立教大学

就職は人生のマイルストーン

豊かな人生を見据え、一人ひとりの
多彩なキャリア支援に取り組む

1年次から始まる
キャリア教育

2022年春に就任した首藤若菜キャリアセンター部長(経済学部教授)は、
労働経済を専門とする(左)。西原廉太総長と共に

 「キャリアの立教」として多彩で手厚いキャリア支援に取り組む立教大学。根底にあるのは、就職をゴールにせず、人生を充実させてほしいという思いだ。2022年4月にキャリアセンター部長に就任した首藤若菜教授は、西原廉太総長と共にキャリア教育の理念を語る。

 「1、2年次からのキャリア教育が本学の特徴のひとつです。社会に出て仕事を始めると、専門的な知識だけでなく、論理的な考え方やコミュニケーション力、文章力など多様な力が求められます。また、やりたいことは知っていることからしか選べません。入学直後の時期から近道を示すのではなく、幅広い学びで人間力を総合的に高める。これが立教大学のキャリア教育の根幹です」(首藤教授)

 こうした多様な力を育む基盤となるのが、16年度からスタートした学びのスタイル「RIKKYO Learning Style(RLS)」だ。当時、副総長として構想に携わった西原総長は、RLSは学問的な学びとキャリア教育を連携させた仕組みが特徴的だと説明する。

 「先入観を持たずに未来を自由に発想したり、多様な人々の声を商品やサービスに結びつけたりするためには、本学が創立以来大切にしてきたリベラルアーツ教育が欠かせません。この教育では物事を多角的に捉える力も育ちます」

 RLSでは4年間を、導入期・形成期・完成期に分けて段階的に学びを深め、さらに全学でリベラルアーツ教育を積極的に展開する。幅広い知識と教養、総合的な判断力、そして他者への共感性などを培う。

 「導入期には資料の探し方、論文の書き方など大学での学びの作法を“学びの精神”として習得、一方で学部のディシプリンを探究する作法を“学びの技法”として身につけます。そこから徐々に自らの可能性を広げていきます。フェイクニュースのあふれる昨今、確かな情報を得るスキルの重要性も増しているでしょう。目に見える技能や資格ではなくとも、こうした学びは社会生活に直結し、長い人生を支える骨組みとなるのです」(西原総長)

 立教大学のキャリア支援プログラムでは、各学部とキャリアセンターが両輪となって学生をサポートする。キャリアセンターでは各種ガイダンスや個別相談に加え、事前事後の研修を重視した立教型インターンシップ、学内OB・OG訪問会など多彩なプログラムをオンラインも積極的に活用して展開。各学部はインターンシップやキャリア専門科目を開講し、卒業生との交流イベントも積極的に行う。

 西原総長は「学部とキャリアセンターのダブルサポートに加えて、実社会との豊かな触れ合いが本学のキャリア支援の強みです。それはコロナ禍においても変わりません」と胸を張る。

 「支援を止めない」を合い言葉に、初の緊急事態宣言中の20年にはいち早くオンラインの個別相談を開始するなど、学生に寄り添う対応を迅速に講じてきた。首藤教授が西原総長の言葉を継ぐ。

 「各種キャリア支援プログラムをオンラインに切り替えたことで、これまでキャリアセンターに足を運ばなかった学生も気軽に相談してくれるようになったり、海外在住や育休中の卒業生がOB・OG訪問会などに名乗りを上げてくれたりと、メリットも生まれました」

働き方は生き方に
通じる重要な選択

 労働経済を専門とする首藤教授は、キャリアの築き方について次のように語る。

 「働くことにはポジティブな面もそうでない面もあり、大切なのはこの両面をバランスよく捉えることです。自分の働き方を客観視し、その都度キャリアを向上させる力をつけてほしいと考えています」

 首藤教授の言葉に、西原総長もうなずく。

 「本学の真のキャリア教育を経て、自分らしく豊かな人生を切り拓く力、自己と他者とのつながりを大切にし、共感する力を育んでもらいたい。昨年度に表明した宣言は、そのためにも重要なものです」

 立教大学は21年4月に「立教大学ヒューマン・ディグニティ宣言」を発表。人間の「尊厳=dignity」を守る姿勢を学内外に示した。首藤教授は、この宣言とキャリア教育には通じるものがあるという。どのような仕事をする上でも、他者を尊重することは欠かせないからだ。

 首藤教授が伝えたいのは「常に多様なキャリアの選択肢がある」ということ。例えば女性は結婚や出産など、節目ごとにキャリアの選択を迫られがちだ。これについては「男性の育休取得もひとつの方法です。常に自分らしく柔軟な選択を」と語る。「キャリアの立教」として、今後注力したいのもこの点だ。

 「働き方は生き方に通じる重要な選択といえます。つまりキャリアの可能性を拡げることは人生を広げること。学生にはその無限の選択肢に気づいてほしいのです。そのためには在学生のキャリア支援に協力してくれる卒業生の存在も重要です。OB・OGはもっとも身近で多彩なロールモデル。その姿に、学生は自身の働き方を重ねることができるでしょう」(首藤教授)

 また小・中・高を含む立教学院全体の一貫連携教育のひとつとして、大学入学前からキャリアについて考える機会を提供する取り組みも進めている。加えて20年には全国の高校生を対象に、キャリアを考えるYouTubeライブを開始した。

 一人ひとりのキャリアを応援する立教大学の教育について、西原総長もこう続ける。

 「さまざまな経験で学生の視野を広げ、自分も他者も尊重できる人を育てたい。豊かな人生はその結果で、キャリア教育に近道はないと考えています」

CAMPUS TOPIC ①

「すべての人の生きる歓(よろこ)びのために」
2023年4月、スポーツウエルネス学部(仮称)を開設予定

 2023年4月、スポーツを通じて幅広い分野を学べる新たな学部が開設される。「スポーツウエルネス学部」は従来のコミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科を改組し、「アスリートパフォーマンス」「ウエルネススポーツ」「環境・スポーツ教育」の3つの学びの領域でカリキュラムを構成する。

 「すべての人の生きる歓びのために」を理念に掲げ、めざすのは高度なスポーツウエルネス学の知見と力能を有する人材の育成だ。スポーツを「自分でする運動」という狭義で捉えるのではなく、ウエルネス=健康と共に多角的に探究する。指導法やサポート方法はもちろん、スポーツ科学の観点をいかした疾病予防やスポーツマインド・福祉マインドの体得など、すべての人の心身の健康と生きがいの実現を目的としている。また、欧米や東南アジア、オセアニアなどでのインターンシップを体験できるほか、海外の研究者や指導者を招いたワークショップも開催予定。グローバルな視点を身につけることも可能だ。

新学部が開設される新座キャンパス

CAMPUS TOPIC ②

「大学の世界展開力強化事業」2021年度私立大学で唯一の新規採択
ソウル大学校、北京大学、シンガポール国立大学と連携事業

 文部科学省が取り組む「大学の世界展開力強化事業」。日本にとって重要な国や地域の大学と連携を図りながら質の高い教育を支援する事業で、国内の大学のグローバル展開力を高めることを目的としている。2021年度の同事業において、私立大学として立教大学のみ新規採択された。採択されたコンソーシアム構想は、ソウル大学校(韓国)、北京大学(中国)、シンガポール国立大学(シンガポール)というアジアトップクラスの大学との連携事業だ。これは17年4月に立教大学が開設した「Global Liberal Arts Program(GLAP)」などグローバル化の取り組みが高く評価されたことの表れでもあるだろう。立教大学ではこの事業を、14年度に採択された「スーパーグローバル大学創成支援事業」の流れを継ぐ中核事業と捉えている。国内外の期待に応え、さらなるグローバル化とグローバルリーダーの育成をめざす。

立教大とアジア有数の3大学でコンソーシアムを形成

掲載大学一覧[関 東]

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