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常にお客様に喜ばれる製品開発を目指す

JX金属株式会社 日立事業所銅箔製造部 特殊銅箔推進課 大理 友希さん

大理 友希(おおり・ゆき)/2010年、千葉大学 共生応用化学科卒。同年、同大学大学院 共生応用化学専攻へ進学(共晶系セラミックスの合成に関する研究を実施)。12年、修士課程修了後、大手非鉄金属メーカーを経て、15年、JX金属入社。延銅箔表面処理の開発を担当

理工系大学・大学院を卒業・修了した後、先輩たちはどのような活躍をしているのでしょうか。企業の中でそれぞれの強みを生かして働く2人を紹介します。まずは非鉄金属メーカーに勤める大理友希さんです。

大学・大学院では化学を専攻、そのまま大学か国の研究所などで研究を続けていこうと考えていました。しかし、ホテルで配膳のバイトをやったことで、人にありがとうと言われる接客業の楽しさに気づきました。そこで、化学の知識を使って新製品を開発し、お客様に喜んでいただく仕事をしようと考えを改め、非鉄金属メーカーに就職しました。

最初に入った会社では、環境エネルギー研究所 先端技術研究室に配属されました。10年先、20年先を見据えた研究をしていたので、お客様と接する機会がなく、自分が求めていたやりがいからほど遠いところにいました。社会人3年目で結婚し、今後のキャリア形成と家庭との両立を考えたり、自分のやりたいことに取り組んでいる夫の姿を見たりするうちに、自分も新しいフィールドに挑戦したいという気持ちが強くなり、転職することにしました。

現在勤めているJX金属は、銅を中心に事業展開している会社です。私は開発部門に所属して、非常に薄い金属と樹脂を接着させる特殊な薬剤の開発に携わっています。学校の理科の授業と同じように、研究室でビーカーなどを使って実験を行い、開発がうまく進んだら実際に製造している生産ラインで試験をします。その結果がよければ量産しても大丈夫かどうか、さらに大掛かりな試験を行い、それが成功してようやく製品化されることになります。

こうした仕事を通じて、私がやりがいを感じる瞬間は3点に集約されます。まず、お客様から品質を認めていただいたとき。自分が設計した製品が生産されているところを見たとき。そして、難しい問題の原因が究明・解決できたときです。

皆さんにお勧めしたいこと、これも三つあります。まず、大学に入ったらアルバイトをしましょう。いろいろな人と出会い、世界観が広がります。次に、趣味を持ってください。勉強や仕事で行き詰ったときに息抜きはとても大事ですし、アイデアの源にもなります。最後に語学です。グローバル化が進み、お客様も共同開発者も外国人という場合があるからです。

近年、私の職場でも理工系女子が増えてきています。皆さんが理工分野で活躍してくださることを祈っています。

新しい機能を持ったロボットを開発したい

日本精工株式会社 技術開発本部 新領域商品開発センター 技術開発第二部 盛 真唯子さん

盛 真唯子(もり・まゆこ)/2005年3月岡山大学工学部システム工学科卒業。07年3月同大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了[修士(工学)]、博士後期課程[博士(工学)]修了後、10年4月日本精工株式会社入社。視覚障がい者用ガイダンスロボット、高齢者向け歩行支援ロボットの開発などに従事。

次は、最大手ベアリングメーカーに勤務する盛真唯子さんです。現在の仕事に対するやりがいや、学生時代をどのようにすごせばよいのか、示唆に富んだアドバイスを語ってくださいました。

私が工学を選択したのは、考古学が好きだと高校の先生に話したときに「それなら理系だね」と言われたから。ものを作ることも好きで、自分で機械を動かせるようになりたいと思い、幅広く学べて応用の利きそうなシステム工学を選びました。大学で研究室に入ってからは災害時に活躍するレスキューロボットの開発を行い、自分に強みを付けるために博士課程まで進みました。

就職したのは日本精工(NSK)というベアリングメーカーです。ベアリングというのは、機械を滑らかに動かすために、回転部分に入っている部品です。ただし、私が行っている仕事はロボットの開発です。これまで視覚障がい者や高齢者を道案内するガイダンスロボットや、高齢者向け歩行支援ロボットの開発に取り組み、実際に2017年にガイダンスロボットが病院に導入されました。

ロボット開発の手順ですが、まず誰のために、どんなロボットが必要なのかコンセプトを考えます。そして、それをどうやって作るのか設計図を描き、その通りに組み立てて、思い通りに動くかを実験します。うまく動けば、今度は研究所の外で実証実験を行い、製品化します。もちろん日々、試行錯誤の連続です。一番大切なのはコンセプトを考える部分で、私はそこに最もやりがいを感じています。また、ロボットは一人では作れないので、チームワークが重要になります。みんなが協力して、初めてロボットが動いたときの喜びは格別です。これからもロボットを作るための知識を増やし、新しい機能を持ったロボットを開発していきたい。それが私の夢です。

自身の経験からお伝えしたいのは、まず文系・理系を区別する必要はないということです。好きなこと、興味のあることを大事にしてほしいと思います。また、技術者に男女の区別もありません。何を、いつ、どこまで勉強したいか、いつから仕事を始めるのかは自由に選べるし、就職した後にもう一度大学に戻って勉強することもできます。皆さんには選択肢がたくさんあるのです。

一生のうちに、一日の時間を全部勉強に費やせるのは学生のうちだけです。中高生の皆さん、ぜひ学生である今を大事にしてください。

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