お金を呼ぶ教養塾

【第14回】金利の意味を知ればお金が寄ってくる

経済評論家加谷 珪一

以前、このコラムではお金には値札が付いているという話をしました。お金に値札が付いているということは、お金と時間には極めて密接な関係が存在しているということになります。お金と時間の関係を表す指標のひとつに「金利」があります。金利をしっかりと理解できれば、お金に対する理解も格段に深まるでしょう。

多くの人は、日常的に「金利」という言葉を使っていますが、その本質的な意味について深く掘り下げて考えている人はあまりいません。金利というのは、お金を貸し借りした時に、借り手が追加で負担しなければならないお金のことを指しています。例えば、100円を借りた時、金利が年5%であれば、借り手は貸し手に対して1年後に5円を加えた105円を返済しなければなりません。

言い方を変えれば、これはお金を借りる時に発生するレンタル料と考えればよいでしょう。

例えばレンタカーを半日借りると、小型車の場合には数千円のレンタル料金が発生します。同じように、お金を1年間借りた時には、お金をただ返すだけではダメで、金利分を追加で支払う必要があるわけです。

クルマを借りるとレンタル料が発生するというのは、比較的分かりやすいと思います。クルマは高いものですし、持っているだけでどんどん古くなって劣化していきます。また貸している間はクルマに乗れませんから、誰かにクルマを貸すという場合は対価をもらわないと割に合わないでしょう。

では、お金の場合はどうでしょうか。

お金は持っているだけでは劣化しませんから、クルマほど損をしないように思えます。しかし、現実にはお金を貸して何も対価を取らないと、貸した人は確実に損をしてしまいます。投資でお金を増やすということができなくなるからです。

手元にあるお金を株や不動産、事業などに投資すれば、そのお金は自動的に増えていきます。お金というのは減らないどころか、逆に増えていくものなのです。しかし、誰かにお金を貸してしまうと、貸した人は、お金を増やすことができません。本来、得ることができたはずの利益を得られないという意味で、貸した人は損をすることになるわけです。

※写真はイメージです。

つまり、金利というのは、この損失に対する手当てなのです。さらに言い換えると、「失った時間に対する対価」ということにもなります。どういうことかというと、お金を貸した人はその間、自分のお金を自由に使うことができなくなります。お金を貸している間は、お金を使う時間を犠牲にしているわけですから、金利はそれに対する支払いであり、これはまさに時間の値段ということになります。

お金持ちになれる人は、借金との付き合い方が上手だと言われます。

消費が多すぎてお金が足りなくなり、それを借金でカバーするのは最悪のパターン。絶対にやってはいけません。しかし、住宅への投資がよい例ですが、場合によってはローンでお金を借りて大きな投資をすることは、資産形成の有力な手段となります。

あるタイミングで不動産を買えば、その後、高い確率で値上がりが見込めるという場合には、住宅ローンを組んで不動産を買うことはメリットをもたらします。ここで重要なのは、お金がないのでローンを組むという行為と、時間を味方に付けるためにローンを組むという行為の違いについて理解することです。

不動産が値上がりしてしまってからでは、より高いお金を出さないと物件を買うことができません。しかし金利を払ってローンを組むことで、今すぐに物件を買うことができます。つまりローンを組んだ人は、金利というお金のレンタル料を払って、「今」という時間を買ったわけです。

逆に考えれば、値上がりの可能性がないのにローンを組んで不動産に投資するのは、危険な行為ということになります。最悪なのは、値上がりも値下がりも考えず、単にお金がないからローンを組むという行為です。時間の感覚を持たないと、上手に借金することはできません。

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