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東京海洋大学 海洋の未来を拓くスペシャリストを育成南極海観測にも使われる練習船「海鷹丸」東京海洋大学 海洋の未来を拓くスペシャリストを育成

南極海観測にも使われる練習船「海鷹丸」

Your Dream × Tokyo University of Marine Science and Technology

統合以来最も大きな大学改革を進める

2003年に東京商船大学と東京水産大学が統合して誕生した東京海洋大学は、百年以上の歴史を持つ両大学の伝統を継承しつつ、日本の海洋分野において中心的な役割を担ってきた。その東京海洋大学が大きな改革を進めている。

15年10月、大学改革の指標となる「ビジョン2027」を発表した。海洋環境、海洋資源、海洋エネルギーに関する新学部の設置と大学の機能強化に向けたガバナンス改革を実現するため、テーマを教育、研究、国際化、社会・地域連携、管理・運営の五つに分けて改革を進める。

大学改革を担当する神田穣太副学長は「2大学統合以来、最も大きな改革になる」と話す。

目玉の一つが、17年度に開設される、海洋環境科学科と海洋資源エネルギー学科の2学科からなる「海洋資源環境学部」だ。新学部は、これまで培ってきた練習船や海洋環境学の分野での教育研究実績を生かし、海洋環境の多面的理解や大気から海底までを含めた総合的な研究を基盤としている。海を統合的に学び、海洋開発のプランニングやマネージメントができる海洋スペシャリストを育成する。

「海洋産業の主流は石油天然ガス、漁業、海上輸送の三つです。現在、日本は石油天然ガスなどの分野で世界に大きく差をつけられ、海洋調査に必要な機器類の開発技術についても諸外国に後れをとっています」

国内で新しい海洋分野の産業を創出しようという機運が高まるなか、神田副学長は新学部の大きなテーマに「教育の多様性」をあげる。

「教育の多様性」をテーマに人材育成

学内の鯨ギャラリーに展示されているセミクジラの骨格

「今後発展するだろう新しい産業や研究分野の正体は誰にもわかりません。だからこそ本学は多様性を備えた人材を育成したいと考えます。海で仕事をするための技術的、工学的なバックグラウンドだけでなく、海流や海洋生物、地質といった海に関する総合的な基礎知識を持たなければ、国際的な活躍は期待できません。新学部では入学後の2年間で、物理、生物、化学など、海洋学につながるさまざまな分野の基礎教育も行います」

より専門的な分野では、海洋環境科学科は、海洋、海洋環境、海洋生物に関する教育に海底・地質系を加え、総合的に海洋を学べるプログラムを構成。人間が海洋環境に及ぼす影響や管理・修復に関する基礎・応用化学を基盤に海洋学と海洋生物学を専門的に学ぶ。

海洋資源エネルギー学科では、海底資源や再生可能エネルギー利用などに関連する基礎的な工学と、海洋開発に関連する実践的な知識を学べるカリキュラムが組まれた。未開拓の資源・エネルギーが眠る海洋について広く学び、さらに基礎的な工学の知識を基盤として、海洋開発学と応用海洋工学を専門的に修める。両学科ともに、海鷹丸や神鷹丸といった練習船を用いた実地訓練・安全教育も行う。

「例えば、研究に必要な道具が存在しなければ自分で作るような、柔軟性と多様性を備えた人材が求められています。海洋全体に関する知識と工学の知識を持つ人材、そして新しい学術的発想を生むような人材も世に送り出していきたい」

海上から海底下まで、海洋にまつわる全てを学ぶ海洋資源環境学部

英語教育に注力 大学院の改組も

自然エネルギーの利用に関する研究も進められている

英語教育にも力を入れる。17年度から海洋科学部が名称変更する海洋生命科学部と海洋資源環境学部では、TOEIC600点を4年次の進級要件としている。

「海洋関係者にとって、英語の習得は必須。海洋にまつわる専門的な英語教育はもちろん、外国人教員による英語での専門科目の講義、海外インターンシップなどを実施します」

新学部開設にともない、大学院の改組も行う。大学院海洋科学技術研究科(博士前期課程)の海洋環境保全学専攻を、主に新学部の学生が進学する海洋資源環境学専攻として再編。また海洋生命科学専攻の名称を海洋生命資源科学専攻に変更した。

「学部と大学院博士前期課程の一貫教育による人材育成の高度化を進めます。本学は大きく変わろうとしています。国内唯一の海洋系大学としての誇りを持ち、進化を続けていきます」

学長の声 President's voice

新学部開設 大学院の改組進む改革

東京海洋大学 竹内俊郎学長

本学が進める大学改革の柱は、2017年度に開設予定の海洋資源エネルギー学科と海洋環境科学科を擁する新学部「海洋資源環境学部」の立ち上げです。新学部では、大気から海底までの海洋全体に関する総合的な海洋科学の理解をもとに、海洋生物の調査や研究、海洋資源の利用などにおいて、国際的に活躍できる海洋スペシャリストの育成を目指しています。

海洋資源環境学部、17年度に名称を変更する海洋生命科学部、海洋工学部の3学部では、産業界のニーズを踏まえた実践的な教育を実施すると同時に、グローバル社会でも通用する人材育成を目指し、外国人教員の採用も積極的に行います。また新学部開設にともない、大学院海洋科学技術研究科の関連する専攻についても改組を予定しています。

新学部の開設、大学院の改組など、本学は03年の統合再編時以来、最も大きな改変期を迎えようとしています。こうした大学改革を進めていくためには、組織や教員だけでなく学生を含めた全員の意識改革が必要です。本学の学生には能動的かつ主体的に知識を吸収する積極性を身につけてもらいたいと思います。

たとえ入学時に将来の夢が固まっていなくても、本学の多様な授業や研究を経験するなかで必ず何かが見つかるはずです。専門性の高い大学ですから、周囲には意識の高い学生が多い。私自身、本学の学生だったころ、目を輝かせながら授業や研究に取り組む学友の存在が大変良い刺激になりました。「海が好き」という原点を忘れずに、国内唯一の海洋系大学の学生として、誇りを持って学生生活を送ってほしいと思います。

今後も「海を知り、海を守り、海を利用する」をモットーに、海洋、海事、水産の分野において実践的に活躍できる人材を育成し、これまでの伝統を継承しながら、海洋の未来を拓くトップランナーを目指します。

海洋資源環境学部開設に向けて

世界でも類を見ない本格的な海上実習を実施
海洋資源エネルギー学科担当予定 中東和夫准教授

海底下の研究を続ける中東和夫准教授

私は海域調査による地下構造の研究を行ってきました。地球表面の7割は海水に覆われており、その地下には石油や天然ガス、近年注目されているメタンハイドレートや海底熱水鉱床などの海底資源が埋蔵されています。また、日本周辺の海域では巨大地震が繰り返し発生し、社会生活に大きな影響を与えています。海底資源の埋蔵量評価や地震発生域の特性を理解するためには海底下の構造を明らかにすることは重要です。しかし、海底下の構造はその調査に特殊な専用船や、高度な専門知識を持つ技術者を必要とするなどの理由により、十分に解明されたとはいえません。東京海洋大学では、2016年3月に音波を用いて海底下の構造を明らかにする装置など、実際の海洋調査で用いられている最新の調査機器を搭載した練習船「神鷹丸」を竣工しました。海洋資源エネルギー学科ではこの神鷹丸を用いた、世界でも類を見ない本格的な海上実習など多様な実践的専門教育を行う予定です。東京海洋大学で教科書からだけではわからない「海」を学んでみませんか。

海洋エネルギー分野のリーダーを育成
海洋資源エネルギー学科担当予定 池谷 毅教授

「共に海を学びましょう」と話す池谷毅教授

日本のエネルギー利用形態は、社会に大きな影響を与えた事象の後に変革が生じてきました。東日本大震災後は原子力発電所の安全性再構築と再生可能エネルギー導入が推進されています。排他的経済水域の面積が世界的にみても大きい日本では、海洋における自然エネルギーの有効活用が注目されています。代表格である洋上風力発電は実証研究のフェーズを経て、現在商用化に向けた取り組みが各地で進められています。波力発電、潮流発電などの開発実用化の研究開発も進行中で、日本では、ほとんど未利用であった海洋エネルギー利用がスタートしたところです。海洋エネルギーの利活用を進展させるためには、多くの課題があります。津波や台風などの海象、気象、地象の理解の深化、立地・経済性評価、施設の効率の向上、環境保全、海の生態との協調などです。海洋を理解し、海洋環境を保全したうえで、海洋エネルギーを利活用する。これを基本に教育・研究を推進し、海洋エネルギー分野においてもリーダーとして活躍できる人材の育成に取り組んでいきます。

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