愛知医科大学

新しい時代を切り拓く
医師・看護師を養成
最先端医療から地域医療
までを
広くリードしていく

これからの医療を創る
「人とイノベーション」

時代に即した感覚を取り入れ、医療の未来を担う人を育てている。

 2022年に開学50周年を迎える愛知医科大学が、半世紀近くにわたり目指し続けてきたのは、よき医療人を育てて社会に役立つこと。祖父江元理事長は「時代に即したものを取り入れることでこそ、それが可能になる」と言う。
 医療の進歩で多くの命が救われるようになった一方、病後の人生が長くなったことで、以前はみられなかった病態が出現するようになっているという。また、高齢化に伴い、例えばがんを患う人が認知症や脳卒中、糖尿病を発症するなど、他の病気を併発することも増加。介護などの問題も絡み、この傾向は今後、ますます顕著になると考えられる。
 「多くの患者さんが病気を背負いながら生きていく時代に必要なのは、病気を長期的な時間軸でみる視点。同時に患者さん自身を、さまざまな病気に加え、心や生活もトータルでみる視点です。それを身につけられるよう教育改革を進めていきます」
 さらにこの課題は、研究や診療、システムにも及び、医療全体の考え方を変えていく必要があると、祖父江理事長は指摘する。一律の包括ケアではない各疾患に焦点を当てた地域連携、まだほとんどない時間軸データの蓄積、それによる5~10年後を見通す研究……やるべきことは山積みだ。しかし医療の未来を担う医科大学として、臨床や研究の実績を生かしながらその流れをリードしていく決意を固めている。
 キーワードは「人とイノベーション」。「移り変わる時代の中で、医療も変わる必要がある。そしてそこには、その感覚を持ち実践する、できる人が不可欠。愛知医科大学は時代に即した〝イノベーション〟で進化し、明日の医療に貢献できる〝人〟を育成します」

50周年のその先を見据えた人材育成

2021年度からは、優秀な学生を未来の研究人材に育てるための新制度が始動。

 開学50周年が近づく今、見据えるのはさらにその先。「100周年を見据え、成長し続けるための『プロジェクト100』を発足します。テーマは新時代を支える人材育成です」と佐藤啓二学長。
 新たに設けるのは、優秀な学生を、研究者や研究マインドを持つ指導者に育てる制度。学部では基礎医学研究が早期から体験できる2年次、3年次の各コースを設置。大学院では専修医1年目の医師を対象に、3年間での修了を目指して研究時間の確保、奨学金貸与、修了後の留学権利やポスト保証などを実施する特別枠コースを設ける予定で、いずれも2021年度導入を目指す。
 並行して準備を進めるのが在宅・家庭医療に関するプランだ。医療提供体制が乏しい過疎地の在宅・家庭医療を教育のフィールドとすることで、教育と診療の両立を構想。豊田市の足助地区で、医学部と看護学部を中心として多職種連携教育を行う体制をつくり、2020年度スタートを予定する。
 「実践教育の場となると同時に、課題の解消策として全国に広げていける可能性もあります」
 ほかにも、人工知能(AI)時代に求められる卓越した技術力や人間力を養うため、シミュレーションセンターを拡大する。従来の470㎡から700㎡に広がるセンターが6月に完成予定だ。
 2018年度、若年者率全国1位、出生率3位の〝若いまち〟長久手市と連携する計画が文部科学省の私立大学研究ブランディング事業に採択された。炎症に関する研究で健康状態の客観的評価を確立すると共にコホート研究※1を展開するもので、予防や早期発見などにつなげ、生涯の健康を支えるシステム構築を目指す。未来を担う研究は、未来の研究人材育成の場ともなる。

※1 対象とする病気やその要因がある群・ない群のその後を追跡し、結果を調査する研究

国家試験合格率にも
つながる教育とサポート

看護学部のカリキュラムも充実。看護師国家試験は4年連続で合格率100%を達成。

 医学部は2019年9月に国際基準の評価制度※2を受審する。それに向けたカリキュラム改革で現在、臨床実習は72週。体験学習を含めると80週で、診療参加型臨床実習も取り入れている。
 どんな医師になりたいかをイメージすることで学びが充実することから、1年次よりプロフェッショナリズムを身につける授業を展開。入学直後に合宿研修も行っている。選択講座ではよい臨床医に必要な「柔らかい頭」をつくり、基礎医学と臨床医学を結びつける講義も実施。コミュニケーション能力の向上も重視し、若槻明彦医学部長は「高い専門性に加え、人間性を兼ね備える医師を育てる教育を行っています」と自信をみせる。さらに手厚いサポートにより、医師国家試験の合格率も上昇。また、女子学生の比率が高いのも特徴だ。
 看護学部も近年のカリキュラム改革で臨床実習が増加し、医学部との合同授業も増えている。恵まれた環境に加え、教員が少人数を担当するアドバイザー制度や教職員一丸となってのきめ細かなサポートなど、万全のフォロー体制が整い、看護師国家試験は2016年から4年連続で合格率100%を達成(2019年3月卒業生受験者107名)。
 「学部開設から約20年。やるべきことをやってきた結果です」と坂本真理子看護学部長。
 「地域の多様な方を迎える授業や、学生のイベント参加など、多角度から培ってきた地域との関係も強み。さまざまな人との出会いがよい看護職を育てています」
 今年度は長久手高校・医療看護コースでの授業も始まり、ますます深まる地域とのつながり。一方、米国・フィンランド・タイの大学と提携し、多文化共生時代への対応力も育成している。

※2 米国・カナダ以外の医学部出身者が米国内で医師活動をするにはWFME(世界医学教育連盟)の認可が必要で、2010年、その受験資格を2023年以降は国際認証を受けた大学医学部の出身者に限るとの意向が示された。日本での国際認証は、WFME の認可機関、JACME(日本医学教育評価機構)の医学教育分野別評価で審査される。

HOT NEWS

実習と研究の場、先進医療を実践する
愛知医科大学病院
 高度医療を提供する特定機能病院でもある愛知医科大学病院。愛知県内唯一の高度救命救急センターとドクターヘリも有し、ハイブリッド手術室や手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」など、高度な設備機器を完備。外科ではエキスパートを集めて各分野をリードする拠点を形成する。
 神経を中心にしたiPS細胞研究など、世界的な研究も数多く進行。加齢医科学研究所のブレインリソースセンターでは世界有数のデータ数を生かし、脳の老化や多様な疾患のメカニズム解明にチャレンジしている。
 また、国内初の睡眠科では、睡眠と関係する子どもの起床困難・不登校にも対応するなど、研究の臨床への還元で、現代社会の複雑な病気にも寄り添う。
 新病院完成の際に新たなシステムを導入。院内処方の待ち時間を約10分に短縮するなど、患者の利便性がぐんと向上した。外来がますます増え、2019年3月28日付の外来患者数は過去最高の3150人となり、地域トップクラスだ。
 最先端をゆく医療の提供。地域から愛され、医療連携の中核にもなっている附属病院がすぐそばにあり、実習の主な場となり、医療の「今」を肌で感じられる。こうした環境がよき医療人を育てる基盤となっている。
愛知医科大学病院は、愛知県内唯一のドクターヘリを有している。

PROFILE

愛知医科大学

1972年に医学部の単科大学として開学。1980年に医学研究科、2000年に看護学部、2004年に看護学研究科を開設し、2学部2研究科体制の医科大学へ成長した。住みよい街として人気の愛知県長久手市にあるキャンパスは、水と緑豊かな高台に広がる。隣接の愛知医科大学病院に2014年、高機能な新病院が完成したのをはじめ、約10年をかけたキャンパス再整備を2018年に終了。教育環境も一層充実した。
https://www.aichi-med-u.ac.jp/

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