よくわかる

林修の特別授業

テーマ
協同組合

Lesson 16 JA未来新聞

これからの農業経営

未来を担う人を支える

今から10年、20年後。日本の農業は大きく様変わりしているかもしれません。経営感覚にすぐれた若い農家が各地で活躍し、農業は安定した職業として人気を博す。各地で始まっている新たな取り組みから、そうした明るい未来図が見えてきそうです。林修編集長と望月まりなリポーターが、農業の今とこれからをお伝えします。

日本農業経営大学校の卒業生は全国各地にいる。そのネットワークの広さも彼らの強み。
【望月リポーターへの指示】
農業の担い手を育て 支えていくための新たな取り組みを取材し報告せよ

農業の明日を開く人を育てる日本農業経営大学校

取材協力
校長 堀口健治 さん

農業を「経営する」ということ

 これまで各地のJAを取材してもらいましたが、生産者の高齢化と後継者不足は課題になっていましたね。その対策として、地域ブランドの活性化やICT(情報通信技術)の活用など、地域ごとに様々な取り組みがありました。

望月そうした努力と同時に、大切なのはやっぱり若い担い手を育てることですよね? 今回私は、東京の品川にある「日本農業経営大学校」を取材してきました。1学年は20人と少ないですが、入学者の3分の1が農家以外の出身で、これまでの卒業生の就農率は、なんと100%。4年制大学や県立の農業大学校を卒業した後に、もっと学びたいとやってくる人も多いそうです。

農業「技術」でなく、農業「経営」を教える学校というのが面白いですね。

望月さすがは編集長。まさにそこがポイントで、この学校では経営学や会計学、マーケティングなどのほか、幅広い視野やリーダーシップを身につけるために、社会学や心理学を学ぶこともできるんです。2年次の後半は卒業論文にあたる「経営計画」づくりに取り組み、卒業後はその計画に沿って実際に法人を立ち上げた人もいるんですよ。

学生が発信・議論する授業が多い

農業実習はないんですか?

望月1年次に4カ月の実習がありますが、受け入れ先は学生が自分で見つけて自分で交渉しなければなりません。さらに2年次には、農業以外の企業で3カ月間の実習も義務付けられています。

労働力の不足はロボットなどで補えても、ロボットをどう使うか考えるのは人間です。これからの時代、多様な知識、経験とアイデアを持つ農業「経営者」の育成はとても重要ですね。

望月日本農業経営大学校は、現在7期生が学んでいるまだ若い学校です。今後卒業生がどんどん増えれば、日本の農業は変わっていくかもしれませんね。

まりなのまとめ

「経営感覚」を身につけた若い就農者が、全国各地で新しい価値を生み出しています

農業リスク診断活動JAあいち三河

取材協力
共済部 部長 山本予司男 さん

もしもに備え安心を届ける

担い手不足解消のために必要なことは二つあると思います。一つは今の話のように人材を育てること。もう一つは新規就農者でも安心して農業に従事できる環境を整えることです。

望月そうですよね。JA共済で全国的に取り組みを進めている「農業リスク診断」を調べるため、今回私はJAあいち三河の共済部の活動を取材してきました。JAあいち三河では共済部のライフアドバイザーが農家を訪ね、携帯端末の画面を一緒に見ながら農業を取り巻くリスクの確認をしているそうです。

農業を取り巻くリスクには見落としがちなものも多いですから、その全てを把握して備えておくというのは難しいでしょうね。

西三河地域は県下最大の促成なす産地

望月そうなんです。たとえば自分の散布した農薬がよその畑にかかってしまい損害賠償を求められたり、その畑の作物が出荷できなくなったらどうしますか、と具体例を挙げながら確認していくと、見落としている意外なリスクに気づくことも多いようです。

農業法人として働く人を雇用している場合は、従業員の労務管理などにも注意しなければなりません。農業を取り巻くリスクも時代とともに変化していそうですね。

望月JAあいち三河では農業リスク診断を保障の契約につなげる推進活動ではなく、リスクに気づいてもらうための啓発活動と位置づけています。農家が安心して働ける環境を守ることは安全安心な農産物を食べるためにも重要ですから、私たちも応援したいですね。

リスクへの備えがあれば、若い世代も安心して農業を継ぐことができる。後継者がいれば、将来のためにしっかり備えようと思う。その二つは密接に関連しています。大切な活動ですので、今後もぜひ続けてほしいと思います。

まりなのまとめ

リスクへの備えがあれば 農業の経験が少ない若い人も安心して就農できそうです

【望月リポーターからの報告】
農家を育てることと支えること
未来のためにはどちらも大切です

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