名古屋大学

1871年設置の尾張藩仮病院・仮医学校を起源とし、1939年に最後の帝国大学として開学した。現在は名古屋市内の3つのキャンパスに、9学部、13研究科、3附置研究所、3共同利用・共同研究拠点、19学内共同教育研究施設などを展開。中部、日本の中核的な教育研究拠点として世界を視野に発展を続け、文部科学大臣から「指定国立大学法人」に指定されたのを契機に、さらなる高次元への飛躍を目指している。

基幹大学として
各界のリーダーを育て
世界屈指の研究大学への
道を歩む

最先端研究

名古屋大学特任助教が携わった宇宙線観測により、未知の巨大空間が発見されたクフ王のピラミッド。
「自由闊達(かったつ)」な学風のもと、
ノーベル賞受賞者6人を輩出
世界最先端の研究拠点群の形成を目指す

 2018年3月、世界最高水準の教育研究活動の展開が見込まれる大学として「指定国立大学法人」に指定された名古屋大学。15年に策定した指針「NU MIRAI 2020」で掲げた “世界屈指の研究大学”というビジョンを一層固め、「世界最先端の研究拠点群の形成」を10年後の姿として提示する。
 名古屋大学では開学以来、「自由闊達」な学風のもとで豊かな研究力を培ってきており、その最たる例がノーベル賞。2001年度ノーベル化学賞の野依良治特別教授、08年度ノーベル物理学賞の小林誠特別教授、益川敏英特別教授、同年ノーベル化学賞の下村脩特別教授、14年度ノーベル物理学賞の赤﨑勇特別教授と天野浩未来材料・システム研究所教授。21世紀に入ってから6人の大学関係者がノーベル賞を受賞しており、現在も最先端の研究拠点で多様な挑戦を行っている。
 例えば、生命科学技術を根底から変える革新的な機能分子の創出に挑むWPI※1拠点「トランスフォーマティブ生命分子研究所」。また、第一級の世界的成果を生み出している「素粒子宇宙起源研究機構」は、宇宙の未解決問題の解決、宇宙・時空の起源の解明に挑む。天野教授がセンター長を務める「未来エレクトロニクス集積研究センター」では、GaNデバイスに代表される先端的エレクトロニクス研究と高度人材の育成で、未来のエレクトロニクス産業の基盤創成に挑んでいる。
 持続的に成果を出すため、次世代の研究拠点も育成。世界の第一線で活躍する招聘(しょうへい)研究者と学内の優れた教員による「最先端国際研究ユニット」、異分野の若手研究者による独創的な発想に基づく「若手新分野創成研究ユニット」などの活動を展開。また、研究継続に不可欠な次世代の研究者育成にも注力。「若手育成プログラム(YLC)」で毎年8名程度の若手を採用し、養成している。

※1 World Premier International Research Center Initiative(世界トップレベル研究拠点プログラム)

世界標準の教育

「Tongaliプロジェクト」の一つである、アイデアピッチコンテストでの記念撮影(2017年12月)。
育成するのは、世界に通じる
「勇気ある知識人」
海外との共同学位、
起業家育成プログラムもスタート

 教育において目標にしているのは「勇気ある知識人」の育成。社会貢献の高い志に加え、深い専門性と幅広い視野を持ち、国際的にも多様な分野においてもリーダーシップを発揮する人材だ。
 世界標準の教育の推進と国際的な次世代研究者の養成を目指し、日本で初めて導入したのが海外の大学との「ジョイントディグリー(共同学位)プログラム」。在学期間中に2つの大学で一定期間教育を受け、両大学連名の学位を授与するものだ。連携先はいずれも各国及び世界のトップ大学で、現在実施しているのは4つ。医学系研究科とオーストラリア・アデレード大学健康科学部の「名古屋大学・アデレード大学国際連携総合医学専攻」、理学研究科と英国エディンバラ大学の理学専攻、医学系研究科とスウェーデン・ルンド大学の総合医学専攻、2018年4月に加わった生命農学研究科とタイ・カセサート大学の「名古屋大学・カセサート大学国際連携生命農学専攻」。農学分野では全国初の取り組みとなる。今後も増えていく予定だ。
 また、新たな教育として、起業家育成にも着手。名古屋大学を主幹校に、豊橋技術科学大学・名古屋工業大学・岐阜大学・三重大学を協働機関、大阪大学を協力機関とするコンソーシアム「Tokai-EDGE プログラム」が、文部科学省の「2017年度次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)」に採択され、スタートした。
 学生や若手研究者、卒業生が段階的に学べるシステムで、教育で終わらず、自らのアイデアを基に実際に起業するまでを継続サポートするのが特徴だ。「Tongali(とんがり)プロジェクト」と称して、起業家のセミナーやビジネスプランコンテストなどを実施。人材と企業の教育・支援による大学発ベンチャーの創造と拡大を図っている。

加速する国際化

交換留学受け入れプログラム(NUPACE)の授業風景(2017年5月)。
スーパーグローバル大学として
最高ランクの評価
アジア圏のネットワークもさらに強化

 国際化と大学改革を断行する大学を重点支援する文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援」事業で、名古屋大学は2014年、世界トップ100を目指す力があると認められ「タイプA:トップ型」に採択された。また、その中間評価では最高ランクの「S評価」を獲得した。
 「指定国立大学法人」としての構想でもさらなる国際化の推進をあげており、具体的には、2027年までに年間3200人の留学生を受け入れる計画を立てている。
 現在、すでに100以上の国や地域から年間2000名以上の留学生を受け入れており、キャンパスには国際色があふれている。英語のみで卒業可能な「G30※2」プログラムを学部で6つ、大学院で9つ展開しており、毎年多くの優秀な留学生が入学。全体でも英語による授業科目は約1800科目に及び英語化が進んでいる。
 一方、年間で約1000人の学生を海外へ送り出している。その要となるのは、留学を後押しするプログラム「NU-OTI(ニュー・オッティ)」だ。従来の1学期や1年間の交換留学に加え、数週間から1カ月程度の短期研修プログラムを多数用意。名古屋大学基金からの補助もあり、費用面もサポートしている。
 そして、実績豊かなアジア展開では、日本初の海外キャンパス「アジアサテライトキャンパス学院」も開設。これはアジア諸国の政府幹部らに対し、職場を長く離れることなく専門分野の知識と経験を深め、博士学位を取得することを可能にしたもの。モンゴル、ベトナム、カンボジア、ラオス、ウズベキスタン、フィリピン、ミャンマーの7カ国を対象として事業を展開しており、これを起点にネットワークを強化しアジアの“ハブ大学” となることを目指している。

※2 グローバル30。大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業(旧・国際化拠点整備事業)

TOPICS[注目のトピック]

ジェンダー研究の推進拠点
「ジェンダー・リサーチ・ライブラリ」
開館
 名古屋大学では、2003年に男女共同参画室を発足させ、全国に先駆けて学内に保育園や学童保育所を導入するなど、多種多様な取り組みを推進。2015年には国連機関によるジェンダー平等推進運動「HeforShe」の事業で、推進の旗手となる世界の10大学に日本の大学で唯一選ばれた。そんなジェンダー改革の先駆者、名古屋大学のキャンパスに2017年11月、「ジェンダー・リサーチ・ライブラリ(GRL)」が誕生した。
 ここは日本で初めての、ジェンダー研究に特化したライブラリと研究活動スペースを擁する複合施設。最大4万冊収蔵可能な図書室、アーカイブ、閲覧室、展示コーナー、研究スペース、レクチャールーム、カフェスペースなどを備えている。
 公益財団法人東海ジェンダー研究所との連携によって誕生。フェミニズム及びジェンダー研究に関する書籍や資料を体系的に収集・保存するだけではなく、ジェンダーに関する制度や実践を研究し、その成果を国内外に向けて発信する。ジェンダーに関する「知の集積拠点」であると同時に「発信拠点」としても機能する点が特徴だ。国内外の研究機関と連携し、ジェンダー研究・普及のネットワークを構築することで、研究を深化させていくことも目的にあげている。
 多くの利用によって研究や意識の啓発・普及を発展させていくことを目指しており、一般の利用も可能。学内外に向けてシンポジウム、セミナー、講演会、研究会、読書会なども順次企画・開催される。
2017年11月に誕生した「ジェンダー・リサーチ・ライブラリ」の外観。

EVENT INFO[イベント情報]

◉オープンキャンパス
(東山キャンパス)
8月8日(水) 教育学部、経済学部、工学部
8月9日(木) 法学部、医学部(医学科)、農学部
8月10日(金) 文学部、情報学部、理学部
(大幸キャンパス)
8月10日(金) 医学部(保健学科)
※要事前申込み。詳細は、6月中旬に名古屋大学のウェブサイトに掲載予定。

◎文学部 人文学科 ◎教育学部 人間発達科学科 ◎法学部 法律・政治学科 ◎経済学部 経済学科/経営学科 ◎情報学部 自然情報学科/人間・社会情報学科/コンピュータ科学科 ◎理学部 数理学科/物理学科/化学科/生命理学科/地球惑星科学科 ◎医学部 医学科/保健学科 ◎工学部 化学生命工学科/物理工学科/マテリアル工学科/電気電子情報工学科/機械・航空宇宙工学科/エネルギー理工学科/環境土木・建築学科 ◎農学部 生物環境科学科/資源生物科学科/応用生命科学科
〒464-8601 名古屋市千種区不老町
TEL 052-789-5111
http://www.nagoya-u.ac.jp

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