長崎国際大学

「人間尊重」を基本理念に、豊かなホスピタリティを涵養する教育を推進している長崎国際大学。茶道教育など特色あるプログラムは、真の国際人育成にも貢献している。社会連携に積極的に取り組み、地域創生に向けたリーダーとしての役割を担っているのも特色だ。「学生ファースト」を掲げる学生支援体制では、教職員の協働による全学的な取り組みに注目が集まる。

ホスピタリティ精神を持つ人材を育成

独自の「茶道教育」で養う
ホスピタリティ精神

長崎国際大学独自の茶道教育

 建学の理念で「人間尊重」を掲げ、「ホスピタリティの探求・実現」を目指している長崎国際大学。理論だけではなく、実践的にホスピタリティを学ぶためのカリキュラムを構築している点が大きな特色だ。特に注目されるのが、全学必修の教養教育科目「茶道文化」と「ホスピタリティ概論」「教養セミナー」である。
 「茶道文化」は初年次から学び始める。茶道は我が国の誇る伝統文化であり、広い芸術文化的感覚と深い精神性との融合を目指す総合文化である。同大学では、地元長崎県発祥の「鎮信流」を次世代に継承するべく、教養教育の根幹として位置付けている。
 施設面では、専用研修室「自明堂」と「不息庵」を設置。茶道文化研究室として専任および非常勤職員を雇用するほか、上級生を指導補助員として雇用する。茶会見学などのフィールドワーク、茶道点前の実習など少人数のアクティブ・ラーニングを取り入れている点も特色だ。ホスピタリティ精神の涵養に加え、「茶道文化」で自国文化を再認識することにより、グローバルリテラシーを醸成し、真の国際人を育成する。
 「ホスピタリティ概論」では、理事長、学長、副学長、各学科教員によるオムニバス形式の講義を展開。事務職員もサポートとして協力し、全学を挙げての教育が実施されている。グループ学習やプロジェクト型学習も実施し、学生たちは自ら学びながら「ホスピタリティとは何か」を理解していく。
 少人数のクラス編成で実施される「教養セミナー」では、密度の濃いコミュニケーションを活用してキャンパスライフを快適に過ごす力を育成するとともに、アクティブ・ラーニングによって主体的な学びを促進する。

学内公募プロジェクトで
大学改革を積極的に推進

教職協働のプロジェクトで生まれた大学PR菓子「させぼうし」

 2014年度からは学長裁量による「学内公募型改革予算措置」がスタート。「教育改革」「地域研究」「科研費チャレンジ」の3区分による学内公募型の改革事業を展開している。学内の教育改革・学生支援・地域連携・研究の各種シーズに対して、スタートアップ予算を重点的に配分。プロジェクト型事業を大学として支援し、積極的な大学改革を実施する方針だ。
 17年度には教育改革として「生物学オリンピックをきっかけにした高大連携ネットワークの構築」、地域研究として「佐世保地域の特産品を使った大学プライベートブランドの商品開発」、科研費チャレンジとして「GISによる南メソポタミア北部域における考古・歴史地理学研究」など、合計で12の取り組みが採択されている。
 クローズアップ欄で紹介している「九州西部地域大学・短期大学連合産学官連携プラットフォーム」事業のほかにも、地域社会との連携で積極的な取り組みを見せている。子どもたちのスポーツ振興を目的とした「チャレンジスポーツ」では、小学生が大学生とともにさまざまなスポーツを体験。教職を学ぶ学生や運動系部活の学生にとっても、コーチング教育などを実践的に学ぶ機会だ。
 国際大学としての特色を生かした「異文化理解教室」も実施している。同大学には12カ国・地域から約200人の留学生が在籍しているというヒューマン・リソースを有効活用。地域の小中高校へ留学生を派遣し、児童・生徒の異文化体験・国際交流活動を支援する。留学生にとっても、日本人と交流する格好の機会となっている。

「学生ファースト」の理念で
全学的な支援体制を構築

障がいのある学生への修学支援

 同大学が掲げる改革の方針を示すのが「学生ファースト」という言葉だ。学生一人ひとりに対して、教員と職員が一体となり、全学的な支援体制を整備。その範囲は学習面だけではなく、生活面やメンタル面にも及んでいる。
 「教育基盤センター」は、学修支援部門、初年次・共通教育部門、教職等支援部門、評価IR・研修部門の4部門で構成。このうちの学修支援部門では、一般学生、障がいのある学生、留学生および留年生に対し、学修支援や相談対応を実施している。
 「国際交流・留学生支援センター」では、外国人留学生の学生生活の支援や相談対応を行うほか、日本人学生の海外留学の支援・相談対応、日本人学生と外国人留学生の交流や共修を支援している。
 学生の心身の健康を支援するのが「キャンパスライフ・ヘルスサポートセンター」。保健室では専門職員が体の健康をサポートするほか、学生相談室では専門カウンセラーによる個別の心理相談が受けられる。学業面、大学生活面、対人関係について教員や大学院生が相談に乗る学生生活サポート室もある。障がいのある学生への支援制度も充実しており、さまざまな学生が安心して大学生活を送れる環境が整備されている。

CLOSE UP[注目情報]

全国で唯一、5タイプすべての領域で採択

 文部科学省が実施する「私立大学等改革総合支援事業」は、高等教育全体の質向上、特色化に資するため、五つのタイプに対応した全学的・組織的な改革を実行する私立大学に対して、重点的に支援する事業のこと。長崎国際大学はこの事業で3年連続すべてのタイプに採択された。5タイプすべての領域で採択されたのは、申請した全国698大学等のうちで唯一となる。
 「九州西部地域大学・短期大学連合産学官連携プラットフォーム」は、同大学を主幹大学として、西九州地域の大学・短期大学と地方公共団体、経済産業界が連携した活気と魅力あふれる持続発展可能な地域社会創出を目的に構成された。
 同プラットフォーム事業には長崎県・佐賀県の国公私立すべての大学・短期大学と福岡県からも2つの短期大学が参画。高等教育機関の社会的責務である「地域の知の基盤」としての役割を果たしつつ、各大学が備える特徴と強みという資源(シーズ)を発揮し、自治体や産業界との有機的連携事業を展開することで地域の課題(ニーズ)を解決することを企図している。
 大学は九州西部地域が抱える課題を解決し、「活気と魅力あふれる地域社会の創出」のために、①「大学教育の質向上」②「健康・医療・福祉」③「子ども育成」④「国際交流・観光・まちづくり」⑤「地域産業の活性化」を柱として、高等教育の充実・発展を図り、「IT活用」と「人材育成」を踏まえながら、地方自治体・産業界と連携して、九州西部地域の発展に資するために事業を展開し、改革を推進する。
 堅実な教育研究活動に加えて、チャレンジ精神に満ちた新たな取り組みが地域社会の活性化を促す同大学の取り組みは、大きな果実をもたらすものとして期待されている。

プラットフォーム参加メンバー

VOICE[留学生・在学生より]

留学生
人間社会学部 国際観光学科 2年
洪恩穗さん(韓国出身)
韓国から留学し観光業を勉強中
夢は日本キャリアの客室乗務員

 長崎国際大学を受験したのは、1年次から少人数のゼミナール授業があり、その過程を通して、日本語でのコミュニケーション力や意見発表能力を養うことができると考えたからです。短期演習やインターンシップなど、観光業の現場で経験を積むことができる実践的な教育課程にも関心を持ちました。また、「茶道」という必修科目があり、留学生も日本人学生とともに日本の伝統文化である茶道を専門的に学べるという点に、大きな魅力を感じました。
 大学では観光マネジメントコースを選択し、主に旅行業に関する学びを深めています。特に旅行業務取扱管理者という国家資格を取得しようと考えており、それに関連した科目を受講しています。将来は日本の航空会社の客室乗務員になって、さまざまな国の人々にサービスを提供することが夢です。各国の人と交流する機会を重ね、その国の文化に合ったサービスを提供できる人材になりたいと考えています。

在学生
人間社会学部 国際観光学科 4年
小原田さくらさん(鹿児島女子高校出身)
異文化交流の機会が身近にあり
先生方との距離が近い大学です

 長崎国際大学は留学生が多く、異文化交流の機会が身近にある大学です。先生方との距離も近いため、親身に相談に乗っていただけます。旅行業務取扱管理者の授業や補講があって、国家資格取得のための環境が整っている点も魅力です。大学生活では英語の勉強に一番力を入れました。授業以外でも英語を学び、先生に個別指導をしていただいたほか、目標だった留学も実現。TOEICは入学当初より500点近く伸びました。
 所属していたグローバルツーリズムコースでは、自分の意見を発信する機会やプレゼンテーションの場が多くありました。ここでスキルを磨いたため、留学先のプレゼンテーションで95%以上のスコアを複数回取れたほか、学外のプレゼンテーションコンテストで賞をいただくことができました。将来は旅行会社で働き、新たな人々と出会い、新たな何かを見つけられるような旅を多くの人々に提供したいと考えています。

●長崎国際大学(私)

【創 立】 2000年
【学 部】 人間社会学部:国際観光学科、社会福祉学科 健康管理学部:健康栄養学科 薬学部:薬学科(6年制)
【女性の准教授(率)】 九州・山口・沖縄1位(全国4位)
【大学選手権入賞 アーチェリー・女子(2017年度第52回全日本学生アーチェリー王座決定戦)】 九州・山口・沖縄1位(全国1位)
【文部科学省支援事業採択件数(私立大学)】 九州・山口・沖縄3位(全国18位)
【私学助成 学生1人あたりの助成額(学生数2000人以上1万人未満)】 九州・山口・沖縄3位(全国13位)
(いずれも『大学ランキング2019版』より)
〒859-3298 長崎県佐世保市ハウステンボス町2825-7 
☎0956-39-2020(代表)
http://www.niu.ac.jp/

掲載大学一覧[九州・山口・沖縄]

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