立命館アジア太平洋大学

「50カ国以上の国・地域から留学生および外国籍教員の割合が50%」というコンセプトを掲げ、2000年に開学した立命館アジア太平洋大学(APU)の進化が止まらない。留学生比率が開学以来初の50.4%を記録し、世界で最高水準の教育を提供する教育機関としても高い評価(国際認証)を受けた。日本のグローバル大学のトップランナーが目指すのは、「世界を舞台に、世界を変える」人材の育成だ。

Shape your world
──APUで学んだ人たちが世界を変える

ダイバーシティにあふれた
世界のどこにもない大学

公募制で選ばれた出口治明学長

 これほどユニークな大学が、日本いや世界に二つとあるだろうか。約6千人いる学生の半数以上を88カ国・地域からの留学生が占め、授業の9割は日本語と英語の二言語で行われる。実業界での豊富な経験と国際感覚、幅広い知見が評価され、今年から第4代学長に就任した出口治明学長は、このグローバルなキャンパスを「小さな地球、若者の国連」と形容する。
 「多彩な個性が集うダイバーシティにあふれたAPUには、地方の大学であるにもかかわらず首都圏から全国内学生の3割弱、近畿圏から2割弱が集まってきます。何もない山の上の大学ですが、他のどこにもない求心力のある大学なのです」
 大学の選択肢が多い首都圏、近畿圏に属しながらあえて遠くのAPUを選ぶ学生たちは、偏差値だけにとらわれない独自の価値観を持つ、いわゆる〝とんがった〟若者だ。
 「ドアオープンの学長執務室にはいろんな学生が訪ねてきます。会うたびに『私はスティーブ・ジョブズを超えるから、ちゃんと教育してください』と言う学生もいます」と出口学長は笑う。環境が意識を変えるというが、日本中、世界中から〝とんがった〟若者が集まるAPUでの4年間には、人生観を一変させるようなドラマが待っているのかもしれない。

自ら考え行動する力を養う
APU起業部がスタート

世界の知性と競い合う4年間

 すべてにおいてグローバル基準を貫くAPUでは、国内の企業や大学にはおそらく例を見ないであろう、2030年に向けた壮大なビジョンを策定している。国連のSDGs(持続可能な開発目標)のようなものといえばわかりやすいだろうか。「2030年のAPUのあるべき姿」と「類いまれなる多文化環境でどんな人格を育成していくのか」を明らかにしたものだ。ビジョンの最大のテーマは、「APUで学んだ人たちが世界を変える」。APUで学んだ学生が世界中へ散って行き、それぞれ自分の持ち場を見つけ、自ら考え行動することで世界を変えていく、という願いが込められている。
 ビジョンを実現する施策の一つが、7月から始まった「APU起業部」である。別名「出口塾」とも呼ばれるこのプログラムは、将来、起業家やNPO・NGOなどの社会起業家を志す学生を支援するスタートアッププログラムだ。多様な国・地域の人々が混ざり合う自由な環境を土壌に、ベンチャー企業や社会起業家の輩出を目指す。
 「自分で考え行動し、世界を変える人の典型が起業家であり、学長の僕が塾長となり総力を挙げて支援します。目標は1年に五つのベンチャーを立ち上げること。新たな雇用を生みだすことで、大学の使命である地域貢献にもつなげていきます」(出口学長)

賢い人間をつくる
「人・本・旅」との出会い

年間約300社もの企業が訪れるオンキャンパスリクルーティング

 ライフネット生命を創業した実業家であり、ベストセラー『全世界史』(上下)『人生を面白くする 本物の教養』等の著者でもある出口学長は、「『人・本・旅』との出会いがなければ、人間は賢くなれない」と言い切る。
 全世界・全国から学生や教員が集まるAPUは、贅沢なほど人に恵まれている。キャンパスにいるだけで90カ国近い国の人と交流でき、さまざまな考えを学ぶことができる。授業以外にも、国内学生と国際学生が寝食をともにするAPハウス(国際教育寮)をはじめ、多国籍の学生が混ざり合う場が設けられている。
 また、読書家である出口学長自らが学生に読んでほしい書籍リストを配布したり、書評サイトのスタッフと学生とのディスカッションを企画したり、書物に親しむための仕掛けも数多い。
 旅については、学長直属のプロジェクトを作って400以上ある協定大学をさらに拡大し、23年までに学生全員を留学させる計画が進んでいる。
 「僕としては、日本一偏差値の高い東大か日本一グローバルなAPUか、大学の選択肢は二つしかない、というくらいの気構えで教育に邁進しようと考えています」と出口学長。もっともっとユニークな大学になるためのAPUのチャレンジに終わりはない。

CLOSE UP[注目情報]

世界大学ランキング、西日本の私大でNo.1!

 イギリスの高等教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)」による世界大学ランキング日本版2018で、APUが西日本の私立大学で1位、全国では5位の評価を獲得した。同ランキングは、世界版が「研究力」を軸に据えているのに対し、日本版ランキングは、学びの質や成長性に焦点を当て、大学の「教育力」を測る指標となっている。内訳は「教育リソース」「教育満足度」「教育成果」「国際性」の4分野11項目で構成され、APUは「国際性」において、昨年に引き続き私立大学で全国1位の評価を受けた。
 この評価の一因となったのが、世界水準の教育の証しであるAACSBとTedQualという二つの国際機関の認証だろう。AACSBは世界のビジネススクールの5%のみが認証を受けており、日本国内ではAPUが3校目。TedQualは日本では2校目。私大では初の取得となっている。
 「国際認証を得たことは、ミシュランの三つ星を与えられたのと同じ。教育の質を高めるためのAPUの努力と成果が世界で認められたものであり、全国的には慶応義塾大学や早稲田大学といった100年大学に比する高度な教育がなされているということです」(出口学長)
 開学18年目にして、その存在価値が国際社会で高く評価されたAPU。大分・別府の山の上にある小さな大学が、いずれ世界に名だたるグローバル大学となるのは時間の問題だ。

※AACSBは、国際経営学部と経営管理研究科が16年8月に取得。TedQualはアジア太平洋学部の観光学分野が18年3月に取得。

それぞれの学部で国際認証を取得

VOICE[在学生より]

在学生
国際経営学部 2年
ツヴェトコフ ラドスラフ ツヴェタノフさん
多国籍の学生との交流を通じて
国際的なネットワークが築けます

 ブルガリアの高校に在学中から日本の大学で金融を勉強したいと希望し、専門知識が英語で学べるAPUに入学しました。来てみて驚いたのは「こんなにたくさんの国々の人がいる場所は見たことない!」ということ。ヨーロッパでも留学生同士のキャンプはありますが、短期間なので深い関係を築くことはできません。現在は、この多文化環境の中でAPUや国際社会、地域に貢献する学生を育成する「オナーズプログラム」に参加し、さまざまなことを学んでいます。
 グローバリゼーションの世の中で、国際的なネットワークはとても重要です。将来はAPUで身に付けた異文化コミュニケーション力と多国籍の学生との強いネットワークを活かし、金融コンサルタントとして国際的に活躍したいと考えています。そしていつか、日本とブルガリアの架け橋になれたらうれしいですね。

在学生
国際経営学部 4年
植木 美帆さん
何かを変えていこうと考え
行動を起こせる自分になれた

 APUに入学して衝撃を受けたのが、自分の夢や目標を堂々と語り実現に向けて行動する先輩たちの姿でした。それまでただ漫然と勉強してきたことを後悔し、この4年で取り戻そうと心に決めました。1年間のアメリカへの交換留学では、英語力の面で叩きのめされたのに発奮して猛勉強。その後は、学外の英語のコンペティションなどにも積極的に参加しました。この冬には、性的マイノリティである友人との交流で関心を持ったLGBTをテーマに、文科省の「トビタテ!留学ジャパン」でアメリカに留学します。自分の意見さえ持てなかった私が、「こんな人生を歩みたい」と主張できるようになったことに周りもびっくりしています。
 APUには「勉強ができる優秀な人」ではなく、いろいろなバックグラウンドを持ち、「自分の道に向かって頑張れる優秀な人」がたくさんいます。そういう人たちと関われたことが、何よりも素晴らしい収穫でした。

●立命館アジア太平洋大学(私)

【創 立】 2000年
【学 部】 アジア太平洋学部、国際経営学部
【学生数】 5,963人[国際学生]3,008人  [国内学生]2,955人
【教員数】 教授59人、准教授43人 ※約半数が外国籍
【人気企業就職 エイチ・アイ・エス】九州・山口・沖縄1位
【学長からの評価 教育面で注目】九州・山口・沖縄1位
【高校からの評価 生徒が伸びた】九州・山口・沖縄3位
【高校からの評価 国際化に力を入れている】 九州・山口・沖縄1位
(いずれも『大学ランキング2019版』より)
〒874-8577 大分県別府市十文字原1-1 
☎0977-78-1120(アドミッションズ・オフィス)
http://www.apumate.net/

掲載大学一覧[九州・山口・沖縄]

OPEN