ネクストリボン がんとの共生社会を目指して

2019年2月4日 開催

シンポジウム 「がんとの共生社会を目指して
~企業の対策最前線とこれからの働き方~

上司の応援・柔軟な勤務で安心感

御園生 泰明 氏(株式会社電通 第21ビジネスプロデュース局 ビジネスプロデュース部 部長/LAVENDER RING 発起人)

2015年に肺腺がんと診断された。死ぬかもしれない、家族を守らないといけない、お金も必要だと悩んだ。自分の経験から、治療と仕事を両立できているポイントを四つあげる。

一つ目は上司が寄り添ってくれ、周囲が応援してくれる空気をつくってくれたこと。安心感が得られたことが大きい。

上司に相談すると、「よし、任せろ」と言って、僕の写真に「FIGHT TOGETHER」という文言をつけたステッカーを作ってくれた。上司が自分のパソコンに貼る。その前に座った人が「どうしたの」と聞く。上司が「御園生ががんになったんだ。一緒に応援してやってくれないか」とステッカーを渡す。同僚や取引先が僕の病気を知って、応援してくれるようになった。黙って抱え込む必要がなくなり、治療に専念できた。

二つ目は医療が発展し、通院しながら治療ができること。三つ目はフレックスタイムやメール、スカイプなどの会社の制度やビジネスツールを使って柔軟な働き方ができていることだ。

とはいえ落ち込むことがある。そんな時、湘南ベルマーレフットサルクラブの久光重貴選手の写真を見つけた。彼も肺腺がんで、日本一を目指して、治療を受けながら練習をしている。その写真を見た時にすごく気持ちが前向きになった。

1枚の写真によって「がん=死」という呪縛から解放された。写真の力で元気なサバイバーの存在を伝えるボランティア活動をしたいと上司に相談すると、「よし、分かった」とすぐに調整してくれた。

プライベートでこの活動をすることにも、会社が理解を示してくれて精神状態がさらに安定し、仕事も頑張れるようになった。これが両立できている四つ目の理由だ。