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目指せ!理工系女子2018 明日を拓く理工学の力 採録 目指せ!理工系女子2018 明日を拓く理工学の力 採録

現役学生が話す理工学の魅力と大学生活

パネリスト/理工系で学ぶ現役大学院生
高山 柚季さん・清水 仁美さん・山田 理歩さん・戸田 星奈さん

コーディネーター/東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構
教授 横山 広美さん

きっかけは身近なこと 背中を押すのは好奇心

将来の進路として理工系を選んだ先輩たちには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。また学生生活や苦手科目の克服法、これからの夢などについて、横山広美先生が聞きました。

横山 本日は理系の科目が好き、あるいは将来エンジニアになりたいと思っている女子中高生の皆さんに、進路選びの参考になるようなお話を、理工系大学院に在籍する先輩たちからお伝えいただきます。さっそく、進学のきっかけや学部学科を選んだ理由を伺っていきましょう。

高山 中学、高校時代に行った化学の実験で液体を混ぜ合わせると、いろんな変化が起こることに興味を引かれ、深く勉強しようと決めました。せっかく学ぶのなら、社会に役立つものを作りたいと考え、この二つを両立できる工学部応用化学科を選びました。

清水 高校で生物を学び、小さな細胞がさまざまな働きをしていることに驚き、生物学に強く惹かれました。またその時分に、iPS細胞の特集番組をテレビで見て感銘を受け、生命科学の分野を専門的に学ぶことにしました。大学の立地が、学業に専念できる静かな環境であることも条件の1つでした。

山田 身の回りの科学に興味があり、ファッションや化粧品への関心も高かったので、好きなことを勉強しようと思いました。大学は、入学先に化粧品コースがあることと、一人暮らしがしたかったので親元から離れた東京の大学であることがポイントでした。

戸田 私の場合は数学が得意で、この強みを生かそうと思ったことが大きいです。大学選択の理由は三つ。実家から通えること。研究のための設備が充実していること。就職活動のサポートが手厚いこと。この条件を満たすところを探しました。

学業もプライベートも 充実のライフスタイル

横山 就職に関しては、大学側でいろいろな支援制度を設けていますし、何よりも女性研究者・エンジニアが不足しているため需要が非常に高く、女子学生にとっては好ましい状況になっていると思います。では、ここで普段の生活を尋ねてみましょう。理工系の大学・大学院は勉強が忙しくて遊ぶ暇はないと思われているようですが、実際はいかがですか。

高山 私の大学では学部4年生で研究室に配属されます。それ以前とそれ以降とでは、ライフスタイルが変わりました。前半の3年間は時間の余裕があり、アルバイトやサークル活動をしていました。修士課程を含む後半の3年間は、平日ですと基本的には朝9時ごろから夜8時くらいまで研究活動を行う感じ。ただ、土日は自由に時間を使えるので、学部生時代からやっているカフェのバイトを継続中で、コーヒーに関する資格も取得しました。

清水 研究室にいる時間帯は高山さんと似ていますが、私は実家から大学まで片道2時間半から3時間くらいかかるので、平日は実家と大学との往復で終わっています。こんなに時間をかけて通学しているのは、動物の飼育管理をするため。すごく動物が好きで、イヌ、ウサギ、イモリ、カメ、メダカ……といろんな動物が実家にいます。

山田 確かに大学院に進んでからは研究中心の生活になりました。私の研究室では月に100時間は研究に費やしてと指導されていますが、普通にやっていてるだけで軽く190時間を超えます。それでも、学内で学部生の実験補助等を行うアルバイトで得たお金を使って、タイやカンボジアの支援活動に行くなど、学生時代にしかできない経験をしています。

戸田 私も学部1~3年までは勉強、サークル活動、レクリエーションと充実した時間を過ごしていました。とくにサークル活動は学園祭実行委員会と「電大ガールズ(D-girls)」を掛け持ち。D-girlsでは、大学としてそれまでなかったクリスマスパーティーや女子学生だけの運動会を企画、実施しました。大学院に入ってからは研究が中心の生活ですが、研究室の中で同期生の誕生日を祝うなど、研究の合間にいろいろ楽しんでいます。

苦手克服に独自の工夫 将来の夢もさまざま

横山 ここで中高時代を振り返ってみましょう。苦手科目はどうやって克服しましたか。

戸田 文系科目、とくに英語が苦手でした。私と同じく英語が苦手な友人と一緒に、単語の問題を出し合ったり、文法を覚えたり、お互いに協力することで乗り越えました。

山田 中学校までは理科が一番苦手でした。効果的だったのは、オリジナルノートを作ったこと。テストで間違えた問題をはさみで切って貼り付けたものですが、単なるケアレスミス問題、ちょっと難しいなと思って間違えた問題、全然歯が立たなかった超難問に分類。テスト前に超難問ノートを重点的にやるようにしたら、意外と点数が取れるようになりました。不得手な問題を繰り返し解くことがよかったと思います。

清水 実は、文系の大学に1年間通っていました。文系科目の方が成績がよく、高校の先生にも文系への進学を勧められたからです。でも、どうしても諦められなくて理転をしました。再受験科目に数学があったのですが、まったく解けない。そこで中学校の数学からやり直しました。基礎を固めて、穴だらけの知識を埋める勉強方法が功を奏しました。

高山 現代文が苦手で、問題を数多く解くことで克服しようと試みたのですが、上手くいきませんでした。なので、量より質へ方向を転換。解けなかった問題をしっかり復習するようにしました。すると、だんだん出題傾向が分かるようになり、安定して点が取れるようになりました。

横山 将来に向け、どんなビジョンを描いていますか。

戸田 人のために、ロボットだからできることに取り組みたいです。とくにロボットによる工場の生産ラインの自動化。人が体の負担や重労働だと感じることを軽減するようなことを実現させたいと思います。

山田 私は誰もが安心して使える安全な化粧品を開発する研究者です。

清水 薬や治療法を開発する基礎研究段階で、動物の命が犠牲になっている現実を自身の研究を通して実感しています。この尊い命に報いるためにも、製薬会社で臨床開発の職に就きたいと考えています。

高山 念願かなって、化学を使ってものづくりに携わる企業に就職できたので、生涯現役で活躍したいです。

辛くても諦めず 好きな道へ進もう

横山 最後に中高生の皆さんにアドバイスをお願いします。

戸田 今日は大学、大学院生活の楽しい部分をお伝えしましたが、結果が出なくて辛いこともたくさんあります。今、自分があるのは辛いときに支えてくれた友人や先輩、先生、そして親のお陰だと思っています。ぜひ、皆さんにも自分の周りにいる人との関係性を大切にしていってほしいと思います。

山田 一番伝えたいのは諦めないでほしいということです。一説によると、成績を伸ばすためには少なくとも3カ月はかかるそうです。私自身もそうでしたが、3カ月諦めずに続ければ徐々に実力がついてきます。最後まで粘って、やり遂げましょう。

清水 理転という遠回りをしたからこそ思うのですが、進路はやはり好きなことを選ぶのが大事です。受験は厳しいものですが、これからの人生を豊かにするためのものでもあるので、頑張ってください。

高山 受験や将来のことを考えると、いろいろ不安で苦しくなりますが、悔いの残らないように一生懸命やれば、その結果によらず素敵な未来が待っていると思います。これから自分がなりたい姿をイメージし、自信を持って最後まで駆け抜けてください。

横山 素晴らしい先輩方に、とてもよいお話を伺えました。先輩方がおっしゃったように、私も皆さんに本当に好きなこと、一生かけて取り組めることに出会ってほしいと思っています。本日はありがとうございました。

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