名古屋大学

グローバルに活躍する
各界のリーダーを育て
世界屈指の研究大学への
道を突き進む

世界最先端の研究が進行中

 名古屋大学は、開学以来の伝統である「自由闊達」な学風のもと、豊かな研究力を培ってきた。21世紀に入ってから6人の大学関係者がノーベル賞を受賞し、現在も先進的で多様な挑戦が続いている。2018年3月には、世界最高水準の教育研究活動の展開が見込まれる大学として、文部科学大臣から「指定国立大学法人」に指定された。その構想において、2015年策定の「NU MIRAI 2020」で掲げた目標〝世界屈指の研究大学〟への歩みを一気に加速している。具体的な取り組みの一つが世界最先端の研究拠点群の形成で、若手人材育成へより力を入れ、未知の領域にもダイナミックに挑む方針だ。
 例えば、世界の最先端を走るWPI※1拠点の「トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)」では、化学と生物学のミックスにより革新的な生命機能分子を生み出す夢に挑戦。動植物の機能を分子レベルで解明し、それを動かす分子の研究が進んでいる。最近では、アフリカの農業に大損害を与えている寄生植物「ストライガ」を撲滅する分子を開発するなど、めざましい成果をあげている。
 また、10年後の進むべき社会像を描き、産学官連携によるイノベーションを目指すCOI※2プログラム「人がつながる〝移動〟イノベーション拠点」は、2018年度に行われた第2回中間評価で、最高評価である「S+」を獲得。「高齢者が元気になるモビリティ社会」をビジョンに掲げ、自動運転技術などを活用した安全で安心な運転システムの開発に加え、高齢者が外出したくなるようなサービスや、移動を支えるインフラや仕組みを整備し、超高齢社会での生き方を変えようとするものだ。現在はCOIプログラムとして最後の第3期に入っており、その進展が注目されている。

写真左は、化学者と生物学者がとなり合わせで研究するITbMのミックスラボ(下層)とミックスオフィス(上層)。右は、ITbM研究棟の外観。

※1 World Premier International Research Center Initiative:2007年度に文部科学省事業としてスタートした、世界トップレベル研究拠点を支援するプログラム。
※2 Center of Innovation:文部科学省と国立研究開発法人科学技術振興機構による、ビジョン主導型の研究開発を最長9年支援するプログラム。2013年度にスタートし、3年ごとにフェーズを分けている。

世界に通じる
「勇気ある知識人」を育成

東海国立大学機構設立に向けた合意書締結式(2018年12月)。

 教育では、社会貢献の高い志に加え、深い専門性と幅広い視野を持ち、国際的にも多様な分野においてもリーダーシップを発揮する人材、「勇気ある知識人」の育成を目標に掲げている。
 世界標準の教育の推進と国際的な次世代研究者の養成を目指し、国の整備した制度に基づく形で日本で初めて導入したのが、海外の大学との「ジョイント・ディグリー(共同学位)プログラム」。現在実施しているのは6専攻で、いずれも各国及び世界のトップ大学と連携している。
 また、2016年度から展開している「Tongali(とんがり)プロジェクト」では、起業家育成にも取り組む。2017年度には、名古屋大学を主幹機関に他大学と協働・協力する「Tokai-EDGE プログラム」として、文部科学省「次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)」に採択されている。同プロジェクトでは、アイデア創出から事業化に至るまでのノウハウやスキルを修得できる教育プログラムを提供し、起業家のセミナーやコンテストを実施。さらにデンマークでのデザイン思考研修、米国でのアントレプレナー育成研修などの海外武者修行も行い、コワーキングスペースを設けて交流を促している。
 さらに、2018年12月、名古屋大学は岐阜大学と国立大学法人の統合に向けて合意書を締結し、2020年度を目途に新しい法人「東海国立大学機構」を設立する計画だ。目的は、両大学の持てる力を共有することによる、経営の効率化・高度化と、研究・教育の機能強化にある。従来の連携では不可能だった各大学の特長を生かした協働で、世界に通じ、地域に貢献できる、より質の高い教育や研究、知的成果の創出を可能としていく。

スーパーグローバル大学の
さらなる国際化と海外展開

G30プログラムでの授業風景。

 国際化を徹底して進める大学を支援する文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業で、世界レベルの教育研究を行う「タイプA:トップ型」に採択され、その中間評価で最高ランク「S評価」を獲得。そんな名古屋大学が指定国立大学法人構想で取り組むのが、キャンパスの国際化と海外展開の強化だ。
 すでにG30※3プログラムを学部で6、大学院で11展開し、英語による授業科目は全体で約1800科目。100を超える国・地域から年間2000名以上の留学生を受け入れているが、英語によるプログラムをより拡充し、2027年までに留学生を年間3200人に増やすことを目指す。さらに日本人学生もG30プログラムに参加させ、在学中に70%の学生に海外を経験させるという。これまでも長期・短期の留学・研修プログラムを用意し、費用サポートも行われてきたが、それを一層充実させていく計画だ。
 海外展開の要になるのは、アジア諸国の国家中枢人材養成プログラム。法整備支援や医療行政に関わる人材育成などで培った実績をベースに、2014年10月から日本初の海外キャンパス「アジアサテライトキャンパス学院」を展開している。これは各国の政府幹部らが職務を継続しながら博士課程教育を受けられるようにするもので、対象国はモンゴル、ベトナム、カンボジア、ラオス、ウズベキスタン、フィリピン、ミャンマーの7カ国。開設研究科は国によって異なるが、教育発達科学、法学、医学系、生命農学、国際開発、環境学の6つ。国家中枢人材の養成と同時に目指すのは、これを核にネットワークを強化し、アジアの〝ハブ大学〟となることだ。

※3 グローバル30。大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業(旧・国際化拠点整備事業)。

HOT NEWS

名古屋大学の〝今〟を綴るコラム
「名大ウォッチ」の文庫本が発売
 朝日新聞社で長く科学報道に携わり、2016年10月から名古屋大学国際機構に転じた辻篤子特任教授が、名古屋大学の〝今〟を自由な立場で綴り、ウェブで公開するコラム「名大ウォッチ」。それが文庫本になった。
 辻特任教授は1979年朝日新聞社に入社。科学部、アエラ発行室、アメリカ総局などで科学を中心とした報道に携わり、2004〜13年には論説委員として科学技術や医療分野の社説を担当。そのジャーナリスト経験を生かして展開するコラムは、科学的な視線に併せ、持ち前の好奇心と柔軟な感性で、幅広い角度から名古屋大学の現在の姿に触れている。
 本の帯では天野浩教授が「今まで伝えられることがなかった研究者の信念に触れることのできる一冊です」とコメント。「トランスフォーマティブ生命分子研究所」をはじめとする最先端研究の動向を独自の視点で切り取ったり、一方ではキャンパスを舞台にした国際的なロマンスストーリーを、日本の課題でもある多民族共生の課題を包括しながら紹介したりと、多岐にわたる内容から名古屋大学の魅力を改めて知ることができる。しかも読みやすいと好評だ。
文庫本は名古屋大学生協や丸善名古屋本店、アマゾンなどで販売中(556円+税)。
「名大ウォッチ」:http://www.meidaiwatch.iech.provost.nagoya-u.ac.jp/

PROFILE

名古屋大学

起源は1871年設置の名古屋県仮病院・仮医学校。1939年に、最後の帝国大学として開学した。幅広い分野へ優秀な人材を輩出しており、現在は名古屋市内の3キャンパスに、9学部、13研究科、3附置研究所、4共同利用・共同研究拠点、19学内共同教育研究施設などを展開。中部および日本の中核的な教育研究拠点であり、2018年には文部科学大臣から「指定国立大学法人」に指定され、世界屈指の研究大学への進化が加速している。
http://www.nagoya-u.ac.jp/

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