早稲田大学

「たくましい知性」と「しなやかな感性」を育む

「早稲田らしさ」を備え
世界に貢献する人材へ

答えのない問題に
解決策を示せるか

「世界で輝くWASEDA」を掲げる、田中愛治総長

 昨年11月に就任した田中愛治総長が掲げるビジョンは「世界で輝くWASEDA」。たとえ時間がかかっても世界の大学ランキング上位に入る、との強い覚悟を持って大学改革に取り組む。だがランキング上位をめざす前に、まず大事なことが三つあると田中総長は説明する。
 「それは、世界中の大学の知識人から早稲田大学は優れた研究をし、教職員が一丸となって学生の教育に取り組んでいると評価されることが重要です。さらに、早稲田の学生が卒業後、世界に貢献していくことです」
 この「研究、教育、社会貢献」の3本の柱に取り組むことで、おのずと世界50位以内の大学に入っていくことができると田中総長は語る。そのためにも、世界から優れた研究者を招聘(しょうへい)することに注力しているという。
 「数カ月といった短期間であってもいい。集中講義や共同研究などで、学生が世界の最先端の研究にふれる恩恵にあずかることができます。外国人研究者からは『早稲田の学生はよく英語で質問する』と高い評価を受けており、そこで刺激を受けた学生は自信を持つことができます。そして優れた研究者のもとから、優れた人材が育っていきます」
 さらに、外国人教員の採用にも力を入れており、2018年度の外国人教員数で国内トップに立った(『大学ランキング2020』〈朝日新聞出版〉調べ)
 「早稲田が重視するのがダイバーシティ、多様性です。たとえば、長期間同質の環境や人間関係のなかで育つと、学問的にも人格的にも幅が狭くなってしまうおそれがある。しかし、さまざまな国籍、宗教、価値観をもつ外国人教員や外国人留学生とふれあい、学ぶことで、違った見方ができるようになるのです」
 従来、日本の教育でいうところの「優れた学生、人材」とは、問題の正解を素早く見つけ出す人だとされ、偏差値重視の教育が行われてきたといえる。1980年代までの、欧米に「追いつけ追い越せ」という明確な目標があった時代であればそれでよかった。しかしその目標はある程度達成され、90年代初頭のバブル崩壊から長い不況を経た現在では、異なった価値観を理解できる教育、幅広い視野を持つ人材が求められている。
 「近年は答えのない問題に対し、自分なりのソリューションを仮説として立て妥当性を示す必要があり、その能力が求められている。これを私は〝たくましい知性〟と呼んでいます。自分の仮説が間違っていれば、またゼロからやり直すたくましさも必要です。また、ダイバーシティを受け入れる広い視野を〝しなやかな感性〟と呼んでいます。早稲田生にはこの二つを育んでほしいと願っています」

抜本的な入試改革で
多様性のある学生を

学生に話しかけられ笑顔で応じる田中総長

 この方針を実現すべく、抜本的な入試改革に取り組んでいる。そのひとつとして、政治経済学部の入試科目に、2021年から数学を導入する。政治学科、経済学科、国際政治経済学科の三つの学科で統計学を必修としたからだという。私立大文系受験において、文系科目への偏重を防ぐのが狙いだ。
 こうした入試改革に取り組んだ背景には、田中総長のアメリカ留学での経験が生きている。
 「ハーバード大やイエール大では基礎学力がある学生の中で、ボランティア精神や芸術性などとがった能力のある学生を選抜している。本学でも知識だけではなくさまざまな能力を評価し、学生のダイバーシティを広げたいと考えています。たくましい知性としなやかな感性を育むために必要な素養を、今回の入試改革では示しています」
 さらにグローバル人材の育成も強化を図る。全学部生が学べるグローバルエデュケーションセンターを設置し、基盤教育に力を注いでいる。すべての学部の基礎となる「アカデミック・ライティング」「数学」「データ科学」「情報」「英語」の五つの領域で構成。アカデミック・ライティングでは、母語である日本語で論理的な文章を作成する力を養成する。データ科学は、自分が提案した解決策に妥当性があるかどうかを検証するうえで文系、理系問わず重要になる。そして特に力を入れるのが「リーダーシップ科目」だ。「権限や権力がなくてもリーダーシップを発揮できるという考え方が欧米では最先端」(田中総長)のため、個々の課題を解決していくリーダーシップを実践的に学び、人間的力量の育成にも取り組む。
 「『早稲田らしさ』とは多様性を受け入れる懐の広さだと思っています。本学創設者、大隈重信が唱えた建学の精神の中に『模範国民の造就』との言葉がある。これは、進んで人類社会に貢献せよという意味です」
 実際に、有名企業のトップからは「早稲田出身の社員は組織で泥をかぶることも進んでやる人が多い」と定評があるという。また、ボランティアに参加する学生は年間1万人にも上り、ラオスで小学校を作るプロジェクトなども進行中だ。さらにスポーツや演劇など何にでも挑戦できる環境が整い、どんな学生でも居場所があるのも特徴だ。田中総長は学生に期待を込めてこう語る。
 「〝早稲田らしさ〟を備えた学生は必ずやグローバル社会に貢献する人材へと成長できます」

CAMPUS TOPICS ①

「早稲田スポーツミュージアム」が
「早稲田アリーナ」内に完成
 草創期から多くの優れたアスリートやスポーツ関係者を輩出し、日本のスポーツ界をリードしてきた「早稲田スポーツ」。その輝かしい歴史を知ることができる施設「早稲田スポーツミュージアム」が、今春、戸山キャンパスの記念会堂跡地に完成した「早稲田アリーナ」3階にオープンした。既存の演劇博物館、會津八一記念博物館、早稲田大学歴史館に続き、新たにオープンした四つ目のミュージアムだ。
 豊富な写真や映像コンテンツのほか、実際に競技で選手が使用した駅伝や野球などのユニフォーム、シューズ、トロフィーなども展示されている。検索システム「早稲田スポーツ名鑑」では、過去から現在の早稲田大学のスポーツに関わる関係者らを検索することができる。常設展示のほか、入れ替え制で体育各部の実績や最新情報を展示するコーナーも。期間限定の企画展示では、フィギュアスケート選手らの愛用品なども見ることができる。10時〜17時、水曜・祝日休み。入場無料。
早稲田スポーツミュージアムエントランスホール
6月20日まで羽生結弦選手(在学中)のフィギュアスケートシューズも

CAMPUS TOPICS ②

「めざせ! 都の西北奨学金」
(入試出願前に申請する奨学金)
 早稲田大学への入学を希望する首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)以外の国内高等学校出身者に入学後の経済支援を行うことを目的として、入学前予約採用給付奨学金「めざせ! 都の西北奨学金」を設けている。この奨学金は、入学試験前に申請し、書類選考により採用候補者として認定された場合、入学後の授業料半期分免除を事前に約束するものだ。入学時納入金から春学期分授業料が免除されるので、入学時の経済的負担も軽減される。
 また、首都圏の高等学校出身者で、学業成績が優秀であるにもかかわらず、家計の事情で早稲田大学への進学を断念せざるを得ない受験生を対象とした「小野梓記念奨学金」(年額40万円)もある。
 いずれも、4年間継続する奨学金なので、入学後も引き続き家計負担が軽減され、安心して勉学を継続することができる。他の学内の奨学金(約150種類)も、すべて給付型(返済不要)となっている。
学内奨学金は、日本トップクラスの給付人数実績、給付金額実績を誇る

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