鈴鹿医療科学大学

医療・福祉の総合大学
としての強みを生かし
知性、人間性を備えた
スペシャリストを養成

特色ある基礎教育
「医療人底力教育」

「医療人底力教育」では学科の枠を越え、チーム医療に必要なスキルや能力を養う。

 科学技術の進歩を真に人類の福祉と健康の向上に役立たせる」を建学の精神に、1991年、日本で最初に設立された4年制医療系大学。当時の日本には医師と看護師、薬剤師以外の医療専門職養成に特化した4年制大学はなかった。進展する医療の高度化に対応するためには、医師だけではなく各専門職の力と連携が重要だという考えから設立されたのが鈴鹿医療科学大学だ。開学時の2学部4学科体制から規模を拡大し、現在は4学部9学科13専攻分野、2研究科を擁する。
 教育理念は「知性と人間性を兼ね備えた医療・福祉スペシャリストの育成」。医療・福祉の総合大学ならではの、さまざまな専門職を目指す学生が共に学ぶ環境で、チーム医療に必要なスキルを養える強みを生かした、特色ある教育を実践している。
 2014年から、「医療人底力教育」と名付けた全学科共通の基礎教育を実施。1年生全員を白子キャンパスに集めて全学科混成のクラスを編成し、チーム医療に不可欠な「協調性」「考え抜く力」「コミュニケーション能力」を身につけ、主体的に学ぶための基礎力を育成するという独自の教育だ。3~4年次は、それまで学んだことを活用する多職種連携教育科目で、チーム医療のスキルに磨きをかける。学科混成のチーム編成で、3年次は模擬患者などで多職種連携事例の問題解決に取り組み、4年次は多様な医療福祉現場で実習を行う。
 他にも、2017年度には教養教育と並行して受講できる「慢性疼痛チーム医療者養成プログラム」をスタートした。文部科学省「課題解決型高度医療人材養成プログラム」に採択された三重大学医学部との共同授業であり、修了時には両大学長連名の修了証が交付される。

発展する学びのフィールド

作業療法の治療法の1つである「感覚統合療法」が実習できる環境を整備している。

 医療・福祉の総合大学として、学びのフィールドを発展させているのも鈴鹿医療科学大学の特徴だ。
 2019年4月には、学部に新しく2つの専攻と大学院に専門分野を設置した。保健衛生学部には、既存の理学療法学科を改組して新たに「リハビリテーション学科」を開設し、「理学療法学専攻」と新設の「作業療法学専攻」の2専攻体制となった。作業療法士養成課程の設置は、県内の大学では初めてである。高齢化が進む中、患者数に対して十分な治療を提供できていないリハビリテーション分野で、地域包括ケアの一翼を担える人材を養成しニーズに応えていく。
 また、鍼灸サイエンス学科に「鍼灸・スポーツトレーナー学専攻」を新設。鍼灸師の資格を持つスポーツトレーナーの養成課程は、東海4県の大学で初となる。鍼灸の専門知識や技術に加え、東洋医学と西洋医学による病気の解釈・診察・鍼灸治療の方法を学び、スポーツの専門知識も修得する。
 学部生だけでなく、社会人も対象に学びのフィールドを提供している。大学院では、医療科学研究科医療科学専攻に、高度な看護実践者や臨床教育者を育成する看護学分野を設置した。さらに2020年4月には、大学院医療科学研究科医療科学専攻臨床検査学分野に「細胞検査士養成コース」を開設予定だ。細胞検査士は、がん細胞や病変をいち早く見つけ出し、早期発見や治療につなげる役目を担う。学部では臨床検査技師の国家資格を取得、大学院では細胞検査士認定資格の取得に必要なカリキュラムを展開するステップ式で、確実な資格取得を目指す。
 鈴鹿医療科学大学は、それぞれの医療・福祉分野で活躍でき、更に、それらの人材を束ねるリーダーとしての力を兼ね備えた医療人の育成を目指している。

多様な産学官連携によって
広がる地域貢献

ロボットスーツHAL(サイバーダイン社)を用いた取り組みを推進している。

 学外との多様な連携も進められている。産学官連携の事例の一つとして、「鈴鹿市福祉ロボット推進事業」の一環で、身体機能の改善や補助が可能な最先端の自立動作支援ロボット「ロボットスーツHAL」(サイバーダイン社)を用いた取り組みが進行中だ。学内に「鈴鹿ロボケアセンター」を誘致し、市民向け体験講座などを開催。地域の人々の健康福祉に貢献している。大学の授業でもいち早くHALを利用したカリキュラムを取り入れ、新たなヘルスケアサービスを創出する担い手を育成している。
 また、三重県薬剤師会との連携で取り組むのが、東海初の「モバイルファーマシー」である。調剤機器を備えた在宅医療・災害支援用移動薬局車両で、薬剤師会が導入した。平時は薬学部のある白子キャンパスに設置され、大学が管理している。薬学生の育成、薬剤師の研修、健康啓発イベントなどに活用され、災害時には大学と薬剤師会、行政が連携して車両を派遣し支援活動を行う。薬剤師会とは「シミュレーション・ラボ(薬局薬剤師等在宅医療研修施設)」も共同設置している。シミュレーター機器、臨床検査機器などが完備され、薬剤投与による病態変化を再現する人形を使用し、正しい対応を学ぶことが可能だ。全国でも希少で、薬学生や県内の薬剤師等が在宅医療などで必要とする技術訓練を行う。
 また、他大学をリードする薬膳の研究では、体質に基づく薬膳効果の臨床研究などで現代人の健康増進や疾病予防に貢献。定期的に市民公開講座などを開講し、身近な症状や未病などをテーマに薬膳の効能や適応について解説している。他にも津市・榊原温泉の湯元榊原舘と「鍼灸・薬膳宿泊プラン」を協働企画するなど、今後も産学官連携を進め、研究成果を地域社会に還元していく。

HOT NEWS

「公認心理師」を養成、現代社会の
こころの問題へアプローチ
 社会のニーズに対応して、現代人が抱える〝こころの問題〟へのアプローチにも力を入れている。
 2017年4月、大学附属の「こころのクリニック」と「こころの相談センター」を開設した。そして同年に国家資格となった「公認心理師」を養成するカリキュラムを、2018年4月にスタートした。
 学部では医療福祉学科臨床心理学専攻で、公認心理師養成のカリキュラムを導入。また、大学院では医療科学研究科の修士課程に臨床心理学分野を開設した。公認心理師および臨床心理士の養成カリキュラムに対応し、社会人にも学びやすい環境を整えている。
 大きな特徴は、体験学習を重視し、即戦力になり得る実践力を身につけられる実習環境が整っていることだ。
 メンタルクリニックと心理相談機関の両施設を有し、互いに連携している大学は全国的にも珍しく、公認心理師を目指す学生・大学院生に充実した教育環境を提供することができる。そして、医療・福祉の総合大学としての強みを生かした教育体制のもと、医療、福祉、教育、産業など、幅広い領域で求められているこころの専門家「公認心理師」を養成する。
大学附属の「こころのクリニック」。
公認心理師を養成する教育環境が整備されている。

PROFILE

鈴鹿医療科学大学

1991年に開学した日本初の4年制医療系大学。三重県鈴鹿市にある落ち着いた環境の千代崎・白子の両キャンパスで、約2800人が学んでいる。2014年に社会福祉法人サムス会を発足し、翌年、白子キャンパス隣に開設した特別養護老人ホームを学生の実習の場としても活用。大学附属施設も充実し、実績ある東洋医学研究所や鍼灸治療センターに加えて2017年、「こころのクリニック」「こころの相談センター」が誕生。
https://www.suzuka-u.ac.jp/

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