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国公立大学が創る未来 第2回 「国策」としての産学官連携 2016国公立大学が創る未来 第2回 「国策」としての産学官連携 2016

「国策」としての産学官連携 2016
大学内で完結させない研究成果

「国策」としての産学官連携 2016 大学内で完結させない研究成果

1回目の「国公立大学が創る未来」で取り上げた株式会社ユーグレナも触れていた産学連携。
理系に限らず、どの分野でも盛んな活動で、企業と大学だけではなく、政府や地方公共団体まで巻き込み、「産学官連携」としている大学も多いのです。

読者の皆さんこんにちは。意識高めを目指す就活生、野田です。
最近、どこの大学も産学官連携産学官連携、って言ってるけど、ただ大学と企業が一緒に研究してるだけですよね?
こんにちは。大学教授の大沢です。
野田くん、産学官連携を知らないのか?それじゃあ、これからのビジネスシーンは追えないぞ。
産学官連携はただの教育方針ではなく、もはや「国策」なんです。
「国策」?!
それってどういうことですか?
じゃあ、産学官連携が生まれた経緯から説明するよ!日本の産学官連携にはこんな背景があるんだ!

産学官連携が始まった背景

産学官連携が始まった背景

産学連携は1980年にアメリカで始まりました。

しかし、日本では1960年代に盛んだった大学紛争のイメージにより、大学紛争が下火になったあとも、「大学は学生の育成機関でしかない、企業と連携するのはありえない」という風潮だったんです。
そんな昔の大学紛争のイメージに囚われて遅れを取っていたってことですか?

そういうの、本当に日本のダメなところ!
でも、1990年代に入り、欧米が強力な特許保護政策を行ったことで、日本も経済復興政策の国策を考える必要が生まれたのです。

日本も徐々に大学に資金を投入するようになり、政府資金で行った研究の特許を研究者に帰属させる日本版バイ・ドール法が制定されて、日本にも産学官連携の土壌がやっと整った。
産学官連携のキモは、資金提供と、それによって生まれた知的財産の扱いをどうするかなんですね。

有能な人が、資金提供を受けて研究できて、さらにその特許も持てるなら、やる気が起きますね。
そして、2006年の新教育基本法によって、「研究成果の社会還元」が大学の使命のひとつとして明記されました。

つまり、大学内で研究したことを社会に役立てることが推奨されるようになったってことです!

大学の研究を実用するには、企業と連携するのが1番!企業からしても、研究や知識のリソースが確保できる!ということで、2006年から日本の産学官連携は活性化しました。
じゃあ、今年2016年は産学官連携が活性化して10年目なんですね。

産学官連携って言葉が聞かれ始めたのは最近だけど、うまくいってるんですか?
今では多くの企業が大学と連携して、事業を進めています。

でも、よくわからないでしょうから、具体的な事例を見てみましょう!

栃木のいちご「スカイベリー」を支える宇都宮大学

いちごに牛に・・・。栃木の農業は、宇都宮大学がリードしてるんですね!

産学官連携って、学生が社会科見学的にやるものだと思ってたら、大学が思っていたよりも重要なポジションにいて驚きました!
スカイベリーは正に産学官に支えられているんですね。

宇都宮大学は農業界にかなりの影響を与えていますが、大学の研究が、何かの分野の前進に大きな役割を担っている例は少なくないです。

研究資金など、大学側ばかりにメリットがあるように見えて、企業や公共団体にも大きなメリットがあります。

「月の地震」の研究を大きく進歩させた首都大学東京

首都大学東京は、月の地震の研究の他にも、火力発電に使われる技術の測定法を研究し、それが国際規格になったりしているんです。
今まで知らなかったけど、僕たちが一般的に考えているような「大学生」や「大学院生」の姿とはかけ離れた成果だなあ。

首都大学東京は専門技術分野で活躍しているんですね!
私たちの手に直接触れることはなくとも、その技術がなければ確実に私たちの生活は変わっているはず。

そんな縁の下の力持ちのような大事な研究が、産学官連携では多いんです。

でも、次の事例は野田くんにも身近に感じるかもしれませんよ。

熊本地震復興で、大きな役割を担う熊本大学

産業復興から、医療まで・・・。熊本の復興支援を、熊本大学がこんなにも中心になってやっているんですね!

これは、本当に地元の大学だからこそできる産学官連携だと感じます。
熊本大学は、もともと医療に強い。他大学と連携して、てんかんを8分前に予知するウェアラブルデバイスを作ったり、理化学研究所や環境資源科学研究センターと連携して、エイズウイルスの細胞間感染の新たなメカニズムを解明したりしています。

だからこそ、行政だけでは行き届かせるのが難しい医療的な支援も行えるんですね。

技術面だけじゃない。地域を活性化させる産学官連携

産学官連携には、日本を技術的に発展させる役割だけではなく、地域に密着して活性化させていく役割もあるんですね。

産学官に加えて、その地域に住む人の助けにもなる。
産学だけではなく、産学官連携の動きが強まってからは、それぞれの大学で、地域密着型が目立っているんですよ。

大学は、産学官連携で「日本が戦っていくための力」を培う

教授の話をここまで聞いて、大学にも、企業にもメリットがあるだけじゃなく、日本全体に力をもたらすのが、産学官連携だってことが分かりました。

大学はただ勉強するためだけの場所じゃなくて、イノベーションを生み出すための場所に変わりつつあるんですね!
産学官連携は、始まってからやっと10年だからね。

これからは今まで以上に、技術面でも地域活性化の面でも、大学は社会の中で目立つ存在になると思いますよ。
大学の活躍を追ってみると、これからの社会の動きが分かる気がします。

日本の発展を追うためには、産学官連携の動きも気にしたいです!

国公立大学が創る未来

vol.1 東京大学発ベンチャーの今、そして未来。株式会社ユーグレナの“生みの親”、鈴木健吾が語る

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