立教大学

世界を変える力を育む

ニューノーマル時代を
生き抜くためのリベラルアーツ

キャリア形成につながる
独自の学びのシステム

2021年4月に就任した西原廉太総長

 1874年、米国聖公会宣教師、チャニング・ムーア・ウィリアムズは、東京・築地に聖書と英学を教える私塾「立教学校」を創立した。前年にキリスト教の禁教令が廃されたばかりで、集まった学生もわずか数人であった。

「そのような厳しい状況下でも、ウィリアムズ主教には日本の若い人たちに伝えたいことがありました。それが、リベラルアーツの本質であり、その目的は、学びを通して世界を読み解く力、世界を変えていく力を身につけることでした」

 こう語るのは、2021年4月、立教大学の総長に就任した西原廉太教授。西原総長は新体制のもと、立教大学が創立150周年を迎える24年に向けて、質の高いリベラルアーツ教育を一層深化させていく考えだ。

 立教大学ならではのリベラルアーツ教育として16年度からスタートした学びのスタイルが「RIKKYO Learning Style」。大学4年間を導入期、形成期、完成期の三つに分けて段階的に学ぶ。この学びのスタイルのベースが、立教大学が長年培ってきたキャリア形成の概念である。

 最も重要となる導入期(1年次春学期)は、大学の学びに適応する土台を築くため、全学部生が「立教ファーストタームプログラム」を受講する。歴史や科学などを通して、なぜ学ぶのかを考え、学びの意味や姿勢を理解する「学びの精神」と、タイムマネジメントやプレゼンテーションなど、大学の学びの基礎となる「学びの技法」を身につけるのだ。

 「例えば歌舞伎の世界でも、まずは『型』を身につけることが大切で、『型』がなければ型破りもできないと言われています。『立教ファーストタームプログラム』では、この歌舞伎でいうところの『型』を身につけます」

 続く形成期では多彩な経験を重ねて視野を広げ、完成期には専門分野を極める。

 西原総長は、「RIKKYO Learning Style」を代表するプログラムの一つに、「立教サービスラーニング(RSL)」を挙げる。

 これは、社会の現場での活動と、教室における学びとの結合をめざす教育プログラム。教室での十分な事前学習をふまえ、近隣のコミュニティ、農山村地帯、海外のフィールドに赴く。そこでは、社会で起きているさまざまな課題をテーマに体験学習に取り組み、さらに事後学習で学びを深めていく。

 「RSLを修めた学生は、自分が生きている世界や社会以外を見る、知ることの重要性に気付くことになります。さらに、どこかのだれかに起きている『社会問題』を、自分事として捉えられるようになる。これこそがリベラルアーツの本質であり、世界を読み解く力、世界を変えていく力の源になると考えています」

キャンパス内を
より国際的な環境に

 立教大学は創立以来、英語教育に力を入れ、現在の国際化の取り組みは文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」にも採択されている。

 今後さらに実践的な英語運用能力を備えたリーダーを育成するために、20年度から新たな英語教育カリキュラムをスタートした。

 1年次必修科目に「英語ディベート」を開講。2年次以上を対象にCLIL(Content and Language Integrated Learningの敬称)に基づく授業を展開し、専門科目を英語で学ぶ土台を築くため、学部学科の専門領域に関する英単語や英語表現を学ぶ。

 その後、学部の専門領域を英語で学び、卒業後に専門性を生かしてグローバルな環境で活躍することをめざす。

 22年9月より、新しい外国人留学生受け入れ制度を開始する。キャンパス内に多くの外国人留学生が集い、日本人学生と国際交流を図る環境を充実させていく。

 また、経営学部で培ってきた先進的なリーダーシップ教育を全学に展開した「グローバル・リーダーシップ・プログラム(立教GLP)」の拡充を進める。多国籍企業と連携しながら、グローバルな環境でリーダーシップを発揮できる力を身につける。

 さらに1年次から登録可能なグローバル教養副専攻では、「専門性に立つグローバル教養人の育成」を目標とし、所属する学部学科の専門科目以外に、芸術や地域研究など、異文化理解をテーマに知識と海外体験を修得する。

 「コロナ禍で手洗いが大切だと言われていますが、水と石鹸で手を洗える環境にない人が世界には多数います。そうしたことに思いを至らせる視点、視座を身につけることが重要です」

 立教大学の学生は、こうした多様な学びを通して着実に成長し、卒業後を見据えてキャリアを形成する。実際その学びの質は社会からも評価され、高い就職実績につながっている。

 今春、立教大学では、対面授業をオンラインでも配信できるよう、約3・7億円の設備投資を実施。換気設備工事や特殊な透明マスクの導入に加え、各教室にディスプレーなどのメディア機器を整備した。

 「海外協定校のオンライン講義と、本学教員の解説を組み合わせるといった試みも模索中です。コロナ禍で得た知見を生かし、さらに質の高い教育をめざしていきたいと思います」

CAMPUS TOPICS ①

「キャリアの立教」
就職偏差値の伸び率、第1位

 2021年3月、朝日新聞EduAで「就職偏差値が上がった大学」ランキングが発表され、立教大学は主要企業就職者200人以上のランキングで1位となった。このランキングは、主要企業に対する大学の就職力を可視化する数値として大学通信が算出した「大学の就職偏差値」をもとに、2010年と20年を比較し、10年間で就職偏差値が上がった大学を規模別に可視化したもの。 立教大学は10年間でこの就職偏差値が2.2ポイントアップ。4年間を通した将来を見据えた学びや、手厚い就職支援が実を結ぶ結果となった。

CAMPUS TOPICS ②

進化する立教の英語教育と
留学生のさらなる受け入れ


■「英語ディベート」科目を必修化
 2020年度からスタートした英語教育カリキュラムでは、1年次必修科目で、従来の「英語ディスカッション」に加えて「英語ディベート」を開講。1クラス20人程度の少人数で、社会問題などをテーマに英語で議論するだけでなく、英語で物事を批判的かつ論理的に捉える力、膨大な情報のなかから適切な情報を探し出すリサーチスキルを身につける。

■外国人留学生の受け入れ制度が充実
 半年間日本語を学んだのち、4年間で学部の教育課程を修める「NEXUS Program」と、入学時点で日本語能力を求めず英語科目のみで4年間の教育課程を修める「PEACE Program」の二つのプログラムで構成する「Rikkyo Study Project」が2022年9月からスタート。多くの国や地域から外国人留学生を積極的に受け入れ、学内での国際交流の活性化を図る。

CAMPUS TOPICS ③

日本初、AIに特化した
「人工知能科学研究科」博士後期課程の新設(2022年4月予定)

 2020年度より、国内初となるAI(人工知能)に特化した大学院「人工知能科学研究科」(修士課程)を開設した。多様な学部を卒業した学生が、第2の専門分野として大学院でAI・データサイエンスを修得する新しいタイプの大学院。AI・データサイエンスを、人文を含む多様な学術分野と掛け合わせることで、社会課題の解決やビジネスチャンスを生み出す人材の育成をめざす。22年4月から5年間の博士課程に変更したうえで後期課程を新設し、より高水準の研究に取り組む。

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