久留米大学

SDGS

昨年4月に創立90周年を迎えた久留米大学。「実践的人材育成」と「地域文化への貢献」を基本理念に掲げる、西日本有数の総合大学だ。キャリア教育と就職支援が充実している点も同大学の特色で、長きにわたり幅広い分野で活躍する人材を数多く輩出してきた。注目度が高まるAIやビッグデータの分野でも人材教育のための新たな取り組みが始まっている。

『人間性豊かな実践的人材』の育成で地域に光を

語学教育と留学制度が充実
国際性豊かな人材を育成

 久留米大学の特色として、グローバル環境が充実している点にある。世界各国の仲間とともに学べる環境で、国際社会に通用する「国境を越えたコミュニケーション能力の育成」に力を注いでいる。英語をはじめアジア圏言語の語学教育も充実しており、高度な英語力を身に付けたい学生はもちろん、英語が不得意な学生でも、一人ひとりのレベルに合わせて確実にレベルアップができる英語教育を展開している。
 「アジアの玄関口」といわれる九州の特性を活かし、東アジアを中心とした国際交流も推進している。ネイティブの教員による中国語・韓国語の授業を開講し、その実践の場となる海外研修制度も整備されている。アジア圏からの留学生が数多く在籍している点も特色だ。
 世界15カ国1地域の29校と協定を結ぶなど、留学・海外研修制度なども整備されている。中国・韓国・台湾・アメリカ・オーストラリア・イギリス・ドイツ・フランス・カナダなど、広範囲の諸外国への留学や研修が、有利な条件で実現可能。留学・海外研修の希望者は、担当教員や国際交流センターからの強力なバックアップを受けられる。同大学で積極的に学ぶことにより、語学力を磨き、豊かな国際感覚を身につけることができる。

AIとビッグデータの活用
〝文医連携〟で人材育成を目指す

 情報通信技術やインターネットの発展により、注目が高まるビッグデータ。これらのデータを分析する技術者はデータサイエンティストと呼ばれる。久留米大学では、医学部のある旭町キャンパスの「バイオ統計センター」や「公衆衛生学教室」が、御井キャンパスの文系学部の教員と連携し、次世代の共同研究・人材育成拠点の形成を目指している。医療や農林水産業におけるビッグデータ分析の研究支援と並行して、データサイエンティストの人材育成を行うねらいだ。
 医療におけるビッグデータには、①電子カルテや電子レセプトなどの電子ドキュメント、②DNA自動分析装置による医療DNA(ゲノム)データ、③MRIやCTなどの診断画像のデータなどがある。これらの活用を進めることで、治療の効果や副作用の予測、個別化医療の推進、各種施策の評価などができるため、医療にエビデンスとイノベーションをもたらすことが期待されている。
 同大学の共同施設に設置されたスーパーコンピューターでは、機械学習やAIを用いて、医療や農林水産業分野のデータを分析する。このため、データサイエンティストには、①統計科学、②情報科学、③医療や農林水産業、経済や経営など、専門領域の幅広い知識とスキルが不可欠。同大学では文医連携により、これらの技術を効率よく修得できるように対応する。2020年には国内でAI人材が5万人近く不足すると言われており、同大学の研究成果と人材育成に大きな期待が寄せられている。

高い就職率を実現する
きめ細かい就職支援体制

 同大学の18年度卒業生の就職決定率は96.5%(就職者1004人/就職希望者1040人)。ここ数年、増加傾向が続いており、実質決定率(卒業生から進学者を除く就職者の割合)についても、18年度は86.9%と、昨年の85.8%から上昇している。これらは、教員と就職・キャリア支援課が最新の就職市場動向の情報収集に力を入れ、企業や自治体等と連携した支援を行っている結果の表れである。
 就職支援については、教職員のみならず「学生アドバイザー」が実体験を元にアドバイスを行い、就職活動中の不安や疑問を親身になって解決する制度も設けられている。その他、1年次から体系的に自分の未来について学べるキャリア教育や資格取得講座、大学独自に開拓したインターンシップなど、学生一人ひとりの特性を活かした支援を行い、特に3年次の2月に開催される『就職合宿』はその集大成的な支援行事であり大きな成果を上げている。
 キャリア教育では、就職部と基盤教育研究センターが一体となって取り組んでおり、学生が将来の豊かなキャリアを選択するために、体系的な教育プログラムを実施している。「キャリアは自立した人間の仕事を含めた人生のあり方」という同大学の考え方に基づき、キャリア教育科目は全学共通教育科目として誰でも自由に学ぶことが可能。入学から卒業まで「キャリア」を軸として教育と支援の充実を図っているのが特色だ。

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麻木久仁子さんをゲストに医療フォーラム2019を開催

 久留米大学と朝日新聞社の主催による医療フォーラム2019「2人に1人が『がん』になる時代に」が7月6日、レソラNTT夢天神ホールで開催された。がんは日本人の死因の第1位であり、生涯に2人に1人が「がん」になるといわれている。今回のフォーラムでは、先端がん治療・研究に取り組む久留米大学医学部の医師と、タレントの麻木久仁子さんが、最新のがん治療と、がんへの向き合い方について語った。
 第1部の医療講演では、内科学講座・血液・腫瘍内科部門教授の長藤宏司医師が、「白血病 めざましい治療の進歩」と題し、白血病の治療の歴史や、最新の治療法について講演。次いで外科学講座・乳腺外科助教の櫻井早也佳医師は「乳がん―身近ながん、早期発見のための正しい知識―」と題し、家庭でのセルフチェックの方法などを交えて、乳がん治療について解説した。
 第2部のゲストトーク&パネルディスカッションでは、乳がんを罹患した経験を持つタレントの麻木久仁子さんが登壇。自らの経験から、「2人に1人ががんになる時代といっても、みなさん自分はならない方の1人だと思っている。がん検診を受診することが大切だ」と話した。
 久留米大学生とのパネルディスカッションでは、看護学科生からの「患者の立場から、どんな医療者に関わってほしいか?」という質問に対し「闘病していたとき、医師や看護師さんが寄り添ってくれて安心した。患者に一人ひとりにとって灯台のような、光を与える存在が求められるのでは」と話した。また、スポーツ医科学科生による健康増進のための体操紹介では、来場者も一緒に運動して会場は笑顔と一体感に包まれ、がんとの向き合い方を考えさせられるフォーラムとなった。

麻木久仁子さんと久留米大生

VOICE[在学生・卒業生より]

在学生
文学部 心理学科 4年
田中丸 真里奈さん
私立福智高等学校卒
 
考える力や話す力が身に付く
アクティブ・ラーニングが充実

 ストレスに関する興味が以前からあり、久留米大学で心理学を学ぼうと考えて入学しました。教育心理学や臨床心理学、健康心理学や異常心理学など、さまざまな分野を幅広く学べるのが久留米大学の魅力だと思います。心理学科では座学と同じくらいアクティブ・ラーニングが充実しており、ディスカッションの授業では考える力や話す力が身に付きました。ロールプレイング形式で行う臨床心理学実習でも自分のスキル向上を実感できました。
 授業外では学生広報スタッフとして、大学のホームページに高校生向けの記事を書いたり、部活紹介をしたり、久留米大学の魅力を発信したことが印象に残っています。入学当時は人と接することが苦手でしたが、大学の4年間で自分が大きく変わり、今は人と接する仕事に就きたいと考えています。久留米大学には自分を変えられる環境が整っていると思います。

卒業生
久留米大学病院
高度救命救急センター 主任看護師
杉島 寛さん
2004年 医学部看護学科卒
急性期患者の命を救うため
ドクターヘリに搭乗しています

 高度救命救急センターの主任看護師として後輩たちを指導する一方、フライトナースとしてドクターヘリにも搭乗しています。大学時代から急性期の患者さんの命を救うための役に立ちたいと考えており、フライトナースになるために、当時九州で唯一ドクターヘリが配備されていた当病院へ就職しました。病院から外へ出て現場に行く体験は、病院の中にいたら気づけない、看護師として必要なことに気づかせてくれます。
 今は教育的な立場にいるので、看護師の思考過程に関心がありますが、これは大学時代の学びがベースになっています。看護師の資格は専門学校でも取得できますが、理論をしっかり学べるのは大学ならでは。医学科のドクターの講義も大変勉強になりました。久留米大学は附属病院があるため、さまざまな先輩看護師を見ることができ、将来やりたいことが見つかりやすい環境だと思います。

●久留米大学(私)

【創 立】 1928年
【学 部】 文学部、人間健康学部、法学部、経済学部、商学部、医学部
【公務員採用 警察官】 九州・山口・沖縄2位
【国家試験合格 看護師(人)】 九州・山口・沖縄2位
【私学助成・学生1人あたりの助成額 学生数2000人以上1万人未満】 九州・山口・沖縄1位
【志願者数の推移(2018年度と2014年度の比較)、総志願者の増加数】 九州3位
【学位授与 博士号 論文博士】 九州・山口・沖縄2位
(いずれも『大学ランキング2020版』より)
〒839-8502 福岡県久留米市御井町1635 
☎0942-44-2160(入試課)
https://www.kurume-u.ac.jp/

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