藤田医科大学

愛知県豊明市にある藤田医科大学のキャンパス全景。藤田医科大学病院が隣接している。

教育・研究・診療で
世界の医学と医療をリードする

伝統と革新による
医療人教育

チーム医療、多職種連携のための教育を、半世紀以上前から実践している。

 医師で科学者でもあった藤田啓介博士によって、1968年に創立された藤田学園の建学の理念は、「独創一理」。そこに示されるのは「一人ひとりの創造力が、新しい時代を切り拓く力となり得る」という考えだ。
 その理念のもとで、藤田医科大学では独自の学修プログラムを展開している。なかでも最も特徴的なのが、学園創立時より受け継がれる「アセンブリ教育」だ。学部・学科、全ての垣根を越えて学生が共に活動し、それを教員が支え、専門職間の連携に必要なコミュニケーション能力を入学時から養っている。
 近年、医療現場ではチーム医療、多職種連携が強く求められるようになっているが、学園創立時の50年以上前からその重要性、必要を認識し、そのための教育を実践、発展させてきたのだ。
 そうした伝統を受け継ぎながら、次代を見据えた改革も行っている。
 2018年に開学50周年の節目を迎え、次の50年に向かう決意を表し、大学名を変更。続いて2019年4月には、従来の医療科学部を改組し、新設の保健衛生学部と共に再編を行い、医学部・医療科学部・保健衛生学部の3学部体制を新たにスタート。それぞれの専門性をより高め、充実した学習環境を提供する体制を整えた。
 目指すのは、これまで以上に高度な専門性と広い視野を持つ“良き医療人”の育成、そして、世界の医学、医療をリードする「藤田ブランド」の確立だ。

分野もさまざまな先端研究

規模・設備共に国内の大学病院で最大級のリハビリテーションセンターでは、多数の医療用ロボットを導入。

 藤田医科大学では、多様な先端研究も行われている。成果の一例が、医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座の才藤栄一教授(現学長)がトヨタ自動車と共同開発したリハビリ支援ロボット「ウェルウォークWW–1000」だ。
 脳卒中などで下肢に麻痺が残った人のリハビリを助けるロボットで、運動学習理論に基づく多様な機能を統合している。練習難易度の調整、簡単な着脱、パネルの一括操作など、ユーザー視点で作られているため使いやすく、自分の状態を把握できる機能も備わる。歩行リハビリは、前進を試みて体が感覚を取り戻すのが近道とされる。ウェルウォークは、転びかけても瞬時にフォローしてくれるから、ユーザーは思い切って前進できる。歩く力がどんどん引き出されることから現場導入も進み、2018年には「第8回ロボット大賞」の厚生労働大臣賞を受賞した。
 再生医療分野でも最前線を行く。2019年5月に、世界レベルの設備を整えた研究施設「国際再生医療センター」が開設された。世界標準のクリーンルームも完備し、細胞の培養から加工、投与までを一貫して行える日本屈指の施設で、臨床応用の道を開く研究がスタート。遺伝子治療や、世界初の個別化がん免疫細胞治療(CAR-T治療)の実用化も目指す。
 さらに、「がん医療研究センター」「ゲノム医療拠点準備室」「治験・臨床研究支援センター」を設置し、先端医療での研究力を向上させる計画を進めている。

※ 優れたロボットや部品・ソフトウェア、その先進的な活用、研究開発、人材育成などを表彰する制度。経済産業省と日本機械工業連合会を中心に、厚生労働省など5省が共催する。

日本有数規模・環境の大学病院

2019年7月、中部地方初の耳鼻咽喉科領域でのロボット支援手術を実施するなど、国内最多レベルの手術実績。

 臨床実習が主に行われるのは、藤田医科大学病院。国内トップクラス規模の医療拠点だ。
 同院の病床数は1435床で、単一の大学病院では日本最大級。40の診療科があり、最先端医療から回復期リハビリ、終末期医療まで、多様な疾患や状態に対応している。1日の平均外来患者数は3200人以上で、入院患者数は1300人以上に至る。また、手術室23室を有し、年間の手術件数は東海地区トップクラスの13800件以上。国内でいち早く導入した手術支援ロボット「ダビンチ」による実績も豊富で、カダバートレーニングを含むダビンチトレーニングセンターを有する。
 2020年1月には、がん治療に特化した「がんセンター」を新設。センターには大学の研究支援推進本部に設けられている「がん医療研究センター」とのパイプ役を担う部門や、先端医療部門など、7つの専門部門が置かれている。大学病院ならではの体制を生かした各部門の連携で、診療科や臓器の垣根を越えた横断的かつ総合的な治療を推進し、革新的な診断・治療法の開発を目指している。
 高度かつ多彩な経験を学生時代から積むことができる環境があり、名古屋市にある都市型総合病院のばんたね病院、三重県津市にある緩和ケア・回復期リハビリテーションのパイオニアである七栗記念病院に加え、岡崎医療センターが開院。機能分化した4つの教育病院で、一層幅広い医療を学べるようになった。

TOPICS[注目のトピック]

新型コロナウイルス感染症に臨む「医療の最前線」
 2020年4月に開院予定だった「藤田医科大学岡崎医療センター」(愛知県岡崎市)は、開院前の2月下旬、政府の要請を受け新型コロナウイルスの集団感染が起こったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号の無症状病原体保有者およびその同行者(濃厚接触者)128人を受け入れた。肺炎疑い者の他医療機関への搬送などを経て、最大時106人が滞在した後、3月上旬には二次感染者を出さずに全員無事退所をしている。
 また、治療薬として効果が期待される「アビガン」の臨床試験を開始するなど、新型コロナウイルスへの取り組みは続いている。医療の最前線で活躍する医師や研究者、検査・看護などを行う医療従事者を間近で見て、学べる環境が藤田医科大学には整っている。
 4月7日、「藤田医科大学岡崎医療センター」は開院。三河初の大学病院として、先進医療で地域を支え、同時に地域医療を担う人材育成に努めていく。
三河地方初の大学病院として注目と期待を集める岡崎医療センター。

TOPICS[注目のトピック]

日本初THEアジア大学サミット、藤田医科大学で開催
 藤田医科大学は、英国の高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」の日本初となる「THE Asia Universities Summit 2020」のホスト大学に選ばれた。アジアの首相クラスやノーベル賞受賞者を招き、世界各国を代表するトップ大学の学長をはじめ500以上の大学の代表者が参加する国際会議が2020年12月、大学キャンパスで行われる予定だ。知の拠点としての日本の大学の先端性を世界にアピールし、国際的なネットワークを構築する場となる見込みだ。
 THEによる「世界大学ランキング2020」で藤田医科大学は前年同様、401~500位にランクイン。国内では九州大学、北海道大学などと同位の第8位となった。同ランキングは「教育力」「研究力」「研究の影響力(論文の引用数)」「国際性」「産業界からの収入」の5分野、13の指標について評価するもの。藤田医科大学は「研究の影響力(論文の引用数)」が特に高スコアだった。
UAEで開催された「THE Asia Universities Summit 2019」でスピーチする才藤栄一学長。

PROFILE

藤田医科大学

1968年に開学した医療系総合大学。幅広い分野の医療人を育成すると共に高度医療から地域医療までを実践し、研究を通して医療の進歩にも貢献する。2018年の開学50周年を機に、校名を藤田医科大学に変更し、翌年度に学部体制も再編した。教育病院の充実度も高く、同敷地内で隣接する藤田医科大学病院をはじめとする3つの病院に加え、4つ目となる岡崎医療センターが誕生。現場を学べる環境が一層整った。
https://www.fujita-hu.ac.jp/

掲載大学一覧[東 海]

OPEN