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都留文科大学 北欧交換留学開始 EUプログラムに認定 1953年創立。教員養成の大学として名高い 都留文科大学 北欧交換留学開始 EUプログラムに認定

1953年創立。教員養成の大学として名高い

1953年創立。教員養成の大学として名高い

Think Globally, Act Locally × Tsuru University

国際的な視野を持つ人材の育成をめざす

都留文科大学は昨年、国際教育学科を新設した。その一期生が、今夏からデンマーク、スウェーデン、フィンランドの北欧3カ国9大学へ半年間留学する。この留学はEUが教育水準の向上をめざして設立したプログラム「Erasmus+」に組み込まれた。2014年からの7年間で約2兆円を拠出して展開されるこのプログラムは、教員・学生の「越境する行き来(モビリティ)」を最も重視する。

国際教育学科は、日本語と英語の二言語で授業を行い、"英語を"学ぶのではなく、"英語で"学ぶ学科である。さらに同校は国際的な教育プログラムである国際バカロレア(IB)教員養成の認可を受けた高等教育機関として、IB教育にも力を入れている。

「国際教育学科の学生は英語に対する抵抗感があまりないようです。今年2年生になった彼らは1年生のときに比べて、何事にも逃げないで取り組む意欲が見られます」

授業はただ聞くだけでなく、積極的に発言するアクティブラーニング

授業はただ聞くだけでなく、積極的に発言するアクティブラーニング

福田誠治学長はそう話し、学生たちの成長に目を細める。留学を控えた同学科2年の3人に話を聞いた。

田原萌々香さんは、幼いころから教師に憧れていたが、中学時代に国際協力に興味を持った。以来教育と国際協力を学びたいと思い、そのためには留学が必須とも考えていた。進学先を調べるなかで、都留文科大の国際教育学科に出合った。

「私の希望をかなえてくれる大学だ、と興奮しました」

入学後、さらに田原さんのモチベーションを高めたのが、IB教育のプログラムである。多様性への理解と主体性を重視するIBの理念を学ぶにつれ、成績のためでなく、人間的成長のためにこそ学ぶという、「学び」本来の目的を再確認した。

「講義だけではなく、日々の暮らしのなかにも学びはたくさんあることに気づけました。留学先でも多くのことを吸収してきたいです」

都留文科大では、学生の9割が自宅外からの通学だ。国際教育学科は2年後期に半年間留学するため、2年間は大学が借り上げた宿舎で生活をしている。三浦庸太郎さんもその一人だ。

英語による講義で"使える英語"の習得を

インターナショナルコーディネーターの櫻場江利子さん(後列)と国際教育学科の学生たち。前列左から三浦庸太郎さん、田原萌々香さん、荒田悠莉さん

インターナショナルコーディネーターの櫻場江利子さん(後列)と国際教育学科の学生たち。前列左から三浦庸太郎さん、田原萌々香さん、荒田悠莉さん

「私は埼玉県出身で、同級生の多くが東京の大学に進学しましたが、私は都留文科大に決めました。ここは環境もよく勉強に集中できますし、宿舎には、友人たちが多く暮らしているのも心強いです」

三浦さんは英語が得意だったこともあり、英語系の学部への進学を考えていた。そんな折、同学科が新設されることを知り、入学を決めた。しかし、入学後に現実を突きつけられた。

「授業は英語で行われますが、そのとき自分の意見を英語に変換できない、つまり話せないことを痛感したんです。テストの点は取れるけれど、英語は使えていないと分かりました」

そこで、言語はどのように修得されていくのかに関心を持ち、留学先では言語習得のコースで、言葉が身につく過程を学ぶ予定だ。

次世代を育てる global educatorに

デンマークの先生が行った、アウトドア教育の出前授業。とても有意義で充実した内容だったという

デンマークの先生が行った、アウトドア教育の出前授業。とても有意義で充実した内容だったという

留学にはそれぞれ確固とした目的がある。荒田悠莉さんは、留学先で、五感を駆使して体験的に学習する「アウトドア教育」を学びたいと考えている。

「私は田舎で育ったこともあり、子どものときこそ自然に触れ合うことが大事だと思っています。北欧はアウトドア教育が進んでいるので楽しみです」

荒田さんは高校までヨット部に所属していた。ヨットを操船するには、天候に精通していなければならない。ヨットに限らず自然を知ることは、生きるために大切なことと考えている。

「北欧のアウトドア教育プログラムをそのまま日本に持ってくるのではなく、日本にあった形を見つけ、広く普及させたいと考えています」

国際教育学科の学生たちをサポートするために新設されたインターナショナルコーディネーターの櫻場江利子さんは、「留学は人まかせではなく、学生が主体的に行動しなければならない」と説明する。留学先は大学側で最終決定するが、留学する大学の調査、申込み書類の作成などは学生がその意義をとらえ、自分で決めている。

「日々成長している様子がわかり、うれしく思っています」

Top Interview
大学ランキング編集長が聞く

知識や技能を駆使し主体的に行動する人材を

福田 誠治 学長

福田 誠治 学長

「今変わらないと、世界の流れについていけなくなります。大学の変革は必然でした」

福田誠治学長はそう話す。都留文科大では、昨年度は国際教育学科(文学部)、今年度は教養学部(地域社会学科、学校教育学科)を新設した。

「この大学は教員養成所としてスタートしました。現在も小学校の教員になる学生が多いです。しかし近年、小学校教員養成大学が増え、大学間競争が激化してきました」

そこで目を向けたのが「グローバル化の推進」だった。

「大学の近くを走る富士急行の列車内は、富士山へ向かう路線ということもあり、外国人観光客が激増し、車内には英語が飛び交っています。これはほんの一例ですが、『国際化の流れ』に対応できる教員や人材の育成は急務だと感じています」

国際教育学科の一期生は、この夏に北欧へ留学する。

「学生同士が励まし助け合いながら、ほぼ全ての学生が留学に参加することになりました」

グローバル化だけでなく、地域社会への貢献も「本学の使命」と語る。同大学の9割の学生が山梨県外の出身で、卒業後、地元へ戻る学生も多い。地域社会学科は、「地域経営」や「公共政策」などを実践的に学び、地域で貢献する人材を育成することを目的として設置した。

「地域を支えるリーダーとして活躍してほしいですね。その地域は外国であってもいいと思います」

学校教育学科は、小中一貫教育に対応できるように、小学校だけでなく中学主要5科目の免許所得が可能だ。

「どの学部・学科にも共通するのは、考える力をつけ、知識や技能を使える人材になってほしいということです」

福田学長は新しい学びの姿を実現したいと意気込む。その成果が少しずつ結実し始めている。

Campus Topics

1 子どもたちに“ものづくり”の楽しさを伝えた交流プログラム
さらなる充実に期待(学校教育学科)

時がたつのを忘れて3Dプリンターの動きを見つめる子どもたち

時がたつのを忘れて3Dプリンターの動きを見つめる子どもたち

都留文科大では、地域の学校や自治体と多彩な交流プログラムを展開している。昨年10 月には、子どもたちのICT(情報通信技術)に関する資質を芽生えさせることを期待して、「デジタルずこうしつ」の杉本光司特任教授が都留市立旭小学校に3Dプリンターを持ち込み、目の前で立体物を出力。同時に事前に制作した地域の立体地図なども展示した。子どもたちは強く興味を持ち、「3Dプリンターがほしい」「自分をつくってほしい」「データを作ってみたい」などの声があがった。「子どもたちが、ものができていく過程をよみとり興味や関心をあらわす姿に感心しました」と杉本教授。地域からは、新規校も含め交流プログラムの拡大に期待が高まっている。

2 自然の「厳しさ」と「安らぎ」
両面に向き合う教育を実施し、学生たちの成長を促す(地域社会学科)

熊本地震の被災地を訪れ倒壊したブロック塀を撤去する学生たち

熊本地震の被災地を訪れ倒壊したブロック塀を撤去する学生たち

2011年3月に発生した東日本大震災。都留文科大の学生たちは、直後からボランティア活動を開始した。その後も地元NPOとともに岩手県の釜石、南三陸で活動を続け、「自然災害の厳しい現実」を目のあたりにした。災害ボランティアは、その後も広島土砂災害や熊本地震などでも行われている。その一方、大学近郊では里山で保育園と協働し、自然のなかでの遊びを通じて子どもたちの教育を支援する環境教育実習「森のようちえん」を実施。こちらは、子どもたちとともに、豊かで安らぎのある自然を体験する活動だ。自然の「厳しさ」と「安らぎ」の両面を実感する機会を持つことは、卒業後に教育機関や行政などに関わる職種に就く学生にとって、貴重な経験となる。

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