鹿児島大学

鹿児島大学は長い歴史と豊かな伝統を持ち、その起源は、1773年に設立された藩学造士館に遡る。鹿児島市内の3つのキャンパスに9学部と10大学院研究科を擁し、約1万1千名の学生が在籍する南九州最大の総合大学。その特色・機能を活かし、「オール鹿大」で地域の行政、司法、経済・産業、教育、医療、コミュニティーを支える人材やグローバルに活躍する人材の育成を目指す。

南北600km──これが私たちのキャンパス

オール鹿大による
独創的かつ先端的な研究

奄美の高倉(郡元キャンパス)

 南北600㌔メートルの広大な海域・地域に活火山の桜島や霧島、世界自然遺産の屋久島、多様な生物が生息する奄美群島などを有する鹿児島県。鹿児島大学では、この県域をキャンパスとして位置付け、総合大学の特色を生かした「島嶼」「環境」「食と健康」「水」「エネルギー」の5つの研究プロジェクトを立ち上げ、地域社会の課題解決につながる教育・研究に取り組んでいる。
 なかでも世界自然遺産登録を目指す奄美群島では、オール鹿大による大規模な調査・研究が行われている。プロジェクトには、奄美大島に分室を有する国際島嶼教育研究センターをはじめ、法文学部、水産学部、農学部、理工学研究科などの教員や学生が参加。各専門分野から多角的な研究を進めている。これらの研究成果は、環境保護や地域活性化をサポートする貴重なデータベースとして活用される。
 今年の5月には、研究者グループが奄美海域でチンアナゴの新種を発見するという国際的なトピックスもあった。同大学ならではの独創的かつ最先端の研究や実習に参加できることは、学生にとっても大きな財産となるだろう。

グローバルな視点をもった
地域のリーダーを育成

海外異文化体験実習(台湾の歴史と多様性を学ぶ)

 鹿児島大学では地域活性化の拠点として、社会の諸問題を解決できうる人材の育成を目指してきた。2017年には「地域人材育成プラットフォーム」を開設し、地域について学部横断的に学べる機会を創出した。
 その最新プログラムとして今年度から加わったのが「かごしまグローバル教育プログラム」である。地域の課題をグローバルな視点で捉え、グローバルな人脈で他者と協働して課題を解決する能力を養うものだ。授業は一部を除き原則としてすべて英語で行われ、3年次の海外実地体験ではユニークなプログラムが用意されている。当然、授与される修了証は就職活動の大きな強みとなるだろう。
 この革新的なプログラムの土台となっているのが、14年度に導入された海外研修、語学学習、留学等がセットになった総合的国際教育カリキュラム「進取の精神グローバル人材養成プログラム(P-SEG)」だ。すでに多くの学生たちが海外で学んでおり、「トビタテ! 留学JAPAN日本代表プログラム」の合格学生数は、合格実績のある全国国立大学の17位にランクイン。協定校への派遣留学生も今年は34名となった。
 国際教育担当の畝田谷桂子教授は、「学生によるプロジェクトが地域企業に採用された例もあり、海外で実地体験をした学生たちが多文化共生や地域の課題解決に向けて行動を起こしています。今後がいっそう楽しみです」と手応えを感じている。

低学年からの
キャリア支援を充実

インターンシップ学内企業説明会に低学年の学生も参加

 就職活動の解禁時期が後ろ倒しとなり解禁前の準備の重要性が増す中、低学年の段階から就職への意識を高める支援プログラムも充実させた。1年次より参加できる「卒業生による就職支援セミナー」や「業界・職種研究セミナー」をはじめ、今年度からは全学部・全学年対象の「インターンシップ学内合同企業説明会」や「学内合同業界研究フェア」もスタートする。
 9学部を擁する総合大学だけに、各学部で専門分野に特化した就職支援も盛んだ。就職ガイダンスや企業による合同説明会、OB・OGを呼んでの交流会、講演会などに積極的に参加し、専門職へと進む学生も少なくない。
 最近は人材に多様性を求める大手企業が増え、「地方から様々な人材を集めたい」という採用意欲が高まっている。同大学では学生の5割超を県外出身者が占めることもあり、就職支援の域を県外にも広げている。東京と福岡に同大学の就職支援センターと同様のサポートが受けられるサテライト(県外就職活動拠点)を設置し、学生を側面から支援。また、海音寺潮五郎記念東京学生宿泊施設は、年間約800人の学生が就職活動とインターンシップのために利用している。
 地域に、全国に、そして世界に、グローバルな人材を輩出し続ける鹿児島大学。この学舎から羽ばたいていく、学生たちの活躍に期待したい。

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2020年度入試から「自己推薦型入試」を導入

 社会のめまぐるしい変化に対応できる多面的な人材が求められるなか、鹿児島大学では2020年度入試から、新たな多面的総合評価入試である「自己推薦型入試」を9学部中8学部で導入する。
 新設の目的は「学びたい力」と「学ぶ力」を持った人材の選抜だ。「学びたい力」とは、同大学への入学を強く希望する力のこと。同大学を第一志望とする受験生が自らの意思で出願できるよう、現役生だけでなく既卒性も対象に、推薦入試に見られるような一高校からの人数制限枠を設けないのが特徴だ。
 一方、「学ぶ力」とは、大学の授業についていくための素地的な能力を指す。その力を評価するために、個別式の講義型入試を実施し、①講義を主体的に聴いて要点を思考・判断・理解し、②その要点をメモし、③出題された設問等に文章で的確に表現できる能力を問う。
 「本学では全学的な初年次教育を重視しており、講義型試験はその接続として位置付けています。従って、志願する学部・学科に関わらず同じ内容の試験となります」と総合教育学系アドミッションセンターの竹内正與准教授は、新しい入試制度の狙いを語る。
 外国語教育にも注力している同大学では、16年度入試から国際バカロレア入試や理系学部の個別入試に英語科目を導入。17年度入試からは外部英語試験の全学部導入など他大学に先駆けた入試改革に着手している。高い英語力を持った学生の入学によって、キャンパスの国際化、活性化が着実に進んでいる。

メインストリート北辰通り

VOICE[在学生より]

在学生
法文学部 法経社会学科 2年
清瀬 りほさん(鹿児島県立徳之島高校卒)
留学生を巻き込んで
鹿児島の国際交流に貢献したい

 1年生のとき、共通教育でいろんな学部の学生と知り合い、人と交流する楽しさを知りました。9学部もある総合大学なので、たくさんの人から刺激を受けることができます。私が学んでいる地域社会コースのゼミにはブラジルからの留学生やブラジルの大学の先生もいて、日本人にはない感覚や考え方にもふれることができ新鮮です。10月にはインドネシアからの留学生も入ってくるので、また新しい発見があるでしょう。もっとたくさんの留学生を巻き込んで、私の出身地の徳之島を始めとした鹿児島の島々をPRし、地元の国際交流や活性化に貢献していけたらいいですね。
 ゼミでは「鹿児島にいる外国人の状況調査」をしています。社会人の方もたくさん入っていて、実社会の話を身近で聞けたりもします。今はまだ進路は定まっていませんが、国内外問わず多くの人と交流するなかで、やりたいことを見つけていこうと思います。

在学生
農学部 国際食料資源学特別コース 3年
フイン トン フクさん(ベトナム・ホーチミン出身)
日本人学生と「食」を通じた
交流を楽しんでいます

 父も鹿児島大学の卒業生で、「鹿児島は日本のなかでもおだやかな街」とすすめられて入学しました。外国人留学生として入学し、現在は国際食料資源学特別コースで食品の機能科学を学んでいます。ヨーグルトの腸内細菌や果物のポリフェノールなどです。日本はサプリメント産業が発達しているので、それを詳しく学んで自国のベトナム企業の発展に役立てたいと考えています。日本語を覚えるには食品がいいと思ったのですが、国際交流も「食」が一番ですね。日本人学生や他の国の留学生たちとお互いの国の料理を振る舞ったりして、楽しく交流しています。大学のイベントだけでなく、自分たちで自主的に集まることも多いですね。
 卒業後は大学院へ進学し、日本の企業に就職したいと考えています。志望はサプリメントを手がけている某大手企業。その後、ベトナムに戻り研究者として専門分野を究めるのが夢です。

●鹿児島大学(国)

【創 立】 1949年
【学 部】 法文学部、教育学部、理学部、医学部、歯学部、工学部、農学部、水産学部、共同獣医学部
【国家試験合格、作業療法士(率)】 全国1位
【学部別就職率、理学部、工・理工学部】 ともに全国1位
【公務員試験採用、都道府県、市区町村職員】 山口・九州1位
【社長の出身、都道府県別(企業所在地)、鹿児島】 全国1位
(いずれも『大学ランキング2019版』より)
〒890-8580 鹿児島市郡元一丁目21番24号 
☎099-285-7111(代表)
https://www.kagoshima-u.ac.jp/

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