立正大学

「モラリスト×エキスパート」を育む。

150年の伝統と革新が融合する総合大学の強さ
複合的な学びの環境で新たな知へ挑戦する

革新を繰り返して
開校150周年を迎える

開校150周年の節目に第35代学長に就任した寺尾英智氏

 1580年、日蓮宗の教育機関として開設された「飯高檀林」を源流とし、1872年の「小教院」設立を起点とする立正大学は2022年、開校150周年を迎えた。幅広い教養教育と実学教育による人材育成を進め、いまでは9学部16学科7研究科を擁する総合大学へと大きく発展している。

 2022年4月、第35代学長に就任した寺尾英智氏は、立正大学の歴史と伝統について次のように語る。

 「150年の歴史を支えてきたのは、ときどきの課題に果敢に取り組み続けてきた先人たちの革新性にあると考えています。当時は革新的なこととは思えなかったようなことでも、後の大学の発展に大きく寄与しました。その繰り返しが本学のいまを支えています。その伝統を次の世代へと引き継いでいきたいと考えています」

 立正大学の伝統や革新性を可視化する取り組みを積極的に進めている。例えば、2002年、開校130周年記念事業として熊谷キャンパス(埼玉県熊谷市)に開設した立正大学博物館では、文学部考古学研究室が発掘調査で収集してきた縄文時代の土器類などを展示している。

 150周年記念事業として昨年2月、品川キャンパス(東京都品川区)に完成した150周年記念館にも展示室を設け、大学が蓄積してきた多彩で貴重な史料と研究成果などを公開している。

 寺尾学長が話す。

 「本学では1960年代以降、仏教学部、文学部、地球環境科学部が共同でネパールやウズベキスタンなど海外の仏教遺跡の発掘調査を行ってきました。熊谷キャンパスの博物館、品川キャンパスの展示室を連携させる形で本学の発掘調査などの研究成果を広く社会に示していきたいと考えています」

学生の憩いの場となっている150周年記念館の大階段広場

開校以来、重視する
「真実・正義・和平」

 立正大学が建学の精神として掲げ、開校以来、ずっと重視してきたのが「真実・正義・和平」だ。その意義について寺尾学長がこう話す。

 「建学の精神として掲げる『真実・正義・和平』は、『日本のケインズ』と呼ばれた経済評論家・ジャーナリストで、総理大臣を務めた第16代学長の石橋湛山の時に、日蓮の立正精神を現代風に言い換えたものです。変化が激しく、価値観が多様化した現代社会では、『何が真実か』『何が正義か』の解釈はひとつではありません。大事なのは、独り善がりの解釈に陥ることなく、紛争や人権の問題など国内外の社会的な課題を主体的にとらえ、納得し、つまり『腑(ふ)に落ちる』感覚をもったうえで解決や社会貢献につなげていくことです。そうした学びの姿勢を学生に身につけてもらうことが本学のめざす教育です」

 立正大学では「『モラリスト×エキスパート』を育む。」を学園メッセージとして掲げる。前述の建学の精神を実践するうえでの指針となるものだ。

 高度な専門性を求められるフィールドが細分化され、エキスパートの多様化が進む。その一方で、複雑化する社会の課題を解決するためには、特定の分野の知見だけではなく、多様な分野にわたる知識や技術、さらには豊かな人間性を生かして社会に貢献する人材の育成が必要になる。

 それが学園メッセージに込められた思いだ。学生には、大学の複合的で総合的な学びの環境を活用し、新たな気づきと可能性を見いだしてほしいと寺尾学長は話す。

 「熊谷キャンパスにある地球環境科学部では、実践的な測定・解析・分析法を習得するためのフィールドワークにドローンなどのICT(情報通信技術)を活用しています。そこで得られたさまざまなデータを、2021年、同じく熊谷キャンパスに開設したデータサイエンス学部と協働して解析することも可能になってきています。このように複数の学問領域が交差することで新しい知見を生み出すことにつながっていきます」

 教育、研究とともに社会貢献・社会連携が大学としての重要な役割だ。立正大学の仏教学部では生涯学習の一環として、また、日本精神文化の基礎である仏教を広く紹介するため、「社会人オープン講座制度」を設けている。社会人だけのクラスを編成するのではなく、学部が開設する指定科目に社会人が出席して、学生とともに学ぶところが同講座の特長だ(なお、今期は新型コロナウイルス感染予防の観点から同講座の開講は中止となっている)。

 「キャンパスでふだん接することの少ない年代の方々と学び合う環境は、学生にとっても刺激になっています」

 各種の資格取得や学修を目的とした単位修得をめざす社会人向けの「科目等履修生制度」も用意。地域社会に開かれた大学として、幅広い学習機会を提供している。今後も少子高齢化の進展など社会の変化に合わせた地域との連携を強化していく考えだ。

伝統と新たな知で
社会に革新もたらす

 開校150周年という大きな節目を迎えた立正大学。次の50年、100年に向けては、大学の伝統と新たな知を融合させることで、社会に革新をもたらすことのできる人材育成をさらに進めていきたいと寺尾学長は話す。

 「世の中の仕組みを変えるような革新を起こせるのは一握りの人かもしれません。ただ、革新は多くの人に支えられることによって成し遂げることができるものだということを理解してほしいと考えています。そして、革新を起こすためには、自らの専門分野における基礎をベースとしながらも、専門分野にとらわれない広い視野をもってものごとを見ていく姿勢が必要です。本学で学ぶ学生にはその目を養ってほしいですね」

 寺尾学長が一例に挙げるのは、日蓮宗の宗祖、日蓮が生きた鎌倉時代の出来事と気候との関連だ。鎌倉時代には天候不順による飢饉(ききん)や争乱が起きている。これまでは人文社会学的な文献調査によって飢饉をもたらした当時の気候が推測されることが多かった。しかし、最近では自然科学の分野で過去の気候変動を再現する研究が進んでいるのだという。

 「飢饉など鎌倉時代の歴史的な事件をもたらした気候変動がどのようなものだったのか、地球規模で精密に再現する研究が行われるようになっています。その研究結果によっては、これまでの人文社会学分野の研究成果に大きな影響を及ぼす可能性もあります。常に自分の専門とは違う分野の研究にも目を向ける必要があるのです。『仏教×福祉』『文学×データサイエンス』『経営×心理』といったように、所属する学部学科の学びにとどまることなく、幅広い学びにチャレンジしてほしいと思っています」

 多分野の知見を融合することで、社会が抱える課題を解決する糸口が見つかることもあると強調する寺尾学長は、大学受験に臨む受験生にも同じようにメッセージを贈る。

 「自分の得意な科目や分野を伸ばすことは大切ですが、経済を学ぶには数学的な知識も必要です。このように受験に直接関係ないようにみえる科目も間接的にはつながっていますから、受験に必要な科目以外にも広く関心をもってほしいと考えています」

立正大学基本情報

◎品川キャンパス(東京都品川区大崎4-2-16)
心理学部 臨床心理学科、対人・社会心理学科、法学部 法学科、経営学部 経営学科、経済学部 経済学科、文学部 哲学科、史学科、社会学科、文学科(日本語日本文学専攻コース、英語英米文学専攻コース)、仏教学部 仏教学科、宗学科
◎熊谷キャンパス(埼玉県熊谷市万吉1700)
データサイエンス学部 データサイエンス学科、地球環境科学部 環境システム学科、地理学科、社会福祉学部 社会福祉学科、子ども教育福祉学科
大学ホームページ
https://www.ris.ac.jp
問い合わせ先
学長室広報課 03-3492-5250
オープンキャンパス2022
来校型、WEBの二つの形式で開催。事前申し込みはオープンキャンパスサイトから。
※上記イベントは予定であり、状況によっては変更になる場合があります。詳細は、ホームページをご確認ください。

CAMPUS TOPIC ①

1年次からスタートする
充実のキャリアプログラムで
就職活動を強力バックアップ

 立正大学では、学生一人ひとりが入学時から卒業後の進路についての意識を高め、納得のいくキャリアデザインが組み立てられるよう独自のプログラムを用意している。その一つがキャリアサポートセンターの提供する「キャリア開発基礎講座」だ。Ⅰ~Ⅲまであり、1~3年次の各段階に応じて受講する。Ⅰは生涯を通じて自立的なキャリアが築けるよう、その基盤となる能力を育成する。Ⅱは労働者としての権利、法律、社会保険制度の仕組みから、ダイバーシティやワークライフバランスの重要性まで、社会人として必要な知識を修得する。Ⅲになると、自己分析や業界・企業研究を通じて、より具体的な業種、職種を意識した職業感を養っていく。これらをキャリア形成の基礎に、キャリアカウンセラーを含む同センターのスタッフによる個人面談が継続的に行われている(2021年度の面談実施件数は5738件)。こうした総合的なサポートによって、2021年度の就職率は93.9%(就職希望者1979人に対し就職者は1859人)に達するなど、毎年堅調な就職実績を誇る。

学生はキャリアサポートセンターのスタッフに気軽に相談できる

CAMPUS TOPIC ②

毎年給付の学業奨励金と
さまざまな挑戦に使用可能な
チャレンジ奨学金からなる制度を新設

 立正大学では、全学部一般選抜(R方式)の受験者を対象に、返還義務のない「立正大学チャレンジ奨学生」制度を新設する。4年間の修学を支える学業奨励金と、奨学生が自ら計画する学業、研究、フィールドワークなどさまざまなチャレンジ活動に自由に使えるチャレンジ奨学金の二つからなる。学業奨励金は、年間50万円の給付金が1年次から4年次までの4年間給付される。チャレンジ奨学金は、1年次から3年次まで年間40万円まで使用することができ、未使用分は4年次まで繰り越して使うことができる。例えば、実社会で人と関わるボランティア活動、自転車で日本を一周するフィールドワーク、自らの可能性を開く海外留学、見聞を広め感性を磨く博物館・劇場巡り、めざすキャリアに向けた資格取得――などの挑戦に使うことができる(学部によっては使途について一定の制限がある場合がある)。全学部一般選抜(R方式)の成績と、試験終了後に実施する小論文(チャレンジ活動について)によって選考される。奨学生制度への応募は任意。採用候補者は10人程度を予定している。

掲載大学一覧[関 東]

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