東洋大学

確かな哲学を持つ「知の拠点」

多様な「知」を有する総合大学が
学際的な教育・研究によりSDGsへ貢献

キャンパスの特色を
生かした教育・研究

2021年に完成した赤羽台キャンパスの新校舎WELLB HUB-2。ライフデザイン学部・研究科の教育研究拠点
©︎Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

 130年以上の歴史を誇る東洋大学は13学部45学科、大学院15研究科36専攻を擁し、約3万人が勉学に励む総合大学だ。前身は1887年創立の「哲学館」。建学の精神を「諸学の基礎は哲学にあり」とし、物事を深く考え、本質を追究する〝哲学〟の大切さを説いた、創立者であり哲学者・井上円了(えんりょう)の意志を受け継ぐ。

 現在、「地球社会の明るい未来を拓く」という使命を掲げ、中期計画「TOYO GRAND DESIGN 2020-2024」に取り組む。〝東洋大学の心〟たる「他者のために自己を磨く」ための教育と研究の環境向上、そして社会貢献・社会連携活動を高度化し、地球社会の未来に貢献することが狙いだ。キャンパスの整備や学部・学科の再編を進め、自らの哲学に則(のっと)り、主体的に新しい価値を創造することができる人材を育成する。

 2021年、赤羽台キャンパス(東京都北区)に新校舎が完成、ライフデザイン学部・研究科が朝霞キャンパス(埼玉県朝霞市)から赤羽台キャンパスへ移転した。既設の情報連携学部との協働により情報・福祉・健康・スポーツ科学の学術拠点をめざす。さらに白山キャンパス(東京都文京区)では社会学部社会文化システム学科を国際社会学科に改組。矢口悦子学長はこう語る。

 「キャンパスの特徴を明確に打ち出し、そのキャンパスならではの個性や特色を生かした教育・研究を行っていきます。そして連携を深め、調和し合うことで新しい東洋大学が生まれることを期待しています」

SDGsに貢献する
独創的な研究を推進

矢口悦子学長。2020年4月から現職

 「TOYO GRAND DESIGN 2020-2024」の根底には、持続可能な社会づくりの精神がある。東洋大学は、15年9月に国際連合の総会で採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」に向けて積極的な取り組みを拡げ、30年までの国際目標達成に貢献するため、何をすべきかをしっかりと見据えている。

 健康と福祉、教育、ジェンダー平等、技術革新、環境など17の目標からなるSDGsの実現には学際的な連携や協働が不可欠である。13学部・15研究科からなる多様な知を有する東洋大学は、持続可能な社会の実現に大きな役割を果たせる存在だ。

 矢口学長はこう話す。

 「本学ではSDGsの17の目標を自他が共に認め合い、当たり前に生きるための目標と捉えています。総合大学である本学は〝知の拠点〟として、教育・研究の両面からSDGsに積極的に取り組み、地球社会の未来に貢献していきます」

 具体的な取り組みの一つとして、独自の学内公募型の研究助成制度「東洋大学重点研究推進プログラム」がある。募集対象は「グローバルな協調を取り戻すための研究」や「産業のイノベーション力の創造的開発と、それを強化する社会システムの革新研究」、「SDGsの達成に貢献する研究」など、八つの重点研究課題に関連する研究だ。

 学問領域の垣根を越え、多分野の研究者で構成された研究の中から、大学として推し進めるべきと判断した独創的なプロジェクトを採択し、重点的に支援する。その研究成果を社会に実装する展開をめざしている。これまでに「開発途上国における生活環境改善による人間の安全保障の実現に関する研究」や「バイオミメティクス活用による高機能かつ持続可能なものづくり」、「極限環境微生物の先端科学をSDGs達成のために社会実装する研究」といった、SDGsに貢献するテーマを採択している。

 ほかにも環境や資源の問題に直結する「ペーパーレス化」なども先駆的に進めている。国連がSDGsを採択する2年前の13年から、日本初の取り組みとして、入試情報の発信・出願・入学手続きまでをシームレスにWebのみで展開。これにより当時年間で印刷していた大学案内等48万部、願書14万部、合計62万部を廃止することができ、膨大な紙の消費(それらを積み上げると4000mを超える)とコストの削減が実現した。また、赤羽台キャンパスの校舎「INIAD HUB-1」内にあるメディアセンターは、「紙のない図書館」をコンセプトとしている。書架や蔵書がなく、電子ブックや電子ジャーナルを提供する。同時に、長い歴史を有する大学として、古典的貴重書を多数所蔵する図書館も大切にしている。

 矢口学長が思いを込める。

 「創立者・井上円了は、学問は自己満足に終わってはならない、成果を社会に役立てるものでなくてはならないと説いています。学生たちには、地球社会の課題解決を自らのこととして深く考え、その本質を捉えて、他者のために行動してほしい、と願っています」

 130年以上の伝統を持ち、同時に「改革の歩みを止めない」学び舎(や)で、学際的な教育・研究が展開されている。来たるべき社会に対し、確かな哲学を持つ「知の拠点」が担う役割は限りなく大きい。

CAMPUS TOPICS ①

2023~24年度、
赤羽台・朝霞キャンパスに
学部・学科を開設・移転

 学部・学科の再編とキャンパス移転により、多層的・先端的テーマに取り組む学修と研究の拠点を築く。

※2021年5月現在、学部・学科の開設および移転はすべて構想中のものです。学部・学科の名称は仮称であり、計画内容は変更される場合があります。

CAMPUS TOPICS ②

ICTを活用したDXを推進し
教育効果を高める

 2021年1月に「東洋大学教育DX(デジタルトランスフォーメーション)推進基本計画」を策定。同計画をもとにした取り組み「『学生一人ひとりの成長を約束する学修者本位の教育の実現』~〝3万人のLearning Journey"の羅針盤~」が、文部科学省の事業「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に採択された。この事業はデジタル技術を積極的に取り入れ、「学修者本位の教育の実現」「学びの質の向上」に資するための取り組みにおける環境を整備、ポストコロナ時代の高等教育における教育手法を具体化し、その成果の普及を図ることを目的とする。東洋大学が掲げる「学修者本位の教育の実現」は、174件の申請のうち文部科学省が採択した44件の一つであり、私立大学では22校のうちの1校に選ばれている。今後、デジタル技術を十分に活用し、学修者の視点に立った教育の実現をめざす。

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