佐賀大学

多様な学生、多様な学びを提供できる大学として「ビジョン2030」を策定した佐賀大学。ビジョンは「教育」「研究」「社会貢献」「大学運営」の4領域からなり、予測困難な時代を生き抜く〝強い佐賀大学〟となるための主体的な改革を進める方針だ。分野横断型の学位プログラムをはじめ、新たな時代へ向けた同大学の挑戦が始まっている。

最高の自分をサガせる大学、
多様な学びをサガせる大学

多様化する未来で活躍できる
魅力ある人材を育成

ビジョンブック2030

 ビジョン2030策定の背景には、グローバル化が進み、多様化する将来を見据えた教育の必要性がある。大学生活の中で専門分野の学びを深めることやプログラミングの技術などITの知識の習得、地域が抱える課題を解決できる実践力、チームで議論し協力し合える協調性など人間力を身につけることが、受験生、学生、卒業生、保護者、地域の方々といったステークホルダーから求められている。
 市民向けにビジョンの内容を分かりやすく紹介した「ビジョンブック2030」によれば、教育領域では「次の時代を担う感性あふれる人材」を育成。分野横断型の学位プログラムをはじめ、成長が実感できる教育システムなどの取り組みを実施する。また、地域貢献領域では「地域の『~したい!』に応える『知力』を開放」するとして、生涯学習の場の設置や地域の期待に応える教員養成、地域医療の高度化などの取り組みを掲げている。
 「学生を含むすべての構成員が『志』を持って挑戦し、未来(これから)を創造することで、佐賀大学憲章が謳う理念を実現していきます」と宣言する佐賀大学。10年後の未来へ向けて、大きく変わろうとしている。

専門以外の多様な分野を学び
国際性や多様性を習得

サブスペシャルティコース実践栽培専攻

 佐賀大学の大きな特色として挙げられるのが、専門分野だけにとどまらない、学びの多様性だ。多彩なカリキュラムを学ぶことで、社会に出たときに役立つ実践力を養い、現代社会で活躍できる人材を育成している。
 その象徴といえるのが、「サブスペシャルティコース」である。自分の専攻だけでなく、学部を超えてさまざまな分野を学ぶことで、より広い視野や考え方を身につけることができる。
 実践栽培専攻と英語コミュニケーション専攻2つを選択している経済学部経済学科3年の江島由真さんは、「経済学は座学中心になってしまうので、実習中心のプログラムを選びました。大学の圃場で作物の栽培方法や病気対策といった農学の知識を学べます。この野菜はいつ植えていつ収穫するのか、どういう流通経路でスーパーの棚に並ぶのかなど、専門である経済学につながる知識が身につきました」と話す。また「英語コミュニケーション専攻」も選択することによって、英語力を強化し、将来世界を視野に入れた活動もできるよう学んでいる。少人数教育で仲間が広がるというメリットもあり、「新入生にはおすすめのカリキュラムです」と江島さんは語っている。

学生の企画力・運営力で
新入生をサポート

げちでのたまごのオンラインミーティングの様子

 新型コロナウイルスの影響が続く中、自発的に新入生をオンライン支援する佐賀大生の活動が注目を集めている。芸術地域デザイン学部の有志たちが立ち上げた支援団体「げちでのたまご」である。「げちで」は「芸術」「地域」「デザイン」の頭の文字を取ったものだ。
 発起人は同学部3年の益田祐輔さんと宮崎真優さん。「新型コロナで新入生は不安が多いはず。何かフォローできる活動をしようと考えました」と益田さんは言う。同学部2~4年の有志十数人が集まり、ホームページ(HP)とツイッターで情報提供を行っている。
 コンテンツはオンライン授業の受け方や課題の提出方法、一人暮らしのアドバイスなどさまざま。宮崎さんは「HPやツイッターに来た質問や、メンバーの話し合い、教授からの依頼などでコンテンツを決め、その分野が得意なメンバーが記事を作成しています」と説明する。
 4月にスタートし、HPアクセス数は2カ月で7万2千件にのぼった。団体名の名付け親である同学部3年の桃崎珠奈さんは、「情報を求めている新入生がこれだけ多いことに驚いたが、ニーズに応えることができたと思う」と手応えを語る。
 学生たちの自発的な活動が、新入生や高校生を力強くサポートしていくことになりそうだ。大学生が自ら企画し、運営している支援体制だが、参加している学生は自分たちが必要だと思うこと、大切なことを実践しているだけと話している。佐賀大学はそのような学生を積極的に支援している。

CLOSE UP[注目情報]

就職率99.6%が示す佐賀大の突出した「就職力」

 就職率99.6%(就職者1180人/就職希望者1185人)という数字が示すように、「就職力」の高さも同大学の大きな特色だ。とりわけ農学部、理工学部、医学部は就職率100%で全国1位。また、看護師、保健師、助産師の国家試験合格率も100%という実績を誇っている。
 これらの実績の要因として、羽石寛志キャリアセンター長は「キャリアセンターと各学部が連携し、学生一人ひとりの就職状況を把握。データ分析をした上で、どのような就職イベントなどが必要かを見極め、きめ細かいサポートを実施している」という点を挙げている。
 教員1人当たりの学生数が少ないという国立大学ならではのメリットを活かし、教員が学生一人ひとりをサポートする“面倒見のよさ”も特色の一つ。国家試験合格率の高さにも、こうした環境が大きく影響している。
 就職イベントも多彩だ。県内に勤める卒業生から学生がアドバイスを受ける交流会や、県内企業の人事担当者と各学部学生の交流会などを実施。今年1月には人事担当者と学生が菓子などを食べながら対話する「キャリカフェ」がスタートした。また、就職相談や企業説明会のオンラインでの実施なども行っている。
 キャリア教育では、初年次に授業やガイダンスなどでキャリア形成の基礎的な情報を提供し、3年次にはインターンガイダンス・合同説明会・就職活動準備講座を開催。4年次には学内での合同・個別会社説明会の開催や、実践的な面接対策講座などを設置する。
 「今後は企業と学生が出会える場をさらに増やし、就職だけではないマッチングの機会を構築していきたい」と羽石センター長は語っている。

「キャリカフェ」で企業担当者と学生が交流

VOICE[在学生・卒業生より]

在学生
理工学研究科 理工学専攻
機械システム工学コース1年
山城 佑太さん


学生ベンチャー起業!
特許申請2件、受賞5件の快挙

 大学生活で一番打ち込んできたのは、「フワット」という大学発の製品の開発・販売です。フワットは椅子に座った時の腰のつらさを軽減する装具で、大学の准教授および椅子メーカーとともに開発。この製品開発により、特許2件を申請し、「キャンパスベンチャーグランプリ:学生ビジネスプランコンテスト 第16回全国大会 経済産業大臣賞 ビジネス大賞」をはじめとする賞を5つ受賞することができました。
 在学中に起業したので、この会社を持続可能でより社会に貢献できる形にしていくことが今後の目標です。本学には「認定ベンチャー制度」が設置されていて、学生の起業を後押しする制度が充実しています。大学とのつながりがあるため、一般企業と連携しやすいのもメリットです。専攻が異なる学生の相談にも乗ってくれる先生方の温かさ、そして総合大学なので相談できる幅が広いことも、本学の大きな魅力です。

卒業生
(株)ティー・ワイ・オー(広告映像制作会社)
企画演出部
西 遼太郎さん
2020年 芸術地域デザイン学部
芸術地域デザイン学科地域デザインコース卒
地域を舞台にした映像作品が
学生映画祭でグランプリ!

 私の仕事はCMプランナーやCMディレクターと呼ばれるものです。入社1年目なので、日々の研修や課題で広告の奥深さや、人に伝えることの難しさを改めて実感していますが、いずれは誰もが知っているような印象に残るCMを作りたいと思っています。
 芸術地域デザイン学部は「芸術で地域を開き、芸術で世界を開く」がコンセプト。地域での作品制作・発表などの活動を通じ、広い視野を持つことができました。4年次には佐賀県の干潟をロケ地にした「干潟のパンケーキ」というショートフィルムを作成し、学生映画祭でグランプリを受賞。地域を舞台にした映像が全国的に認められたことで自分の成長を感じ、地域に貢献する貴重な経験ができました。この学部の学習領域はとても幅広いので、さまざまなことに好奇心を持って挑んでいけば、他の大学では得られない充実した4年間になると思います。

●佐賀大学(国)

【創 立】 1949年
(2003年に旧佐賀大学と佐賀医科大学が統合)
【学 部】 教育学部、芸術地域デザイン学部、経済学部、医学部、理工学部、農学部
【就職率 学部別 農、水産、生物系】 全国1位
【国家試験合格 医師(率)】 山口・九州1位
【女子学生 学部別比率 医学部医学科】 全国1位
(いずれも『大学ランキング2021版』より)
〒840-8502 佐賀県佐賀市本庄町1 
☎0952-28-8113
http://www.saga-u.ac.jp/

掲載大学一覧[九州・山口・沖縄]

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