朝日新聞
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2017年の国公立の大学特集
2016年の国公立の大学特集

千葉大学 融合研究を昇華させ さらなる高みをめざす 1949年設立。10学部13大学院がそろう総合大学 千葉大学 融合研究を昇華させ さらなる高みをめざす

1949年設立。10学部13大学院がそろう総合大学

1949年設立。10学部13大学院がそろう総合大学

つねに、より高きものをめざして × Chiba University

高被引用論文数が国内大学15位に

多方面の改革を進める徳久剛史学長。千葉大学医学部の卒業生でもある

多方面の改革を進める徳久剛史学長。千葉大学医学部の卒業生でもある

千葉大学は、昨年度から文部科学省の「国立大学法人運営費交付金の重点支援」事業で、「卓越した成果を創出している海外大学と伍した取り組み」を行う大学に選定されている。これは千葉大のこれまでの研究実績が評価されたことによるもの。優れた研究者の指標となる「高被引用論文数(研究者から多く引用された論文の数)」で千葉大は、国内大学で15位(「大学ランキング2019」から)にランクインした。

「順位では15位ですが、本学は上位の大学に比べて圧倒的に教員数が少ないのです。そうすると研究者一人当たりの論文の質が高いと考えらます。これは、本学の研究力の高さを示す確かな証しといえるでしょう」

徳久剛史学長はそう話す。成果を上げている要因の一つが、学内で推進する「トリプルピークチャレンジ」だ。これは、医療系、理工系、人文系を三つの"山"と捉え、それぞれが協力、融合して研究テーマを生み出し、併せて人材も育成していくというもの。それに合わせて、大学院を再編。医学と薬学を融合させた医学薬学府、理学と工学が一つとなった融合理工学府、人文系をまとめた人文公共学府にした。

「融合研究や融合教育は、獲得できる予算も大きくなりますし、新しい研究テーマや価値が発見できます。それぞれが自ずと刺激しあい、高いレベルの研究が期待できます」

融合研究と融合教育が新たな価値を創出する

2016年4月には、学内にグローバルプロミネント(GP)研究基幹を設置した。これは世界レベルの優れた研究を選定し、研究のサポート体制などを充実させるもの。また、世界に通用する若手研究者の育成も進める。

「このプロジェクトは融合研究と融合教育をさらに進めるもので、そのポイントになるのは、分野の垣根を越えたグループ研究の育成です。その成果は早くも出始めています」

その例の一つに今年4月、文部科学省の特別推進研究に採択されたハドロン宇宙科学がある。これはニュートリノ天文学とプラズマ宇宙研究という分野が異なる二つの研究を融合させることで、研究のスピードが加速した。

学内のみならず、学外との連携も進む。千葉大は今年6月、「千葉ヨウ素資源イノベーションセンター」を設立した。今後、千葉県と県内のヨウ素企業4社と産学官が連携してヨウ素製品の開発を行っていく予定だ。

「重点分野とした研究が強化され、それが他の研究にも影響を与え、より融合が進み、さらなるイノベーションを起こしていく。この流れをより洗練させていきたいですね」

グローバルな視点での教育にも注力

2012年にオープンした「アカデミック・リンク・センター」は図書館のほか、学習スペースも充実している

2012年にオープンした「アカデミック・リンク・センター」は図書館のほか、学習スペースも充実している

「アカデミック・リンク・センター」内で学生たちはそれぞれのスタイルで学びの時間を過ごす

「アカデミック・リンク・センター」内で学生たちはそれぞれのスタイルで学びの時間を過ごす

学生教育の面では、千葉大は教養教育にも力を入れている。その中心となっているのが、16年に開設された国際教養学部だ。文系・理系を問わず、人文・社会・自然など広い分野にわたり豊かな教養と広い見識を備えた人材を育成することをめざしている。

「一般的にイメージされるような教養教育ではなく、『国際』『日本』『科学』の各分野をバランスよく学び、時代に即したグローバルな視点とスキルを身につけるための教育を行います。第一期生は3年生になりましたが、入学時と比べ、ずいぶんとたくましくなったように感じています」

国際教養学部にはSULA(スーラ)と呼ばれる学務系専門職員がいる。彼らは多分野にわたる科目から学生それぞれに合ったものをアドバイスするなど、学生が学修に集中できるようサポートする心強い存在だ。今後、SULAのシステムをほかの学部に拡大すると徳久学長は語る。

「千葉大学で学ぶことは、知性や教養を伸ばし、自分の将来を決めることです。そのための環境が本学には整っていますし、さらなる整備も進めていきます」

2019年に創立70周年を迎える千葉大学。さらなる高みをめざして進化が続く。

研究最前線

世界をリードするヨウ素製品の開発拠点が完成

千葉ヨウ素資源イノベーションセンター長 荒井 孝義 教授

千葉ヨウ素資源イノベーションセンター長
荒井 孝義 教授

最新鋭の装置が導入され高度な研究が可能に

最新鋭の装置が導入され高度な研究が可能に

2018年6月、千葉ヨウ素資源イノベーションセンター(CIRIC)が千葉大学西千葉キャンパス内に完成した。同センターは2年前に千葉大と千葉県が文科省に共同申請し、「地域科学技術実証拠点整備事業」として採択されたもの。産学官が連携してヨウ素の高度利用を目指し研究開発を進める。

ヨウ素は日本が輸出している貴重な資源で、レントゲン造影剤などの医療分野のほか、液晶パネルの偏光フィルムなどのハイテク分野でも活用されている。あまり知られてはいないが、世界のヨウ素産出量の約2割が千葉県内だ。

「千葉大はヨウ素学会等を通じ、日本のヨウ素科学を牽引してきました。しかし、現状では、千葉県で産出されているヨウ素を十分に有効活用できていないと考えています」

そう話すのは、CIRICセンター長である荒井孝義教授。日本は原料を安く輸入し、製品化することで付加価値をつけ、経済を発展させてきた歴史がある。しかし、現状、ヨウ素についてはその逆で、日本産のヨウ素は原料として輸出され、製品を輸入している。

「この現状を打破するため、今後CIRICは製品開発を進めていきます」

期待をかけられているのが、ヨウ素を使った「ペロブスカイト太陽電池」だ。

「この電池は安価であるため、次世代の太陽電池として期待されています。耐用年数を向上する技術開発により、ぜひ製品化を成功させたいですね」

Campus Topics

1 宇宙の謎の解明にせまる
ハドロン宇宙国際研究センターの石原安野准教授が猿橋賞を受賞

南極点にあるIceCubeの実験制御室

南極点にあるIceCubeの実験制御室
©IceCube Collaboration

宇宙から地球には、非常に高いエネルギーを持つさまざまな粒子が降り注いでいる。その粒子がどこでどのように生み出されているのかを解明するため、ニュートリノの観測とシミュレーション研究を行っているのが、ハドロン宇宙国際研究センターだ。同センターは、南極点の氷河中で高エネルギーのニュートリノ反応を捉える国際共同実験IceCube プロジェクトに日本から唯一参加している。同センターの石原安野准教授は、2012 年に世界で初めて高エネルギー宇宙ニュートリノ事象を捉えることに成功。このIceCube実験での業績が評価され、自然科学分野で顕著な業績をおさめた女性科学者に贈られる猿橋賞を受賞した。今後のニュートリノ天文学による宇宙の謎のさらなる解明が期待される。

2 15年にわたる学生主体の環境への取り組みが世界で評価され
国際グリーン・ガウン賞を受賞

環境ISO学生委員会には毎年150人以上が参加している

環境ISO学生委員会には毎年150人以上が参加している

千葉大は2018年5 月、「国際グリーン・ガウン賞」を受賞した。この賞は、世界の大学の優れた持続可能な取り組みを表彰するもの。同大はISO14001とISO50001を取得し、長年にわたり環境ISO学生委員会が主体となり、国際規格にのっとった環境エネルギーマネジメントシステムを運用してきた。この他にも、学内外で「環境意識啓発」「こども向けの環境教育」「緑や里山の保全」などの活動を行ってきた。学生は環境マネジメントを科目として学びつつ活動を行い、3年間継続すると、学長から千葉大学環境エネルギーマネジメント実務士の学内資格が認定される。環境への取り組み自体が実践的な学びの場となっているこの仕組みは「千葉大学方式」として国内外から注目を集めており、今回の受賞につながった。

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