林修の特別授業

lesson03 協同組合の総合事業

林修の特別授業

協同組合はどのように地域の経済活動を支えているの?
地域のくらしの向上に必要な様々な事業を展開しています。

上川 前回は、地域を支えるための活動を農業協同組合(JA)が行っているというお話でした。

 組合員が住んでいる地域のくらしのために、ライフラインを支える活動を行っていることを解説しました。今回は各事業の内容を説明します。JAの行っている事業を大きく整理すると、図の通りになります。ところで、上川さんの家で食べるものはどこで買っていますか?

上川 たぶん、近所のスーパーだと思います。

 農畜産物が食卓に届くまでには、図のように生産から様々なステップがあります。消費者のニーズに応じて計画的に農畜産物を生産・収穫し、青果センターなどJA集荷場を通じてスーパーや小売店に販売しています。また、海外への輸出にも取り組んでいます。そのように、農畜産物をまとめて販売するのが「販売事業」です。品質や規格をそろえ「ブランド」として付加価値をつけること、より品質のよい作物をつくっていくことも大切です。一方で、段ボールや肥料、ビニールハウスといった農業や生活に必要な資材を取りまとめて共同購入し、安価で良質な商品を組合員に提供するのが「購買事業」です。また、飼料・肥料などの原料は、世界各国の協同組合や企業と連携して安定的・長期的に調達しています。

上川 みんなの力を合わせて、まとめて売ったり買ったりしたほうが便利ですよね。

 そう。大型資材の利用や施設の活用など、組合員が集まって行うほうが効率的なこともあります。多種多様な需要に応じて、知恵とお金を集めて行うこうした事業を「利用事業」といいます。次に組合員のくらしの中で起こる病気やケガ、自然災害や自動車事故といったリスクに対して幅広い保障 を行うのが「共済事業」です。

上川 これは「困ったときの助け合い」にあたりますね。

 病院や巡回健診など「厚生事業」もやっています。加えて、組合員が農業をするうえで、トラクターや倉庫など大きな設備を備えるときの資金の融通も必要になります。そのための事業は「信用事業」と呼ばれ、組合員から貯金を受け入れ、営農・生活資金の貸し出しを行っています。こうした 様々な事業で、農業や組合員のくらしはもちろん、地域の経済活動も支えています。

上川 組合員自身とみんながくらす地域のために、どれも必要な事業ですね。

これからの日本の「食」と「農」、地域のために必要なことは?
協同組合の利点を生かし、地域を支えていくことです。

上川 JAが地域と農業のためにたくさんの事業を行っていることはわかりました。でも、農家の人は減っていると聞いています。

 担い手不足は深刻な問題です。新しい日本の農業を担う世代を育成するための教育はもちろん、農業をやってみようとする人たちに農業技術をはじめ知恵と資金を提供するなど、新規就農の支援もJAは行っています。

上川 地域には他にも課題がありますよね。

 地域だけで支えきれない課題には国内の協同組合と一緒に対処し、それでも難しい場合には世界の協同組合と助け合う仕組みになっています。今、私たちの社会が抱えている様々な問題を解決していくためにも、「協同組合」の力が必要とされているのではないでしょうか。

JAが行っているたくさんの事業は、どれも日本の食と農業、地域のために必要なものですね。
一人の力は小さくても、みんなが寄り添うことで大きな力が生まれてくる。共に助け合う「相互扶助」を目的とした「協同組合」だからこそできることでしょう。

今日のまとめ

みんなのくらしの向上のために、知恵と力を合わせて事業を行っていく。それが協同組合。みんなのくらしの向上のために、知恵と力を合わせて事業を行っていく。それが協同組合。

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