九州産業大学

一つのキャンパスに9学部・大学院5研究科を擁する九州産業大学では、「産学一如」の建学の精神のもと、地域社会と緊密に結びついた実践型教育に傾注してきた。これまで約12万人もの卒業生が多様な分野で活躍し、「現場に強い人材」との評価を得ている。近年は、めまぐるしい社会変化に対応した学部再編も進んでおり、総合大学としてのポテンシャルをいかんなく発揮している。

産業界を牽引する「国際的教養人」へ

教養教育、英語教育、キャリア教育
独自の「KSU基盤教育」

KSU基盤教育

 どんな分野であれ、優れた社会人としての基礎となるのが、幅広い教養と総合的な判断力、そしてコミュニケーション力に富んだ豊かな人間性である。その力を育むのが、九州産業大学独自の教育プログラム「KSU基盤教育」だ。学部ごとに展開される「専門基礎科目」と全学共通の「教養科目」「外国語科目」とで構成されるプログラムで、入学から卒業に至るまで、入門→基礎→応用というように体系的に学修できるのが特徴だ。
 教養科目は、学部・学科を超えて受講できるようになっているため、他学部との交流が図れるのも大きなメリットとなる。さらに、国語や数学、歴史、憲法、心理学などのコア科目をしっかり学ぶことで、高校の学びから大学の学びへのスムーズな移行を実現している。今後は、インターネットなどのICT(情報通信技術)を活用するためのリテラシー教育にも領域を広げていくという。
 全学生が4年間にわたって履修する外国語科目も独特だ。自分のレベルにあった授業で英語力を伸ばせるよう、能力別に55段階以上ものきめ細かなクラスに分類。少人数クラスでの外国人講師による英会話中心の授業で、実用的な英語力を身に付けることができる。

学部学科の枠を越えた
約130のプロジェクトを展開

九産大プロデュース展

 九州を基盤とした地域密着型大学を目指す同大学が最も力を入れているのが、地域や行政の要望に学生が応える「KSUプロジェクト型教育」だろう。学びの場は、地元企業や自治体など実社会の「現場」。ここで学生たちは他学部の仲間や社会で活躍するプロフェッショナルと連携してプロジェクトを立ち上げ、地域の活性化や製品開発といった課題に取り組む。
 現在進行しているプロジェクトは約130事例にのぼり、日常の学びとしてすっかり定着している感がある。芸術学部、理工学部などと福岡県の企業・団体が連携した「九産大プロデュース展」では、伝統工芸品の新商品や家具の開発など地域貢献活動の実績を展示する取り組みであり、例年、天神イムズで開催している。また、情報科学科と福津市などが連携した「自治体コミュニティバス運行管理支援システムの実用化」プロジェクトでは、その成果が実際にダイヤ改正やインターネットの経路検索サービスに活用されている。
 ビジネスの現場で難題に直面し、いろいろな人と協働しながら解決策を導いていくプロセスには、挫折やつまずきもあることだろう。しかし、そうした壁を乗り越えることで、学生たちは実社会の課題に対応する能力をしっかりと身に付けていくに違いない。

6年連続過去最高の
就職決定率

キャリア支援センターは、就職に関する資料や面接室などが完備されている

 就職率97.9%(2018年就職決定者1847人/就職希望者1886人)と6年連続で過去最高の就職決定率を更新。就職に強い大学として認知されている同大学だが、その根幹となっているのが充実したキャリア教育である。入学直後から授業で「キャリア形成基礎論」を開講し、将来を見据えたキャリア教育を徹底。さらに、キャリア支援センターを拠点に、3年生の後期にも就職活動に向けた具体的な対策を行いキャリア形成の総仕上げを行う。
 年2回実施されるインターンシップには、授業で実施するインターンシップを含め約600人(2017年度)の学生が参加。学内での企業説明会には約990社が集結するなど、仕事や企業との出合いの機会も数多い。地域企業とのつながりが深い同大学だからできる就職支援といえよう。
 就職活動経験者の4年生からアドバイスを受けられる「ジュニア・アドバイザー制度」や、関東や近畿など遠方にある企業の採用試験に参加するための旅費の援助、女子学生向けの「メイク講座」など、物心両面でのきめ細かな就職サポートも心強い限りだ。
 基礎力、実践力に加え、確かな就職力を身に付けた学生たちが、産業の未来を担ってくれることを同大学は願っている。

CLOSE UP[注目情報]

新文系領域の学びが始動

 九州産業大学では、創立60周年を迎える2020年までの5年間を「第2の創生期」と位置付けた教育改革を進めている。目指すのは、実践的教育および地域に根ざした研究・社会貢献活動を行う、九州基盤の「地域密着型大学」だ。
 2016年の芸術系領域、17年の理工系領域の再編に続き、18年は「文系領域」の学部再編を実施。1学部を再編、2学部を新設して新5学部体制へと移行し、その実現に取り組む。
 新5学部には、既存の経済学部と国際文化学部、また、地場発の起業や産業を発展させる人材の育成を目的に改編された「商学部」に加え、地域創生を担う人材を育成する「地域共創学部」、「子ども」「からだ」「こころ」を支える人材を育成する「人間科学部」の2学部を新設した。
 なお、商学部には「経営・流通学科」を新たに開設。新設の地域共創学部には「観光学科」「地域づくり学科」を設置し、さらに人間科学部には、既設の「臨床心理学科」に加え、「子ども教育学科」「スポーツ健康科学科」を新設した。
 多様化する社会のニーズや将来を真剣に考える学生の声に応える盤石の教育体制が整う。

人間科学部の新棟3号館は、実践的な教育環境を整えている

VOICE[在学生・卒業生より]

在学生

 
建築都市工学部 都市デザイン工学科 4年
猿渡 拓海さん
 
実践的な授業で専門性を深め
よりよい都市づくりに役立てたい

 都市デザイン工学科は、「土木デザイン」「防災都市」「まちづくり」「環境緑化」の4分野を軸に、社会基盤施設の建設や都市の景観、環境を整備するための計画・設計・施工に携わる人材を育成する学科です。私は現在、橋梁やダムなどの土木建造物の設計に必要な構造力学、地盤工学、水理学を重点的に勉強し、少しずつ専門性を深めている段階です。授業では、外圧が建物に及ぼす影響のメカニズムを学び、高校のときに身に付けた物理の知識を応用しながら計算によって建物の耐久性を探ったりしています。
 特に意欲的に取り組んだのは、3年次の「土木デザイン実習」です。実験では、自分たちで作成した橋の模型と重りを使って、外の力が橋のどの部分にどう伝わるのかを考察しました。本学科で基礎から学ぶことで、建設における幅広い理論を修得できていると手応えを感じています。

卒業生
LINE Fukuoka㈱
西島 みさとさん
2014年 芸術学部 デザイン学科卒
(現:芸術学部 ビジュアルデザイン学科)
プロジェクト教育で養った
幅広い視野が実務の戦力に

 造形短期大学部から九産大に編入後、デジタルデザインの学内講座を受講し、IT業界を志すようになりました。大学で培った実践力を活かして、現在はLINEが提供するサービスのバナー制作を担当しています。常に意識しているのは、LINEらしい直感的な操作性や色彩設計、幅広い年代のユーザーを意識した視認性など、重要な要素を総合的に考慮しながらデザインすることです。日本国内だけでも7300万(月間アクティブユーザー/2017年12月末時点)のユーザーにご利用いただいているサービスなので、インパクトの大きな仕事にとてもやりがいを感じています。
 総合大学である九産大には、多彩な個性とチャレンジ精神を持った学生が集まっています。充実した環境を活かせば成長のチャンスは無限大です。失敗も糧になるので、ぜひこのキャンパスで切磋琢磨してほしいですね。

●九州産業大学(私)

【創 立】 1960年
【学 部】 国際文化学部、人間科学部、経済学部、商学部、地域共創学部、理工学部、生命科学部、建築都市工学部、芸術学部
【教育環境 学生数】 九州・山口・沖縄3位
【高校からの評価 進路支援が充実】 九州・山口・沖縄3位
【科研費・細目別の採択件数累計(2013〜2017年度)経済学説・経済思想】 九州・山口・沖縄1位
【社長の出身大学 全企業】 九州・山口・沖縄3位
(いずれも『大学ランキング2019版』より)
〒813-8503 福岡県福岡市東区松香台2-3-1 
☎092-673-5050(代表)
http://www.kyusan-u.ac.jp/

掲載大学一覧[九州・山口・沖縄]

OPEN