものをさっと詰め込めばすぐに出かけられる手軽さ、飽きの来ないシンプルなデザインが人々の心をとらえ、長きにわたり愛用されてきた。メイン州にある自社工場で、職人らが丹精込めて一つひとつを手作りしているというのも発売当時から変わらない。一方で、ハンドルやボトムのカラーバリエーションやモノグラム刺繍の選択肢が広がるなど、進化を続ける。とりわけ、オリジナルのバッグとしてカスタマイズできるモノグラム刺繍は好評を博し、お子さんやペットの名前を入れて楽しんだり、自社のロゴの刺繍を入れて、社員に配布する企業もあるという。

「ボート・アンド・トート・バッグ」は、L.L.Beanブランドを代表するアイコン的デザインだとゼイン氏は語る。新たなデザインを考える時、求められる機能をシンプルにデザインするという基本に立ち返らせてくれる存在だという。それは、無駄なものを削ぎ落としていくことで、機能美を追求する日本の美学と通じるものがある。アメリカのみならず、日本においても人々の日常に溶け込み、愛用されてきたのは、デザインに対する哲学が共鳴し合った結果かもしれない。「その日本で、栄えあるグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞できたことをとても誇らしく感じている」と、ゼイン氏は喜びの笑みを見せた。

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受賞対象一覧