鈴鹿医療科学大学

1991年に開学した、日本初の4年制医療系大学。三重県鈴鹿市にある落ち着いた環境の千代崎・白子の両キャンパスで、約2700人が学んでいる。2014年に社会福祉法人サムス会を発足し、翌年白子キャンパス隣に開設した特別養護老人ホームを学生の実習の場にも活用。附属施設も充実しており、実績ある東洋医学研究所や鍼灸(しんきゅう)治療センターに加え、2017年に「こころのクリニック」「こころの相談センター」が誕生した。

知性と人間性を
兼ね備えた
医療・福祉の
スペシャリストを育成

4年制医療系大学のパイオニア

医療人底力教育(救急救命)の様子。多職種連携を充実させるための独自のカリキュラムだ。
伝統ある医療・福祉の総合大学
チーム医療で活躍できる
専門職を育成する

 「科学技術の進歩を真に人類の福祉と健康の向上に役立たせる」という建学の精神を掲げ、1991年、日本で最初の4年制医療系大学として誕生した鈴鹿医療科学大学。医療・福祉の総合大学として、日本国内で最も伝統と実績のある大学だといえるだろう。
 設立当時、日本には医師と看護師、薬剤師以外の医療職の養成に特化した4年制大学が存在していなかった。医療の高度化への対応と専門職の地位向上という期待を担うと同時に、よりよい医療の実現には、職種間の連携が重要だという考えから、同大学は設立された。
 スタート時は2学部4学科体制と小規模だったが、社会と医療界のニーズを汲みながら徐々に学部・学科を増やして規模を拡大。現在は4学部9学科11専攻分野、2研究科を展開している。教育の理念とするのは「知性と人間性を兼ね備えた 医療・福祉スペシャリストの育成」。特定分野の高度な知識と技術を持ち、さらに豊かな人間性も持つ人材を育てようとしている。
 医療・福祉の総合大学であることの最大の強みは、さまざまな職種を目指す学生が一緒に学ぶ環境で、開学時のビジョンのひとつ、多職種連携に必要なスキルや力を養えること。医療を支えるのは医師だけではなく、各専門職が連携・協力することで患者にとって最善のケアができるという「チーム医療」の考え方は、今や常識になりつつある。
 多職種連携をいかに充実させるか。この医療界の大きな課題への対応も含めたカリキュラムが、2014年度に始まった「医療人底力教育」だ。全学部・学科の1年次は同一の医療・福祉の基礎教育を受け、共通して必要な基礎を学ぶ。多職種連携に必要な力に加え、高い倫理観や豊かな知性、感性、人間性などを育てるベースになっている。

独自性豊かな初年次教育

白子キャンパスに隣接した、鈴鹿医療科学大学グループの特別養護老人ホーム「桜の森白子ホーム」。
教育のベースは、特色ある
「医療人底力教育」
2017年度、痛み治療を学ぶ
プログラムがスタート

 「医療人底力教育」は導入から5年目を迎える。前に踏み出す力・感じ取る力・考え抜く力・コミュニケーション力を「底力」と定義。協働で課題を解決していく経験を積む過程で力を伸ばす、特色ある基礎教育だ。
 1年次は全員が白子キャンパスに集まり、学部学科の垣根を越えた全学科混成の少人数チームを編成。実際の場面を想定した体験プログラムやプレゼンテーションに取り組み、チーム医療に不可欠な能力を育んでいる。2017年からは、白子キャンパスに隣接する特別養護老人ホーム「桜の森白子ホーム」を活用した施設実習体験も始まった。
 3~4年次では、実践編の多職種連携教育科目を実施。学科混成の多職種チームを編成し、3年次の「医療人底力実践〈展開〉」では、模擬患者などでの多職種連携事例の問題解決策に取り組む。4年次の「医療人底力実践〈応用〉」では、医療福祉現場、地域の病院や老健施設、地域包括ケアセンターなどで実習を行う。初回となった2017年度は、夏休み中の3日間、三重県内の6施設で実習。多職種連携の意識や必要性、方法等の技術を習得した。施設側からも有意義だったと評価された。
 ほかにも特色のある教育を実践しており、2017年度には痛み治療に関わる医療スタッフを育てる「慢性疼痛(とうつう)チーム医療者養成プログラム」がスタート。早期から教養教育と並行して選択受講でき、講義で痛みについて広く深く学んだうえで体験型実習を行う。文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム」に採択された三重大学医学部との共同授業であり、修了時には両大学長連名の修了証が交付される。
 また、医療・福祉系の資格取得に関する教育サポートも万全で、例年、全国平均を上回る合格率をキープ。国家試験合格率100%に向け指導方法などの進化を図っている。

研究や公開講座で社会に貢献

サイバーダイン社のロボットスーツHAL®を用いた研究を推進。
学外との多彩な連携で研究を推進し、
成果を社会に還元
教育・研究の成果を生かした
公開講座を開講

 多彩な研究も医療・福祉の総合大学の強み。鈴鹿市、日清オイリオグループとは、産学官連携で健康寿命延伸に向けた中鎖脂肪酸の共同研究を進めている。2018年3月の日本薬学会で成果を発表。中鎖脂肪酸は脳内炎症抑制効果があると考えられ、低栄養状態にある高齢者の認知症発症リスク軽減・進行抑制に有益である可能性が示された。
 他大学をリードするのが薬膳の研究。体質に基づく薬膳効果の臨床研究などを進め、現代人の健康増進や疾病予防に貢献する。2018年度は、未病や美容、体質を考慮した薬膳講義や、保健機能食品を学ぶセミナーも予定。日本人に合った新しい薬膳を追求している。津市・榊原温泉湯元榊原舘との共同企画「鍼灸・薬膳宿泊プラン」も継続中だ。
 ほかにも「鈴鹿市福祉ロボット推進事業」の一環で、身体機能の補助や改善ができるサイバーダイン社のロボットスーツHALを用いた研究が進行。HALは大学の授業でも使用し、新たなヘルスケアサービスの担い手の育成に取り組んでいる。さらに、三重県薬剤師会との包括協定における事業として、東海初の在宅医療支援車両(モバイルファーマシー)が始動。薬剤師会が導入し、平時は薬学部のある白子キャンパスに設置、管理を大学が担う。薬学生の育成や薬剤師の研修、健康啓発イベントなどに活用。災害時には大学と薬剤師会、行政が連携して車両を派遣し支援活動を行う。
 研究成果は公開講座などで広く社会に還元。これまでも、大学の全学科専攻が教育・研究の成果を生かした学術的講座を企画し、市民や県民を対象に講演会や公開講座を開催。「リハビリテーションロボットの未来」や「地域に求められる看護」など関心の高い内容を揃えた。今後も、社会のニーズに沿った講座の開講を計画し、開かれた大学と地域社会への貢献を目指す。

TOPICS[注目のトピック]

2019年4月、「作業療法学専攻」と
「鍼灸・スポーツトレーナー学専攻」を
新設(設置予定)
 鈴鹿医療科学大学は社会と医療の変化に対応する柔軟な体制を持っており、ニーズに応じて迅速な改組を実施。
 2018年4月には、大学院医療科学研究科医療科学専攻の修士課程に「臨床心理学分野」を開設した。これは2018年に心理分野で初の国家資格「公認心理師」が設けられたことを受けたもので、カリキュラムは「公認心理師」と「臨床心理士」の受験資格に対応。2019年4月には「看護学分野」の教育課程を設置予定だ。
 また2019年4月には、保健衛生学部に「リハビリテーション学科」を設置予定。従来の理学療法学科を改組し、理学療法学専攻・作業療法学専攻の2専攻体制とする計画で、作業療法士の養成課程の設置は、三重県内の大学初。超高齢社会を迎える中、リハビリテーションの分野では増え続ける患者に十分な治療を提供できていないのが現状だ。理学療法士・作業療法士の拡充は多くの医療・福祉施設で課題となっており、そのニーズに質・量共に応えようとするのが今回の改組だ。高齢化で増加する認知症や、脳卒中の後遺症などに対応し、チーム医療や地域包括ケアの一翼を担える人材を養成する。
 同じく2019年4月、保健衛生学部鍼灸サイエンス学科に「鍼灸・スポーツトレーナー学専攻」を新設予定である。この専攻では、鍼灸師に加え、トレーニング指導者やNESTAパーソナルフィットネストレーナーの受験資格取得が可能。スポーツ選手のトレーナーとして活躍できるスキルを養成する。昨今、スポーツ界における鍼灸師の活躍は目覚ましく、さらなる人材が必要とされている。
作業療法士の養成課程の設置は、三重県内の大学では初めて。

EVENT INFO[イベント情報]

◉オープンキャンパス
6月16日(土)、7月21日(土)、8月10日(金)・11日(土・祝)
※詳細はwebサイトに掲載

◎保健衛生学部 放射線技術科学科/医療栄養学科(管理栄養学専攻・臨床検査学専攻)
リハビリテーション学科※1(理学療法学専攻・作業療法学専攻※2
医療福祉学科(医療福祉学専攻・臨床心理学専攻)
鍼灸サイエンス学科※3(鍼灸・スポーツトレーナー学専攻/鍼灸学専攻)
◎医用工学部 臨床工学科/医用情報工学科
◎薬学部 薬学科
◎看護学部 看護学科
※1 2019年4月 理学療法学科を改組し、リハビリテーション学科を設置予定
※2 2019年4月 作業療法学専攻を新設予定
※3 2019年4月 鍼灸サイエンス学科に鍼灸・スポーツトレーナー学専攻を新設予定
※1,2,3は、予定であり変更する場合があります。


千代崎キャンパス(保健衛生学部/医用工学部)
〒510-0293 三重県鈴鹿市岸岡町1001-1 TEL 059-383-8991(代)
白子キャンパス(薬学部/看護学部)
〒513-8670 三重県鈴鹿市南玉垣町3500-3 TEL 059-340-0550(代)
http://www.suzuka-u.ac.jp

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