芝浦工業大学

「世界標準」の高等教育機関へ

多様性のなかで育まれる
異文化への深い理解

外国人・女性教員の
採用を進める

各研究室には海外からの留学生が在籍し、日常的に英語で専門分野についてのやりとりを行っている

 「世界が舞台」。2014年、私立理工系大学として唯一、文部科学省の「スーパーグローバル大学」に採択された芝浦工業大学。グローバル化の取り組みはその後も加速する。
 2027年の創立100周年に向け、「世界に学び、世界に貢献するグローバル理工学人材の育成」を掲げた大学構想「Centennial SIT Action」を進める。総合力でアジアの工科系大学のトップ10に入ることが目標だ。
 村上雅人学長はこう話す。
 「グローバル化を進展させるためのキーワードは多様性です」
 多様性は大学の活力や創造力を生む源泉だ。まず、教員の多様化を図るため、外国人教員をこの2年間で24人採用した。女性教員の採用も積極的に行い、その比率は約20%にまで上昇。2027年の目標である30%達成も視野に入った。
 こうした教員のグローバル化、多様化を土台に、教育のグローバル化を推進する。芝浦工業大学のグローバル教育を特徴づけるプログラムの一つが、「グローバルPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング=課題解決型授業)」だ。アクティブラーニングは以前から行ってきたが、スーパーグローバル大学採択を機に大学全体に展開している。
 学術交流協定を結ぶアジア、欧州、北米など、世界各地の理工系学部を持つ大学と連携して進めるグローバルPBLでは、学生を協定校に派遣。約2週間にわたって現地の学生とプロジェクトチームを編成し、専攻分野に応じた課題解決型のワークショップに取り組む。日本人学生が海外に行くだけではなく、海外の協定校から学生を日本に招き、同様のプロジェクトに取り組む点に大きな特色がある。2018年は合わせて約80のプログラムを実施した。
 村上学長はグローバルPBLの成果についてこう語る。
 「初めて海外を経験する学生もいますが、わずか2週間のプログラムで学生は大きく成長します。英語が得意かどうかに関係なく、自分と同じ年代の海外の学生と学び合うことは、学生にとってとても貴重な経験になります」

1年次から最先端の
研究に触れる

外国人教員の積極採用で多様性を育む

 いま力を入れているのは低年次からの専門教育の充実だ。1、2年次は教養科目を中心に学び、3年次から専門分野に進むのが大学の一般的な課程だが、1年次から学生を研究室に配属し、指導教員や大学院生の指導を受けながら専門的な研究に触れられるよう、全学的にカリキュラムを見直している。
 「1年次から最先端の研究に触れて刺激を受けることは、将来、自分が何になりたいか、学生がロールモデルを考えるためにも重要です」(村上学長)
 これには理由がある。芝浦工業大学は、2012年から国内のインターナショナルハイスクールに通う高校生を対象に、夏季インターンシップ・プログラムを実施している。2018年には37人の高校生が、各研究室で先端的な研究を体験した。
 「高校生であっても、自分が興味を持った分野に関する学習意欲は高く、大学での専門的な研究にも十分に対応できる力を持っていることがわかりました」(村上学長)

異文化理解を通して
世界と協調する

国内外で年間約80ものグローバルPBLが行われ、異文化理解が進む

 このように、芝浦工業大学はグローバルPBLをはじめ、さまざまな取り組みを展開し、着実に成果を上げている。村上学長がその先に見据えるのは「ボーダーレスな高等教育機関」だ。
  「大学を含めた高等教育はもともとボーダーレスなもので、世界に開かれた存在でなければいけない。日本のアイデンティティーを大事にしながら、世界で活躍できる人材を育てる、グローバルスタンダードの大学をめざします」(村上学長)
 異文化への理解を通して、世界と協調する。「そんなグローバルな視点と気概を持った人に入学してほしい」と村上学長は期待を込める。

CAMPUS TOPICS ①

学生の海外派遣数が全国5位
10年間で35倍に急増
 グローバル化の指標の一つに、日本人学生の海外派遣数がある。2019年1月に発表された日本学生支援機構の調査によると、芝浦工業大学の協定校への派遣数は1025人(2017年度)で、全国5位にランクされる。2018年度の全体の派遣数は1671人で、スーパーグローバル大学創成支援(SGU)事業に採択された2014年から3.2倍に、過去10年間で約35倍と急増している。海外からの受け入れも積極的に行っており、その学生数は年間約1300人に達する。
●海外の協定校への
日本人留学生の派遣数(2017年度)
2019年1月に発表
日本学生支援機構「平成29年度協定等に基づく日本人学生留学状況調査結果」から

CAMPUS TOPICS ②

ダイバーシティ推進先進校として
女性教員比率も約20%に上昇
 国内の工学分野に占める女性研究者の割合が約11%にとどまるなか、芝浦工業大学では女性教員が18.2%(2019年度)を占める。ダイバーシティ推進先進校を「Centennial SIT Action」の目標の一つに掲げて男女共同参画も推進しており、2013年の男女共同参画推進室の設立以降、女性教員の割合は2倍以上に増えている。女性教員をすべての学科に配置して、各分野のダイバーシティ確保に努めている。リクルート進学総研の「進学ブランド力調査2018」によると、理系の女子高生からの志願度ランキングにおいて、芝浦工業大学は14位と、前年の43位から大きく躍進している。
●女性教員の比率
「国内の工学分野における女性研究者の割合」は内閣府の「平成30年度版男女共同参画白書」から

CAMPUS TOPICS ③

有名企業への
実就職率が30%を超える
 大学通信によると、日経平均株価指数の採用銘柄、企業規模、知名度などを参考に選んだ有名企業400社への実就職率(卒業生1000人以上の私立大学)で、芝浦工業大学は、2017年の30.5%(就職希望者1559人に対し就職者476人)7位から、2018年31.2%(就職希望者1703人に対し就職者532人)4位と上昇している。
●有名企業400社への実就職率が高い大学
大学通信「『有名企業への就職率』が高い大学ランキング」から

※卒業生1000人以上の私立大学
※就職希望者=卒業(修了)者数-大学院進学者数
※慶應義塾大学は就職者3人以上の企業のみ公表のため、2018年の表から除かれている

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